おはようございます。
いつもありがとうございます。
昨日は「飛行機はなんで高い高度を飛んでいるのか」についてお話しました。
今日は、「ではなぜたまに低い高度の時があるのか」についてお話します。
その理由は次のようなものです。
1:目的地が近すぎるから
2:飛行機が重すぎるから
3:高い高度で揺れが予想されるから
一つずつ説明すると、
1:目的地が近すぎるから
日本の国内線のように、あまりに到着地が近いと最大巡航高度まで上り切る前に降下しないといけなくなってしまいます。
東京〜大阪なら大体27000~28000feet程度でしょうか。
これは、巡航時間を作って客室サービスをやりやすくする目的もあります。
2:飛行機が重すぎるから
長距離国際線の飛行機によくある話ですが、旅客、貨物、燃料を満載にして離陸すると、絶対に最大巡航高度までは上昇できません。
理由はたくさんあるのですが、例えば重量が重すぎて、エンジンがそこまで持っていくだけの余力がないこともあります。
また、バフェットマージンといって「失速する」速度に上限と下限があるんです。
重量が重い状態で高高度にいくと、その上限と下限がくっついてしまって飛ぶ速度がなくなります。(とっても難しい話なので、「そんなものか」と思ってください)
だから、長距離国際線の旅客機は、序盤は低い高度で巡航し、燃料を消費して軽くなっていくと「ステップクライム」といって徐々に高度を上げていくんです。
3:高い高度で揺れが予想されるから
ジェット気流や雲などの影響で、当該高度帯が揺れるだろうと予想される場合は、あえてその高度で飛行はしません。
特に旅客便は客室のことを考えますから、「揺れが少ない高度」を選択する優先度は「燃費」より高かったりします。
燃料に余裕がないときはそんなことを言っていられない場合もありますが・・・

旅客機もお互いに自分の巡航している高度の気流をレポートし合ったりしますし、揺れのレポートが入ると管制官から連絡をもらったりします。
以上のような理由で、「飛行機が低い高度を飛ぶこともある」んです。
お分かり頂けたでしょうか?
では、これらを理解いただいたあと、初日の質問「なぜ43000feetまで上昇できる飛行機もあまりそこまで上がりたがらないのか?」について明日説明します。
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