Moran Hitomiオフィシャルブログ「沁みついた遠鳴り」Powered by Ameba


「愛のむきだし」

Hitomi的評価:95点

ジャンル:青春ラブストーリー


◆ストーリー◆


幼 い頃に母を亡くし、神父の父テツと二人暮しのユウ。
理想の女性“マリア”に巡り合うことを夢見ながら、
平和な日々を送っていた。
しかしテツが妖艶な女サオ リに溺れてから生活は一変。
やがてサオリがテツのもとを去ると、
テツはユウに毎日「懺悔」を強要するようになる。
父との繋がりを保つ為、
盗撮という罪作 りに没入していくユウ。
そんな彼はある日、罰ゲームで女装している最中、
ついに理想の女性ヨーコと巡り合うが……。

 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「強引な力技で粗の全てを弾き飛ばす傑作」


上映時間237分、つまり約4時間という超ロング映画

これだけの長時間にもかかわらず飽きずに最後まで
見れた事がまず凄いなと・・・

若さゆえの「青い部分」を上手くコメディタッチに乗せつつ
社会的タブーをチラつかせ、観る者の興味関心を
次から次へと惹きつけ飽きさせないやり方が上手い

先の読めないストーリー展開も
終始高いテンション感(役者のテンションより演出面の話)も
繰り返し流れる、ゆらゆら帝国の「空洞です」の使い方なんかも
非常に良く出来ている。

猛スピードで長時間引きずりまわされたあげく
最後にはドッと感動が押し寄せる爽快感

素晴らしい!!!!!!



粗がない訳ではないし、突っ込みどころはちょこちょこある

しかしそれさえも全て計算なんじゃないかと思わせるだけの
妙な説得力がこの映画にはある。

この映画はまさしくエンターテイメントそのもので
一種のマジックショーや遊園地のアトラクションのようだ

種も仕掛けもあるのだけれど、それをどうどうとやってのける事で
突っ込む事が逆に恥ずかしい気持ちにさせられる

本当にすごい

ただ「実話をベースに」ということを強調しているが
そこはどうでもいいというか、言わなくても良かったんじゃないかと思った
だからそういう見方をせず、スルーしてもいいかも


ちょこちょこ「血みどろ」や「青臭い下ネタ」も出てくるが
それが苦手という理由で見ないのはもったいない傑作

これは見ないと損です

タイトルの通り、むきだしの愛と見るか
暴走した思い込みのなれの果てと見るか

俺としては、ディズニーランドに行くような、真っ白な心で見て欲しいけどね

レンタルでは上下巻にわかれているが
一気に見る事をおススメする