もれは食事をしようとある店に入った。先客のカップルがビールを飲みながら大きめの声で話をしている。もれは案内されるままテーブル席に座った。もれの正面にカップルの男が見える。女が向こうむきに座っている。
男「日本はこのままではだめになる!」
『あ・・・アツい男だな・・・。』
女「なんで~?」
『あ・・・アホっぽい女だな・・・。』
男「だから俺達が日本を守らんといかんのや!わかるかな?」
女「すっご~い。何から守るの?」
男の年齢は25歳前後。女は少し上か?30歳手前って感じだ。
男「例えば・・・ジミントー。」
女「ジミントーは敵なの!?」
男「俺の敵や。」
『アンチ自民か・・・。』
男「あいつらは国をダメにする。だから俺達が反対して国を守るんや。」
女「ってことは~ウヨクって国を守ってる人のこと?」
男「そうや!国を守る者がウヨクなんや!」
女「すっご~い。じゃあ、警察や自衛隊もウヨクなの?」
男「・・・ま、まあ、そうかな・・・?」
女「警察とジミントーって仲悪いんだね~。」
男「まあ警察は犬みたいなもんやから、自分の意思がないやろ?その点、俺らは自分の意思で国を守っとんのよ。この違いわかるかな?」
女「わっかんな~い。」
『30歳前の女が・・・もれ的には絶対ナシ!・・・というか・・・男の言ってる事がまずおかしい。・・・ん?ってことは女が男の言うことをわからないってのは、本来なら正しい?もちろん女が男の言うことの意味を理解していればだが・・・。』
ともれの頭から湯気が出始めた時、さらに男が言う。
男「警察や自衛隊は国を変えようとしてないやろ?俺らは国を変えるために活動しとるわけよ。」
女「わかった~。だから警察は犬なんやね?」
男「そう!」
『・・・やっぱりこの女は男の言うことを理解してなかったんだ・・・。単なるアホ女だ・・・。』
女「でも~ウヨクってテンノーヘーカの為にソンノージョーイするんでしょ?」
男「難しい言葉で攻めてくんなよ!まあキンノーノシシって~の?俺は違うけどな!」
女「違うの?」
男「俺は自分の意思で活動しているからな。他の団体員とは違う。」
女「どう違うの?」
男「俺はテンノーヘーカを尊敬はしてるけど、崇拝はしてない!」
女「へ~すごいね。」
男「なんで尊敬してるかってゆうとな?聞きたい?」
女「うん!聞きたい!」
男「テンノーヘーカってのはな、ヤマトタケルからず~っと続いとるわけよ。そんな人間、他におらんやろ?」
女「すっご~い!!初めて気付いた!!」
男「やろ?そこをみんなはわかっとらんわけよ。」
『いや・・・君達がここにいるってことは、君達のご先祖様がその時代にいたと思うよ・・・。』
もうがっくりしながら飯を食っていると男がさらに続けた。
男「な?お前、考えてみろよ。何代前まで思い出せる?」
女「え~私でしょ~?お母さん・・・おじいちゃん・・・お父さん・・・」
『それって・・・何代なの!?』
女「おばあちゃんは私が生まれる前に死んだから4代?」
『!?』
男「だいたいそんなもんや。」
『!!!?』
もれはラーメンを吹き出しそうになってしまった。
男「さ~ら~に!」
『まだあんのかよ・・・。』
男「ルイもナポレオンもそんな昔からは続いてないし、途絶えとるやろ?」
女「歴史詳しいね~。」
男「常識レベルや!」
『う~む・・・常識・・・。』
男「だから俺は尊敬しとる。」
女「じゃあ、私も尊敬する!そしたら私もウヨク?」
男「おう!団員として認めてやる。」
女「やった!じゃあジミントーと戦う!」
男「そうや。」
もれはもういたたまれなくなって、店を出た。
未知との遭遇でした・・・。