もれの近所のスーパーマーケットで買い物をしていたときのことです。

つい最近までもれは大幅に体調を崩していたので固形食は食べられず、一ヶ月近くスープやバナナなどを中心に食していました。

体重も5kg減するなどしてしまいました。

今は体重も戻ってきて徐々に肉類も食べてます。昨日、お好み焼きを食べたらもたれましたが。

さてそんなもれがスープを選んでいたら、無精ヒゲのおっさんがふら~っと歩いてきた。

スーパーにはいろんな人がいるので特に気にもかけずにスープを見ていると、もれのすぐ右後ろで声がした。

おっさん「スープか~スープスープ・・・どれにしようかなぁ~スープ・・・」

『邪魔だとでも言いたいのか?』

と思って一歩左へずれるが、おっさんは立ち尽くしたまま。

『気持ち悪いな・・・。』

もれは一旦、その場を離れて豆腐などを置いているコーナーへ。

豆腐を手にとって、どれにしようかみていると、

おっさん「豆腐・・・大豆からできた豆腐」

振り向いたらもれのすぐ後ろに立っている。

『やばい。こいつはやばい。完全なる壊れ系だ。』

もれは手に取った豆腐をかごに入れて移動。

フルーツコーナーへと歩く。振り向いたがおっさんは豆腐コーナーでじーっとしている。

『もれとコースがかぶっただけ?』

バナナも3、4種類あるので、比較してみる。

『もれ・・・なんだか主婦っぽいな。』

一種類を選んで二房をかごに入れた瞬間、背後からまたしても声が・・・

おっさん「ば~な~な~あんま~い(甘い)バナナ~」

『こ、これはなんでもれの後を追うような動きをするんだ!?』

もれは元のコースを歩いて再びスープコーナーへ。

コース的に逆走にあたるので、ここで奴が来たら本当にやばい。

もれの心配をよそに、おっさんは来なかった。

スープを選んで、ヨーグルトなどもかごにいれてレジへ。

支払いを終えて袋に商品を移しているとレジにおっさんが現れた。

店員がバーコードをピッピと読ませてから、「三百○円になります。」といった。

『あれ?スープやら豆腐やらバナナやら見てたのに三百円?』

袋詰めをしながら、もれはちらっとおっさんのかごを見た。そこにはチョコレートがぽつんと置いてあった。

『えぇ~!?チョコだけ!?あれだけ色々言っててこれか!』

おっさんは財布を取り出して店員に差し出した。

店員もいぶかしげな顔をしている。

おっさん「これから出して。」

店員「え?」

おっさん「これからいる分だけ出してよ。」

『これは・・・警備員とか呼ばれるぞ。』

店員のおばちゃんも困りながら何度かおっさんに出させようとするが、おっさんはお金を置くトレイに財布を置いて待っている。

店員は仕方なく財布を手にとって中を見た。

店員「・・・あの・・・足りません。」

おっさん「え~?いくらあるの?」

店員「150円・・・。」

おっさん「じゃあいらない。」

財布を鷲づかみにしておっさんはスーパーを出て行った。

壊れているおっさんも気の毒だが、それ以上に店員が気の毒だ。

すると隣に店の上司のような人がきて、店員に声をかけた。

上司みたいの「あの人は仕方ないから。」

店員「びっくりしました。気の毒に・・・。」

上司みたいの「お金持ちなのにね。」

『お金持ちなの~っ!?』

どうやって稼いだのか・・・いや、稼いだ後で壊れてしまったという見方の方が正しいかもしれない。

お金持ちにはお金持ちの悩みがあるんだろうな。

もれは相変わらず貧しい悩みがあるんだが・・・。

もう競馬・パチスロもやめて半年以上経っている。年末ジャンボで夢でもみよう。