こんにちは。
いつもありがとうございます。
さて、これもよく聞かれる話題なんですが、
「機体によって癖とかあるんですか?」
という質問。
皆さんがレンタカーをされた時とかに、「あれ、この車前借りたのと同じ車種なのに乗り心地違うよね」なんてことがあると思います。
飛行機では、例えば乗務機種がレア機種(数が少ない機種)なら、その癖とかによく気づくと思います。あるいは、小規模会社で数日に一回は同じ機番の機体を操縦する場合なども。
私は色々な経験をしてきて言えることは、
・「癖」はあります。そして古い設計の機種ほど顕著に出るように思います。
・最近の飛行機は「フライバイワイヤー」なので、癖を機体が勝手に修正していることもあるので気づかないこともあります。
・その代わり、「調子のいい子」「調子の悪い子」はいます。
という感じです。
調子が悪い、と聞くといやだなぁと思われるかもしれませんが、私が今言っているのは「マイナーなトラブル」です。
「この機番、いつもマイナーだけどいろんなメッセージ出るんだよね」だとか、「この前修理したはずなのにまた同じトラブルが出てる」なんてことも。
それはパイロットとその機体(機番)との「相性」もあるのかもしれませんね。「Aさんがフライトするときはいつもノーマルだけどねぇ」なんてことも多いので笑
そして、何かの拍子に「調子の良い子と悪い子」が入れ替わることも。
機械ですし、なんと言っても手作りの飛行機ですから、品質の均一化は進んできているものの、人間のようにちょっとした特徴や調子の良いときも悪いときもありますよね。
ずっと空を飛びっぱなしの飛行機ですから、そりゃ疲れます。古くなると疲労も蓄積しますしね。でも導入したての新車でも意外と故障が多かったりする場合もありますから、よくわかりません。
整備士さんは、その機体からの「メッセージ」を元にメンテナンスを行ってくれるわけですが、全部を直しきれないこともあります。そんな時は「MEL」という規程に則って、不作動機器を抱えながらも運航可能な条件に沿ってオペレーションすることもあります。
旅客機は冗長性を持って設計されているので安心していただきたいのですが、何はともあれ機械らしい「調子の良い子、悪い子」がいるということです。
我々にできることといえば、機体を大切に、労わりながら操縦することでしょうか?
皆さんが飛行機に乗られる際にも、「機材整備のため遅延します」とか、最悪キャンセルになることもあるかもしれません。
しかし航空会社の誰もが定時運航をしたいと頑張っていますので、そのような判断になった場合は本当に致し方ない場合だと思ってください。
ただ遅延に関して、情報提供は頻繁に、正確にお願いしたいというお声もよく聞きます。
この辺りは長年の課題ですが、私もできるだけ分かりやすく随時情報提供を行うようにしています。
それでも、判断を確定させるためには想像以上にいろんな組織を通さなければならないため、不正確な情報を伝えるのは良くないという見地からも、情報提供までは少し時間を頂くことをご理解いただければ幸いです。
かくいう私も、乗客として機体に乗り込んだ後で長時間出発を待ち、結果的にキャンセル、という経験が何度かあります。
「せっかく目的地で予定を入れていたのに!」と複雑な気持ちになり、振替の手続きなども長蛇の列で疲労困憊となった思い出があります。でも誰もわざとキャンセルさせようなんてしていないので、新しく計画を練り直す楽しみが増えたとポジティブに捉えないと、と思いました。
話がずれましたが、航空会社は、安全を第一に「すべての機材品質向上」に常に取り組んでいます。
機械ならではの調子の違いはあるものの、安全運航には全く問題のないレベルまで抑えられているのは、整備士さんの努力の賜物だといつも感謝しています。
今回は、調子の良い子、悪い子についてお話しましたが、そういう見地からも、皆さんが飛行機に「愛着や愛情」を持つきっかけとなれば嬉しいと思い書きました。
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