ハンバーグ・ステーキの話 | 美味しいカイピリーニャはいかがですか?

ハンバーグ・ステーキの話

前回の続きです。
アメリカで国民的人気を誇る「ハンバーガー」、この語源については有名ですね。


ドイツの港湾都市HAMBURG(ハンブルク)。ここの港湾労働者が食べていた料理が広まったわけです。



私は、日本の定番目玉焼きハンバーグ・ステーキが一番好きですね。
海外では、付け合せが野菜ばかりのものとか、ポテトだけだったりのものが多いようです。
私にとっては、ちょっと不満。

しかし、今回の話は、ハンブルクからさらに先についての話です。

現在の有力説をご紹介致しましょう。


生肉に玉ねぎやスパイスなどを混ぜた肉料理「タルタル ステーキ」です。



分かり易いように別の写真を用意しました。

この「タルタルステーキ」、本来は生の馬肉をミンチして食べる遊牧民族の料理でした。

そもそも「タルタル」とは、あのチンギス・ハーンで知られる蒙古系の騎馬民族を彼らの侵入を
許した東欧では、「タタール人」と呼び恐れていましたが、その「TARTAR」です。

ギリシャ神話に出てくる怪物「TARTAROS(タルタロス)」にイメージが重なり、
「TARTAR(タルタル=タタール)」になったわけです。

後には、ヨーロッパでは、この「タルタル」が蒙古系騎馬民族だけでなく、トルコなどの西アジア一帯の
遊牧民を意味する言葉になり、彼らの食べている肉料理が「タルタルステーキ」の原型となったのでした。

しかし、いくら玉ねぎや香辛料などを入れても、元来生の肉を食べる習慣がないヨーロッパの人たちは
これに改良を加えました。馬肉が牛肉になるのは、当然としてさらにそれを焼いて食べることにしました。

それでも、労働者や農民の食べ物だったのですが、1880年代にヨーロッパからアメリカに渡った移民
の数が250万人にも及んだそうで、そのなかにはドイツのハンブルクからの船できた移民もおおぜい
いました。

彼らが食べていた料理が「ハンバーグ・ステーキ」として、全米に広まっていったというわけです。
「ありあわせのくず肉を刻んで丸めて焼いただけの貧乏人の食べ物」だったのですが、新大陸では逆に
それが庶民に受け入れられた理由ではないでしょうか。格式にとらわれない自由さの現われでしょう。

ですから、ドイツ・ハンブルクの人は一般的に「Hamburger Steak」(Hamburgerはハンブルクの人の意味)
と呼ばれることには余りいい印象を持っていないようです。
「名物料理」として「ハンバーグ」を売り物にしているのは、市内のほんの僅かな「観光客相手のレストラン」
だけだそうです。

私もハンブルクに行ったことはありますが、そう言えば、「ハンバーグ」は食べませんでした。
そんなものなのかも知れません。
日本にも「名物に旨いものなし」という言葉がありましたが・・・・。


本日は、このへんで。また、次回をお楽しみに。