絵画のちゃちゃちゃ | やんぬるかな

絵画のちゃちゃちゃ

 自分が、美しいと思って崇拝しているものは、近くに置いておくべきではない

 

 例えば、絵画の場合

 どんな名画でもいつしか見飽きて、風景のようになってしまう

 モナリザも(あの微笑には無関心な不届きものがここには居るが)、三日で飽きられるだろう

 しかも、夜には、化粧を直しているところを見させられるのだ

 そう、実は、美術館では閉館後、字義通り、化粧直しを全館でやっているのだ

 すっぴん愛好家にも宗旨変えを決心させる、御年ウン百歳のモナリザの素顔


 だから、好きなものは、近くに置くべきではない、と筆を置くや否や、自らの不幸の源泉の正体に気づき、 


 深い溜息を

 つく