第一部

人形浄瑠璃文楽~伝統を受け継ぐ~

お話し・桐竹勘十郎

(休憩)

本朝廿四孝より 奥庭狐火の段

豊竹呂勢太夫・鶴澤藤蔵・鶴澤寛太郎

(人形)

八重垣姫・桐竹勘十郎

(吉田一輔・吉田簑紫郎・吉田簑太郎・桐竹勘次郎

桐竹勘介・吉田簑悠・桐竹勘昇)

 

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赤坂文楽。

一部は、勘十郎さんの芸歴50年の思いの籠ったお話し。

 

本公演の千秋楽が前日で、「曽根崎心中」のお初を遣っていた。

このお初は、来月もまた大阪で、清十郎さんの徳兵衛で遣い、また、五月も「お初」だ。

 

こちらは、「鏡山」の、中臈尾上の召使、お初。

実は、ご自身の三世勘十郎襲名公演昼の部では、口上やら襲名披露の公演やらで大変だったのに、

夜の部の「鏡山」の、お初役の一暢さんが倒れられ、代演で初役のお初がいきなり回ってきたという。

 

もちろん、初役だから、どうやっていいかわからず、頭の中が真っ白になり、自分の襲名どころではなくなった・・という思い出を話された。

召使だから、動きも多くて、さぞや大変な思いをされたということは想像できる。

 

 

また、この日二部で演じる本朝廿四孝の八重垣姫についての話が聴けたのが収穫。

今まで、八重垣姫は「奥庭」だけで、「十種香」では演じたことがなかったという。

 

なぜなら、師匠の簑助さんが、十種香の八重垣姫が大好きだったから!

だという。

齢八十を過ぎてなお、可憐な八重垣姫をお遣いの簑助師が、

今回、姫をあきらめ(?)腰元濡衣にまわられたのだ、という。

 

勘十郎さんが思うに、師匠の心持は、

「やってみい」だったそうだ。

 

そしてまわってきた勘十郎さん初の十種香の八重垣姫!

これが、きつかったそうで・・・。

 

そもそもこの度、芸歴50周年を迎えるにあたって

、この一年で、一回でも師匠(吉田簑助)と同じ舞台に立ちたい、と願っていたところだったという。

 

それを、いきなり初春公演で実現。舞台上手に八重垣姫、下手に濡衣という、素晴らしい場面でだ。

しかも、歌舞伎と同じで、八重垣姫は、お姫様の役の中で「三姫」の一つ(その中で、最上位)

とされる役。これは嬉しい、ありがたいこと。

 

しかし、師匠はやはり「50年たって、そんなもんか・・」と、思っておられるのでは?

という思いにずっととらわれていたそうで。

なんということ、いつまでたっても、師弟とは、厳しい関係なのだなぁ、と改めて思う。

 

芸歴50年の弟子が師匠と共演する、ということは、なかなかないことなのだという。

ほんとうに、そう考えるとめでたいこと。

実際に目の当たりにできたことは本当に嬉しい。

 

初春公演のブログ ↓

http://ameblo.jp/mop33/entry-12241781512.html

 

他に、「にほんごであそぼ」のロケ帰り、と打ち明けられ、一緒に寒さに震えた仲間です、と、

犬や狸、河童のお人形が披露された。

 

人形遣いさんたちは、人形の補修や管理、製作までなさるから、たくさんのお人形への心遣いを伺えて面白かった。

何より、狐遣いの名人勘十郎さんが、首を傾けた時の表情一つで妖しさを出すところは、

思わず感嘆!

ほんのちょとの角度なのだが、「そこ」というところを外したら、もうダメなのだろう。

 

休憩時間に、勘十郎さんの近著「一日に一字学べば・・・」をロビーで売られていたので、購入。

この会では、前回も玉男さんとご一緒の著作がサイン入りで売られていたので、今回もあるかな?と期待していたら、手に入れる事ができた。

 

後半は、「奥庭狐火の段」実演。

もちろん本公演とは比べ物にならない狭さだが、そこに、工夫して、装置が置かれ、上手奥に床を配置。

 

約三十分間、八重垣姫に狐が憑いて、動き回るさまを間近に見る事ができてありがたかった。

諏訪法性の兜が単独で動き回るときは、左遣いが動かして、その際姫の左には、脚遣いがつく、というのを初めて確認できた。(本公演では、そこまで人形に近づくことができないので、良く分からなかったので)

 

ただ、5500円という入場料を考えると、実演時間の短さが物足りない、と思われる方もいたのでは?と思う。港区だから、大丈夫なのかな・・?(大阪では、ないなぁ。。。^^;)

 

次回は、「碇知盛」の模様!

 

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