開口一番 瀧川鯉◯  馬大家
三笑亭夢吉      思ひ出
桂九雀        土橋万歳
五街道雲助      くしゃみ講釈
      仲入り
柳家小満ん      権兵衛狸
柳家喜多八      睨み返し


夢吉さん、初め早口の口調が聴き取り難かったが、次第に慣れてくる。このリズム、なんでしょうね・・。新作、なんでしょう。初めて聴いた。
古着屋さんがとある未亡人宅へ伺って着物を値踏みするが、そこには夫婦の思い出がいっぱい詰まっていて・・・

九雀師、「土橋万歳」も珍しい噺で、初めてだった。お茶や遊びの過ぎた若旦那が丁稚の定吉に番をされて部屋に軟禁されていたが、上手いこと言って出て行くことに成功するのだが、遊びの真っ最中に番頭に乗り込まれる。このあと、すったもんだの末、番頭から土橋で斬られて死ぬ・・というのは、若旦那と番頭、二人が同時に見た夢だった・・
マクラで、大和という土地についてと、万歳についての説明を詳しくしていたのは、分かり難いサゲゆえ。かなり古い噺のようだ。
しかし、せっかく中腰になっての立ち回りがあるのだから、見台はいらなかったのでは?と思った。

雲助師の「くしゃみ講釈」は初めて。そもそもの発端が、「犬糞の敵」じゃなくて、講釈を聴きながら大鼾で寝てしまったことを注意され、その意趣返し、ということだった。
覗きからくりのシーンは、「カタっ」というカラクリの窓?があくところがアクセントになってリズムが生まれ、独特の名調子!この男の抜けっぷりの可笑しさ!!

小満ん師匠が「権兵衛狸」??と思ったら、やっぱり並みのやり方ではなかった。狐と狸の化けっぷりの違いを説明するのに、例の「宮殿と御殿」ではなく、狐の方は「金毛九尾の狐」で、玉藻の前や殺生石の話になる。(玉藻の前というと、6代歌右衛門の舞台を思い出す)
さらに、権兵衛さんは、田舎から江戸へ出て、渡りの髪結いだったという過去も丁寧に。夜ごと若い者が集まって、江戸の話をしてもらうという設定。これだけたっぷり丁寧に演じられると、噺に奥行きができて、豊かな気分になってくる。さすがだ。

喜多八師の「睨み返し」、なぜかあんまり怖い顔にならない。むしろ、笑顔?不思議な表情だ。貧乏の逼迫感が迫ってくるのは、この師匠の味。
この暮れは「睨み返し」を良く聴いた。

これで、2014年は、落語の聴き納め。
毎回、遅れながらも独り言を記してきたのだが、お付き合いしてくださった皆様、ありがとうございました。

来年は、1月6日から、聴き始めになる予定です。
良いお年をお迎え下さい。