祇園祭礼信仰記
金閣寺の段
豊竹咲甫大夫 竹澤宗助
爪先鼠の段
奥
竹本千歳大夫 豊澤富助
アト
豊竹靖大夫 鶴澤清志郎
(人形)
松永大膳 吉田玉志
松永鬼藤太 吉田玉勢
雪姫 豊松清十郎
軍平実は加藤正清 吉田玉佳
此下東吉後に真柴久吉 吉田幸助
桂川連理柵
六角堂の段
お絹 竹本三輪大夫
長吉 豊竹睦大夫
儀兵 竹本津國大夫
竹澤團吾
帯屋の段
切
豊竹嶋大夫 野澤錦糸
奥
豊竹英大夫 竹澤團七
道行朧の桂川
お半 豊竹呂勢大夫・鶴澤藤蔵
長右衛門 豊竹咲甫大夫・鶴澤清丈
竹本南都大夫・豊竹咲寿大夫・豊竹亘大夫
鶴澤寛太郎・野澤錦吾・鶴澤燕二郎
(人形)
女房お絹 吉田和生
弟儀兵 吉田蓑二郎
丁稚長吉(六角堂)吉田蓑紫郎
母おとせ 吉田文昇
親繁斎 桐竹勘壽
帯屋長右衛門 吉田玉男(玉女改め)
丁稚長吉(帯屋) 吉田蓑助
娘お半 桐竹勘十郎
下男 大ぜい
吉田玉女改め玉男の襲名披露口上一部。一足先に、二部からの観劇。
夜は、「金閣寺」と「お半長」、くしくも、三年前の5月、初めて文楽劇場に遠征したおりと全く同じ2演目だった。
http://ameblo.jp/mop33/entry-11240833077.html
しかし、その時とは大夫、三味線の顔ぶれも変わり、落語と同じで、同じものを見ても、同じ感想になるわけではなく、全く新鮮に楽しむことができた。
この三年、見続けてきたこちらも少しは変わってきたのかもしれない、とも思う。
「金閣寺」のスペクタクルな演出は、見ていて楽しい。(実際の金閣って、そんなに高い建物ではないけれど・・)
竹にご隠居様を結わえ付けて下に降ろすのは、「一八か!?」と思わず独り言が出そうになって困った(笑)いくらなんでも大胆な・・・(汗)
しかし、雪姫さん、文楽では「赤姫」だったんだ!歌舞伎では、桜の木に縛り付けられて、桜の精のような衣裳だが、こちらは色がハッキリ。
かなり勇ましい性格だし、このほうがあってるかな、とも思う。
咲甫さんの楷書の語りは分かり易く、若々しい声がよく響いて心地よい。
清十郎さんの雪姫の美しさも印象的だった。
「桂川連理柵」では、前回、分別盛りの長右衛門の阿呆さ加減ばかりに目が行ってしまったが、今回は周囲のいろんな人達の、それなりの懸命に生きる姿が目についた。
殊に、お絹の、自分の周囲の生活を守るために、隣家の丁稚を利用する、などしたたかな一面を見せながらも必死に生きようとしているところは、健気で感動させられた。
帯屋の嶋大夫は、どうかお元気でありますように、と願って聴いたが、お元気そうで何よりだった。(三年前も嶋大夫で帯屋だった)
その「帯屋」では、ご馳走に蓑助が丁稚長吉で出ていて、もうその動きの可笑しさに目が離せなかった。最後の最後まで「洟垂れ」長吉そのもの。
長右衛門は、帯屋の後半まで動きがほとんどない。ずっと辛抱しているが、隠居夫妻が去ったのち、お絹のクドキから、お半の登場、と徐々に台詞と動きが出て来て、お半の書き置きを読むところで、押さえていたパワーが爆発する。
二代目玉男の動きに目が釘付けだった。
大夫、三味線のアンサンブルもたいへん結構で、徐々にクライマックスへと盛り上げて行く。
昔は、一人の大夫が何時間も語ったというが、今は、めまぐるしく入れ替わる。入れ替わって、ガラッと気分が変わってしまい、せっかく盛り上がった空気がしぼんでしまう・・ということもないことはないが、
今回は、全体のアンサンブルが程よくて、最後まで大変楽しめた。
しかし、14で隣の40男と死なねばならないお半は、なんて哀れなんだろう。豪華な振り袖や、髪の飾り、可憐に鳴る鈴の音が切ない。
探しに来た人達が見つけていたら、おそらくは防げた心中だっただけに、哀れさに胸が締め付けられた。
22日に、昼の部観劇予定。いよいよ口上拝見だ。オペラグラスもって行こう~。
