わたしはばらばらのおばけ
わたしそのものが、ばらばらに壊れてそこらへんのゆかに飛び散っています
でもおばけだからみんな気づくことはないし
見える人には気持ち悪がられる、飴細工でできたおばけです
おばけに別に仕事なんかありません 子供を驚かすとか、誰かを導くなんてこともありません
ただただそこにじっと、壊れたまんま散らばっているだけなのです
本物の硝子じゃない 飴で出来た、もはや、誰かが割るためだけにわたしをつくったのだ
いや、違う わたしはみずから、飴細工になろうとしたのかもしれません
飴細工だって、硝子と同じ輝きで、みんなに喜ばれると、あの時は信じて疑わなかったのです
ああ、わたしはなんておばかなの おばかなおばけ
ばか正直に、わたしの望みを言いますね
拾って欲しい ばらばらの身体、ひとつずつ拾い集めて、繋げて欲しい 今度こそは誰かと、その誰かと同じ生き物として隣にいたい
見つけて欲しい わたしはなかなか動けないのです
だから見つけて、拾って くっつけてください
ちゃんと見てるよって 教えて 砂糖でベタベタなわたしの身体 ちゃんと撫でてなぞってわからせてください わたしが誰かの隣にいれるということを
まいにち、じつは、寂しくてたまらないのです