ミステリと言う勿れで久能整は

事実は1つ、真実は人の数だけある

と語った。

 

それを熟知していたのが

後白河法皇や源頼朝だろう。

 

彼らは何かの事象が発生した時

自分に都合の良い真実のストーリーを創り

それに則した対応を指示する事で

自ら歴史を創って来た。

 

これまでの小四郎は

それぞれの真実を知る者として、頼朝の創るストーリーに

違和感、あるいは嫌悪感、あるいは罪悪感を抱えながら

頼朝の意向に従った処理をする立場だった。

 

義時として生きる道を選んだ今

とうとう、自らがストーリーを創る側となり

北条に都合の良いストーリーを構築して見せた。

 

真実を解き明かす能力。

真実を創り出し、それを実現する能力。

 

解き明かせもしない、実現もできなければ

ただの勘違い野郎。

 

真実を解き明かせても、創り出す事が出来なければ

名探偵どまり。

 

たとえ真実を解き明かさなくとも

自分の真実にする力があれば時代を創れる。

頼朝はこんなキャラとして描かれた。

 

真実を解き明かす力と

創った真実を実現する力。

両方を手に入れた義時の

これからの活躍が楽しみですね。