1970年にシングル「悩み多き者よ」でURCレコードからデビュー。1972年に同曲を含むこのアルバムを発表。収録されているのは全8曲。すべて斉藤哲夫さんの自作。鈴木慶一さんをはじめ、レコードデビュー前の「はちみつぱい」が中心となってバックの演奏を担当している。
1. 6/8無題(素晴らしい人生)
2. 明日になれば
3. 悩み多き者よ
4. 君は英雄なんかじゃない
5. 時は矢の様に
6. 斧をもて石を打つが如く
7. 日の丸
8. とんでもない世の中だ
当時は歌詞や風貌から「フォークの哲学者」と呼ばれたが、翌1973年にCBSソニーに移籍するとシングル「バイバイグッドバイサラバイ」とアルバム『バイバイグッドバイサラバイ』を発表。デビュー作とは一転、良質のポップミュージックを展開。驚きと共に、さらに数多くの音楽ファンから支持されることとなった。
最近の若い人たちは知らないかもだが、60歳前後の人なら初めて斉藤哲夫さんの曲を聴いたのは、1980年に放送されたテレビCMだったはず。
当時中学3年生だったワタクシは、この出演がデビューだった宮崎美子さんのお姿に毎回ドキドキ。まだ幼さが残る胸と股間を熱くしたのもだった。
その後、シングル盤としてもリリースされ大ヒット。出演していた宮崎美子さんはもちろん、斉藤哲夫さんの名前も日本中のお茶の間に知るところとなった。
2009年の『ダータ・ファブラ』以降、オリジナル・アルバムは発表されていないが、2009年にキャリア初のセルフカバーベスト『spinach(スピナッチ)』をポニーキャニオンからリリース。しかし、2011年9月にライブ先の札幌で小脳梗塞で倒れ、長期入院。現在は復帰し体調をみながらライブ活動を続けている。