通勤車両PCXメンテナンス 脚回りとウェイトローラ調整
先週は少々遠くに出張していたおかげで、中々その先の整備に進めない通勤車両である我がPCX。
外したベアリングの表側。特にゴロゴロ感やガタつきもなく、交換後の変化の期待が薄まってしまったが…。
外したベアリングの内側。純正採用されているのは中華製で、内側にシールがない。
ベアリングの外側にさらにシールがあり、先述したようにベアリング自体のシールが片側だけであれば抵抗という意味では有利か。
オイルを抜くにあたり一番面倒なのはこの作業かも。
じっくりとオイルが抜けるのを待ちます。時間にして30分程度でしょうか。
オイル定量122mm、番手は#5。油面75mmという指示に従う…というわけはなく、
ということで旋盤で回してみました。この画像下側に見えるのが切削用の刃物です。
画像からは非常に確認しずらいのが恐縮ですが、やはり切削できる部分とできない部分が存在しました。
現状、毎日の使用ではないので特に急ぐ必要もないというのも遅延の理由。
何かをしなくても問題がないのも手伝い、ますます遅れる状況です。
さて、少し暖かかったこの週末、次なる展開であるフロントフォーク及びホイールベアリングのメンテナンス施行。
順序としてホイール取り外し、その後フロントフォークを取り外す。

ベアリング圧入するの図。
純正使用だとつまらないし、純正品は無駄に高額なので、少々拘わったベアリングを使用してみた。


これで良いと判断したのは天下のホンダなので、特に問題はないのだろう。
実際、グリスも十分に残っており問題はなさそうだった。

今回使用したベアリングはNTN製。国産というのも良いが、拘りは”非接触”のシールが両側に装着されているということ。これで¥340-/個也。純正は調べてないがこの価格では恐らく購入出来ないと思われます。
”非接触”ということもあり、新品状態でもスルスルと回転する。
通常の新品純正ベアリングはアウター及びインナーレースがこの黒いゴムシールと接触しており、ソコソコの抵抗があります。ほんの僅かな違いではありますが、燃費や最高速に影響する部分です。交換時期になら拘っても良い部品だと思います。
次はフロントフォークのオイル交換と調整。
本来はシール類の交換もやるべきですが、現状オイル漏れ等がなく、大掛かりな作業となるため今回は清掃とオイル交換のみとします。

フォークトップキャップを留めているCリングの脱着。この黒いフタを指で押しながら、クリップを外さねば成らず要領を得ないと時間が掛かってしまいます。私は比較的簡単にできたのは運が良かった。

左右でオイルの劣化具合がだいぶ違います。左側はまだ赤い色が残っていますが、右側はかなり黒く劣化してます。
ブレーキ側がブレーキ熱で劣化したのかと思いきや、ブレーキ側でなかったのが不思議。おまけにこの黒く劣化したオイルの匂いたるや鼻が曲がりそうなかほりです…。

オイル番手#10、油面70mmに設定。やれていたのと荷物を積むことが多いので少々コシを出すのが目的。油面も上げるので番手は#10ではなくブレンドで#7.5にしようかとも思ったが、#10でチャレンジ。
スプリングの清掃と自由長を左右で確認し、フォーク内部の清掃をしてからオイルを注入して元通りに車両へ復元。
肝心の乗り味はというと…。
ほぼ狙い通りの結果に落ち着いた。
少々固めの脚にはなったが高速コーナーでの落ち着きはすこぶる良い。
油面を上げたおかげで、フルブレーキング時の安定感は想像以上だった。ご存知の方も多いと思うが、油面を上げたことによりエアバネがかなり効くようになる。
油面を上げる=フォーク内の空気体積が減る=オイルに潰される空気の量が減りフルストローク時に踏ん張るようになるということです。フォーク内ではオイルと隙間に存在する空気も効率よく使用されてるわけです。
強いていうなら固める方向に振った為、フロントの車高が上がったような印象を受けた。これは本当に微々たるものなのでプラシーボ要素も強いと思われる。
ベアリングの効果も感じられないかと思っていたが、ほんのり走行が滑らかになった。あとは10,000km走行のタイヤ交換を行えば尚、良い乗り心地が実現されることでしょう。
以下はオマケ記事です。
先日プーリーの確認及びウェイトローラー交換を施行しましたが、以前より気になっていた作業をしてみました。
その気になっていたというのは”ウェイトローラーの真円度”。
コロコロと転がって、駆動ベルトの回転径を決める作業を担っている部品は本当に丸いのか。転がる途中で引っ掛かり、外径の1箇所が擦り減ってしまうことがよくある部品であり、私はこの事象に対してウェイトローラーが丸くないのではないのかも?と感じていました。

これで重さに変動が出ない程度「チョン当て」してみることに…。

光が当たって光っているところが切削できた部位、画像下側の「ザラつき」がある部位が切削できず、刃物が接触しなかった部位。
ほんの僅かではあるが”真円”ではなかった。中心部にある真鍮筒に樹脂成形により形にしているので予想はしていたが。
この内側に入っている真鍮部品は切削しているので、この真鍮部単体での真円度は確保されていると思われるが、この部品に対して樹脂部分がズレて成形されているということも考えられる。
つまり、樹脂の外側を削って真円度を確保しても、樹脂に対して真鍮部分が偏心していた場合、今回の作業は限りなく無意味。それらが目的かどうかは不明だが、スクーターレース等で有名なメーカーから販売されているハイスピードプーリーに付属するウェイトローラーは、全切削で製作されているものも見受けられる。小さなことだが、私に取って非常に興味深いことだった。
というわけで職権乱用して、今後も色々と遊んでみようと思わせるスクーターはとても愉しい。