お話
原道生
◆井戸替の段
竹本越孝、鶴澤津賀花
◆杉酒屋の段
竹本越里、鶴澤津賀榮
◆道行 恋苧環
お三輪・竹本駒之助
橘姫・竹本綾之助
求馬・竹本土佐子
ツレ、竹本綾一
三味線・鶴澤津賀寿、鶴澤寛也、鶴澤駒治、鶴澤賀寿
国立劇場で上演中の、「妹背山婦女庭訓」。
もちろん長い長い物語。
この日だけで語るのは無理ということで…
解説も交えて、
お三輪の話に焦点を当てての上演。
解説は、なかなか興味深く伺うことができた。
(有名な研究者の先生。八十代とお見受けする)
井戸替は、ちょっと息抜きのストーリーで、なかなか楽しいのだが、
今回これが国立劇場の上演ではカットになっている。
解説で、江戸時代の風俗の井戸替えについて、
詳しく伺うことができた。
これは、七月七日、つまり七夕の日に行う年中行事だということだ。
(落語「妾馬」の冒頭部分は七夕当日なのね!)
長屋など、総出で行うので、
一種のレクリエーションのポジションで、
そこで異様に張り切る者や、サボる者など、
様々な人間模様が見られたようだ。
綱でもってみんなで引っ張って、
井戸の中を浚うのだから、
後年の運動会の綱引きのような、そんな感じもあったのかもしれない。
それが終わって、みんなで酒宴というのも、
なかなかに楽しそうだ。実益を兼ねたレクリエーション!
「井戸替」はベテランの太夫。
「杉酒屋」は清新な若手太夫の語り。
さて、最後はお目当ての「道行」。
もちろん、駒之助師のお三輪だ。
少し、お元気がなさそうにお見受けしたが、
語りはいつも通りご立派なものだった。
神奈川芸術劇場での年に一度の会が終わってしまい、寂しく思っていたが、
小さな会場での会などは開催されていると知り、
早速申し込んだ。

