<つづき>

もれ地域の土葬墓地は現在も
一応残っていますが、
墓地の一部は何か別の用途に使うため
造成が行なわれています。

さすがに住宅地ではないと思うのですが
もれより年配の地元民なら
その土地に住むのは
やはり抵抗があるでしょうね。

そして、その土地に関する記憶が
甦ってきました。

もれが中学、高校生の頃は
土葬墓地の前の道を通って
通学していましたが
母から「墓地には入るな」と
言われていました。

タタリとかそういう心霊的な理由ではなく
物理的に危険だからでした。

土葬は人体をそのまま埋めるのではなく
人体を壷に入れて
穴に壷ごと埋葬します。

時間を経ると人体は朽ちて
壷の容積はほぼ空洞
ということになります。

壷のフタも壷自体も
年を経て朽ちたり、強度が低下します。

そして埋葬場所に現在のような
墓石はありません。

代わりに小さな石積み
もしくは塔婆が立っているだけでした。

塔婆は木製ですから
時間が経つと朽ちてしまいます。

するとどこに埋葬されているかは
わからなくなるのです。

実際に土葬の際に
目印の無い埋葬箇所を踏んで
穴に転落する事故もあったそうです。

そういう理由で土葬墓地には
入るなと言われていたのですね。

<つづく>