おはようございます。

 

いつもありがとうございます!

 

今日も頂いたコメントから、揺れに対しての解説を行っていきます。

「揺れ」に対するコメントからの説明は最後になります。

 

 

 

napiさんより頂きました。コメントありがとうございました!

 

 

私の中でいちばん揺れた経験は
2013年11月のフィリピンに大きな被害が出た台風のとき、羽田からシンガポールに飛んでいました。
機長さんから、途中1時間くらい揺れるとのアナウンスがありまして
大きく揺れる、のではなくてオフロードを走っているようにガタガタと揺れるのが1時間くらい?続いていました。
でも一定の揺れでしたので不安ななかったです。
台風のときでも上空は安全に飛べるのですよね。

 

 

 

ということで、揺れの種類も様々ですが、Gを感じるような大きな揺れはなかなか耐えづらいところですよね・・・それに対してガタガタと小刻みな揺れに関しては比較的我慢できますね。

 

客室乗務員にサービスを行ってもらうに当たっても比較的安全かとも思います。

 

 

台風に関しては、運航上かなり注意をしなければならない気象現象です。

そもそも台風の定義は

 

熱帯の海上で発生した低気圧(熱帯低気圧)のうち、最大風速(10分間平均)が17.2m/s以上となったもの

 

 

 

 

なので、基本的には「地上での強風=離着陸の可否」が大きな焦点なのですが、台風は周辺の雲や風の変化などによって、上空でもかなり広範囲に渡って乱気流を発生させます。

 

私も何度も台風の影響下でのフライトを経験しました。

台風の目の中に入ったこともあります。

3時間のフライトの中で、2時間以上は大きく揺れてお手洗いの使用許可も出せないような状況もありました。

 

 

しかし比較的弱い台風は、上空FL350程度で飛び越えてしまうこともあるので影響を受けない場合があります。

 

逆に強い台風の場合はどの高度でもかなりの揺れを生じますし、周辺に多数発生するCB(積乱雲)を避けながら飛行しなければならないので、飛行ルートを変更したりもします。

 

今回のnapiさんがご経験されたフライトでは、Gを感じるような非常に大きな揺れがなかったようで何よりでした。

 

 

台風のときは、普段以上に天気の解析に時間をかけて少しでも揺れの少ない高度や経路を検討し、また離着陸時間も調整するなどしています。

 

航空会社によって台風時の「運航・欠航」の判断が分かれることがありますが(その傾向も大手2社は大体分かります)、非常に微妙な場合はパイロットが運航管理者と相談して決めることもあります。

 

安全が第一ですから、その点を妥協すること無く運航の可否を判断していると思っていただければ幸いです。

 

これから台風の季節に入りますが、台風についてはまた色々とお話できると思っています。

 

 

 

 

ということで、今日まで皆さんのコメントを元に「揺れ」について説明してきました。

 

揺れの原因や、その中でパイロットが考えていることなど少しでも理解していただけて、安心な飛行機旅行に役立つならば嬉しいと思います。

 

改めまして、コメントを下さった皆様ありがとうございました!

 

揺れの少ないスムーズなフライトを目指して頑張っていきます!

 

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ちなみに、今日はさくらの山に正午ごろ、散歩に行っていますので、読者の方でお分かりの方は是非お声がけください!