Day 21
Alright
Kendrick Lamar
2015
Kendrick Lamarは、この世で最も影響力があるラッパーの一人です。世界トップクラスの治安の悪さで知られるカリフォルニア州の都市出身で、アメリカという国で生きるアフリカ系の男性としての鋭い指摘を常に発信してきました。人種差別的な白人警官による蛮行(ポリス・ブルータリティ)により多くのアフリカ系アメリカ人が命を落とし、Black Lives Matterムーブメントが巻き起こった2015年、Kendrick Lamarからのメッセージは意外なことに、“Alright”(「俺たちは大丈夫さ」)でした。どんなに楽観的に考えても「大丈夫」ではない状況の中、彼はあえて同胞を鼓舞する楽曲をリリースしたのです。MVは少し長いですが、全編モノクロで、短編映画だと思って観てみるといいかもしれません。
Day 20
Can You Feel the Love Tonight
Pentatonix
2019
もっと他におすすめしたいアカペラグループはいますが、最近の有名なところではやはりPentatonixで。ライオンキングの主題歌として知られる「Can You Feel the Love Tonight」のカバーです。ハーモニー(和音)というのは3つ以上の音が重なった時に奏でられる音のことを指すので、3人いればアカペラとしては成り立つわけですが、Pentatonixのように5人いるとかなり表現の幅が広がります。ベース(=低音)が1人(左から2番目)で、基本的に「ドゥーン」とか「ボーン」と言って、ハーモニーの根幹を担います。パーカッション(=ビートボックス)も1人(一番右)で、リズムを担います。コーラス(=ハモリ)あるいはリード(=主旋律)は残りの3人で担当していて、それぞれの節で高低を入れ替えながら進んでいきます。
アカペラを聴く際は、そのグループの「生楽器の再現性」に注目してみると面白いかもしれません。というのも、実際に楽器を演奏したときは、奏者も人間ですから音程やリズムのズレが生まれます(意図的にやると、それが「グルーヴ」となって良いアクセントになることもあります)。アカペラでも同じことが言えて、音程の正確さを追求しつつ、人間らしい息づかいが聴き取れるグループと、Pentatonixのように音符を機械に打ち込んだみたいな正確性だけを追求したグループがいます。私は前者の人間味溢れる温かいアカペラが好きなので、「もっと他におすすめしたいアカペラグループはいますが」と最初に述べたのです。以下に、90年代に大活躍したボーカルグループ、Boyz II MenのKobe Bryant追悼パフォーマンスを貼っておきます。


