おはようございます。

 

いつも読んでいただきありがとうございます。

 

先日から羽田空港のお話をしています。

今後特徴的な「LDAアプローチ」についてお話したいと思っていますが、その前に「ILS」についてお話しなければなりません。

 

 

詳しい方はよくご存知だと思いますが、通常の計器着陸方式として最もポピュラーなものに「ILS」があります。精密進入といいます。

 

まず始めに「ILS」について知識整理をします。

 

簡単に言うと、地上施設から発せられる電波に乗って着陸進入する方式です。

縦方向と横方向のガイダンスがあって、

 

縦方向を「Glide Sope

横方向を「Localizer」といいます。

 

これらのアンテナは、空港の滑走路付近にあります。

 

コックピットでは、縦方向(PATHといいます)と横方向(COURSEといいます)のガイダンスが表示され、自分が正常な着陸PATH,COURSEに対してどれだけズレているかを表示してくれます。

 

視界不良でも着陸が可能で、ずっと雲の中で滑走路が見えなくても通常であれば地上200フィート(60m)まで進入可能となっています。つまり、地上60メートルで滑走路が見えればそのまま着陸可能、ということです。

ちなみに進入継続の最低視程は550mです。

 

このILS進入のことをCAT1(カテゴリー1運航)といいます。

カテゴリー1運航をするためには、パイロットの訓練、審査が必要です。

さらに、その飛行機がカテゴリー1運航ができる能力があることも求められています。

 

更に視程が悪くても進入が可能な方式がCAT2,CAT3と設定されています。

この航行を行うには、航空会社ごとに国土交通省に許可をとらなければなりません。

そして、パイロットの訓練、審査を実施して初めて行うことができる方式です。

カテゴリーが上がるごとに、飛行機に求められる要件も厳しくなります。

そして、地上施設(ILS)もこのオペレーションに対応している必要があります。

また、自動着陸が必須になってきます。

 

CAT2では、地上100フィートまでの雲高、最低視程は350m

CAT3では、地上50フィート〜0フィートまでの雲高、最低視程は100m(日本)

 

日本では成田、羽田、関西、中部、新千歳の他、釧路、青森、広島、熊本がこのCAT2以上のアプローチに対応している滑走路があります。

 

つまり、カテゴリーを上げるごとに雲の高さが低くても、視程が悪くても着陸できる確率が高くなっていくイメージです。

 

私はカテゴリー3までの資格を持っていましたが、一度もそんな悪天候に遭遇したことはなかったですね💦

カテゴリー1で充分でした。

 

少しむずかしい話でしたが、ILS というものの概要を理解頂ければ、と思います。

 

Hide

 

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