コニチワ~マイドゥディゴザマth~

<前回のつづき>

灰皿を持ち帰るべきか、客席に行くべきか。

おばちゃん店員の葛藤が手に取るようにわかった。おばちゃん店員はちらっと給仕室に目をやった。

その様子を見て、もれも給仕室を見ると、さっきの若い店員があごで客席に行け!と指示している。

『あ、あごかよ・・・。』

おばちゃん店員は近くの空席に灰皿を置いて客席へ向かった。

もれ「ねぇ。賭けしませんか?」

コバ氏「何に?」

もれ「あの灰皿がいつまで置き去りにされるか。」

キッド氏「それ、賭けにならないですよ。最長の時間を言った人が勝ちじゃないですか。」

もれ「やっぱりそうですかね?」

コバ氏「いや~若い店員が見てたから、給仕室に戻って指摘されると見た。」

キッド氏「じゃあ僕は永遠にベットします。」

もれ「もれは次の客が来て、あそこに案内してしまうにベットします。」

おばちゃん店員は給仕室に戻った。

すると若い店員がすぐに灰皿の置いてあるテーブルを指差して、「あれ持ってくるの忘れないようにね。」という風な事を言っている。

おばちゃんは大きく頷いてテーブルへ向かう。

が、またしてもピンポーン。

おばちゃん店員の顔に一瞬、イラッとした感じの表情が出るもすぐに接客する。

若い団体のテーブルだったんだが、彼らのニヤけた顔を見る限り、もれ達同様におばちゃん店員の奇天烈な行動を観察しているようだ。

接客に3,4分かかっただろうか?給仕室に戻ると若い店員が仁王立ちで待っている。

若い店員「なんでまだ灰皿が置き去りなんですか!!」と叱りつけているようだ。

おばちゃん店員は慌てて灰皿を取りに行くが、やはり重ねすぎてて持ちきれない。ヨタヨタする様子を見かねたのか、若い店員が急行して「半分に分ければいいでしょ!?」的なことを言いつつ、半分を自分が持って給仕室に戻っていった。

若い団体はそれを見て大爆笑しているようだ。

もれ達の賭けも全員ハズレとなった。コバ氏のが一番近かったが、若い店員が見かねて出てくるとは。

もれ「もれは要領良くない方ですが、おばちゃん店員にはかなわないな・・・。」

キッド氏「要領の良し悪しの次元を超えてますからね。」

コバ氏「あれ、わざとだったらすごいプレイだよね。」

しばらくしてドリンクバーのコーナーにおばちゃん店員が出てきた。どうやら氷の追加をしようとしている。

『さすがにこれ以上のハプニングは・・・。』

カラカラカッシャ~ン

店中の客が一斉にドリンクバーに視線を向ける。

おばちゃん店員が氷を半分くらい撒き散らしてしまった。

横でジュースを注ごうとしていたちびっ子は、あまりのビックリで立ち尽くしている。

おばちゃん店員「申し訳ございません。すぐに片付けますので。」

その時、気づいたんだが、店中の客は笑顔でおばちゃん店員を見ている。

『そうか。おばちゃん店員は憎めない人なんだ。もれもいつの間にか注目してしまっているし。』

キッド氏「凄い。この店のアイドルみたいだ。」

もれ「ですよね~。誰も憎んでないですよ。店のスタッフ以外は(笑)。」

コバ氏「いやいや、プレイだから。店のスタッフのストレスも発散される(笑)。」

おばちゃん店員は手際悪く、氷を片付けている。

キッド氏「そろそろ行きましょうか。」

コバ氏「そうだね。」

もれ「だいぶ長くなりましたね。」

もれ達が入店してからかれこれ3時間が経過しようとしていた。

<つづく>