おはようございます。

 

いつもありがとうございます!

 

引き続き、「揺れ」に関する皆さんのコメントを元にお話していきたいと思います。

 

 

 

Tritonさんより。いつもありがとうございます!

 


一番不安だったのは、伊丹から目的地に行くと、ローパスして、再度侵入しましたが、地上が見えず、また乱流のため揺れもひどくgo around、2度トライしましたが、伊丹に引き返しました。伊丹への侵入も酷く揺れながら時折機種が浮き上がるような感覚もあり、これは無理かと思った瞬間滑走路のだいぶ手前【チチヤスヨーグルト】のあたりでgo around。しばらく上空待機して着陸しましたが、かなりの揺れの中を着陸し、最後は、ドスン!と落とすような着陸でした。わずかの時間で着陸復行を3回経験し、離陸から着陸までベルト締めっぱなし、飴もドリンクも無く、怖い時間を過ごしました。

 

 

一度のフライトで3回もゴーアラウンドの経験とは貴重な経験ですね。

 

着陸できない条件としては、

 

・視程

・風

 

があります。

 

視程が悪い場合は見えるべきものが見えない状態ですので必ずゴーアラウンドしなければなりません。そうしなかった場合の事故も起こっています。

 

 

風の場合は、横風制限とラフエアによる「飛行機の安定」が保たれなかった場合があります。

特に「飛行機の安定」=Stabilized Approachといいますが、このコンセプトから外れるほどの乱気流ならばやはりゴーアラウンドしなければなりません。

 

これらのうち複数の要因が重なってTritonさんのフライトは3回ゴーアラウンドしたのでしょうが、乗客にとってはとても辛い時間ですね。

 

もちろん、パイロットにも相当の精神的負担がかかっていると推察されます。

その便のパイロットは相当疲弊されたんだろうなぁと同じ仕事をする者としてはその苦労が手にとるようにわかります。

 

昨日もお話しましたが、私はゴーアラウンドする可能性があるときは必ず客室乗務員に予めその情報を伝えてあります。そして、アナウンスでも着陸間際の揺れについて言及するようにしています。

 

 

 

 

続いてKYOさんから。コメントありがとうございます!!

 

 

かなり昔のことですが、ブリティッシュエアウェイズでヒースローからシャルルドゴールまでのフライトした際、離陸と同時に食事が配られ始めたことがありました。機体が上昇中でまだかなり斜めという状況にも関わらず、キビキビ動き回る客室乗務員さんにびっくりしたことがあります。慣れとは言え凄いなぁと思いました。

 

 

 

LHR〜CDGは比較的短距離で1時間20分程ですね。

しかしながら国際線ということで、簡単ではありますがミールサービスがあります。

 

 

ベルト着用サインの考え方が日本とは違うので一概には言えませんが、パイロットとしてはなんとかしてサービス時間を確保しようと、多少の揺れでもベルト着用サインをOFFにすると思います。

 

 

日本国内線でもJALだとファーストクラス、ANAだとプレミアムクラスは食事のサービスがあります。

 

パイロットと客室乗務員は、サービス時間のタイミングやその確保の可否を予め話し合います。特に上記のような場合は何とかサービス時間を確保しようと高度、速度選定に努めます。

 

またKYOさんがおっしゃるように上昇中でサービスを開始するときは、機体の上昇角度によってカートが倒れる可能性があるので、その角度を抑えるように操縦している場合もあります。

 

 

 

 

 

ということで、今日は揺れによるゴーアラウンドの判断とサービスに対する考え方をお話しました。

 

コメント頂きありがとうございました!

 

明日も頂いたコメントを元にお話しようと思います。

 

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