三遊亭わん丈・寄合酒

粋曲・柳家小菊

桂吉坊・軽業~地獄発端

<仲入り>

桂吉坊・地獄八景亡者戯

 

 

桂吉坊師は、年に二回、渋谷の大和田伝承ホールでの独演会をされているが、

今回は、満を持して、それとは別に夏にも会を、という企画で、

場所も国立演芸場で行われた、第一回の会(次はあるのか・・?ありますよね^^)

 

お客席の入りも好調で、着実に東京での知名度も上がってきているようで、まずはめでたい。

(鈴本演芸場9月中席昼の部出演も決定!)

 

開口一番わん丈さん、ついに二つ目昇進され、羽織をお召しになっての高座。前座のころから聴いてるネタだけれど、昇進後に初めて伺うと、また格別だ。

 

小菊師匠がお出になると、ここは寄席・・?と錯覚しそうになる^^

そして、夏のトークネタ、「バタバタ暴れる蝉」の話。これが頭に刷り込まれているせいか、最近は、暴れる蝉を見ると、小菊師匠を思い出してしまう。

いくつか都都逸を聴かせておいて、締めは「両国風景」。やっぱり、寄席の風情だわ^^

 

さて・・いよいよ吉坊師登場。

「東の旅」から「軽業」を聴かせておいて、そこから「地獄八景」に入る、という趣向だ。

 

「軽業」は、大阪ではいわゆるまだ東京でいう前座さんもやるという、にぎやかな噺。

東への旅、つまりは大阪から伊勢への旅で、伊勢に着いて、そこは盛り場。軽業師が興行していようというもので、喜六清八のコンビは、軽業見物を楽しむ。

 

という、筋もあってないようなもので、ごくバカバカしいところを、あはあは笑っていると、

軽業師、あっけなく落ちてしまって、地獄行きに相成ります・・。

 

ここからはいつもの「地獄八景」。三途の川から閻魔の庁へ至る、地獄観光ツアーが始まる。

 

この噺は、米朝が復活して以来、いろんな方が手掛けているけれど、やはり米朝一門の吉坊師、ここは、一門ゆえの芸風も見られるか?というような、大層な噺では全くなく、

 

こちらもごくバカバカしい地獄ツアー。

あまりにくだらない(?)ストーリーに、時事ネタをふんだんに盛り込んで、お客の興味をつないでいく、という、ある意味、その場その場での話芸の充実が求められる。(いや、けっして、行き当たりばったり、なんて申しておりません・・)

 

何年か前には、吉坊師も一員である、吉朝一門による、リレーでの「地獄八景」を聴いた(というより、見た、といったほうが正しい)けれど、

そのときは、歌あり出し物ありの、色物演芸会のような様相を呈していて、いつ終わるん??といった塩梅だったが、さすがにこの日はたった一人、そこまでのことはなかった。

 

時事ネタは、「バケモンGO」に始まって、薬のCMに出ている某有名女優の連れ合いの、違う薬の事件やら・・。

 

そして、誰もが待ってた地獄寄席。長い事「近日来演」だった桂米朝、ついに来演!四天王での落語会・・で、ワッと来た。さすが、吉坊ファン、米朝自らふったこのクスグリも、よくご存じ。

ついでに、「四天王」の物まねまでして下さって、個人的には、文枝(先代)が、よう似てて、嬉しかった。(松鶴さんは、吉坊師、無理があったわ。。^-^;)

 

「東京の寄席」で、「新入りに柳家喜多八」では、やっぱり、しーん、となってしまった・・・

これは、まだまだ傷が深くて、なかなか癒すことができていないんです、私たち。。。

 

閻魔の顔も、吉坊師匠、必死の怖い顔!で・・。お疲れさんです、という感じ。しかし、以前よりは、怖くなったかも・・?^^

 

大詰、地獄行きを命ぜられる、藪医者、歯医者、山伏、軽業師。

この軽業師が、さっきの伊勢の軽業師、というわけだ。

 

途中休憩を挟んでの、長講。お盆時期の、気楽な夏の夜のお楽しみ。また来年も、「吉坊の夏」をやっていただけますように!