プラグ交換とブレーキキャリパメンテ備忘録 | 欧州車かく語りき。

プラグ交換とブレーキキャリパメンテ備忘録

巷の二輪雑誌に限らずかもしれないが、それら記事は私が思うに5年程度でローテションしている様に感じる。

かくいう私も同じことを書いている。
ま、プロの物書きではないので当たり前と言えば当たり前。でもそうならない様に努力しているのも本当。
こんな拙い内容の記事を読んで下さっている方が少しでもいる限り、それは継続する所存。
ある意味人柱的な事も多く実行しているつもりだが、人と違う事が好きなので満更でもない。

そして前置きが長いわりに、今回の内容はプラグ交換とブレーキキャリパのメンテナンス実施のこと。


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ボディは全体的に煤けており、コッテリと纏わり付いた油汚れはキャリパピストンをコーティングしている。
自身で行なったのはもう記憶にない位遠い昔。2年前にディーラーへ点検に出した際にブレーキキャリパ清掃というのが項目にあったが、どの程度作業されていたかは不明。
しかしこの汚れ方からするとピストンにシリコングリスを塗布した形跡が見受けられ、それなりに作業された様な印象。

数件のディーラーへ点検をお願いした実績の中、一番の気の利くマイスターの作業なのでもっともなのかもしれない。
実際キャリパの揉み出し作業をバケツに水を入れてジャブジャブやっているディーラーがあるとも思えないが・・・。恐らくブレーキクリーナで強制的に汚れを落としてからグリスを塗布して終了な様な気もするが。今度確認してみよう。


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ブレーキパットを外し、ブレーキレバーを数回握ってピストンを出す。
やはり全てのピストンが均等に出てくるわけはなく、キャリパピストン揉み出し工具でピストンを回転させながら中性洗剤を使用し歯ブラシで汚れを落としていく。

油脂汚れが残ったままピストンを戻さない様に注意しながら、ピストン全体を水にドブ漬けで洗浄する。
汚れが隅々まで落ちた事を確認してから、指でピストンを戻す。

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汚れを落としてピストンを全て戻した状態。
せっかく戻したピストンをまた全部せり出させ、先の専用工具で回転させてからまたピストンを押し入れる。これを4~5回繰り返すと最後には軽い握力でピストンが戻るのが実感出来る。


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4個あるピストンが同時に出てくるのを確認してこの作業自体は終了。
ついでなのでキャリパ全体もキレイに洗浄する。

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パットピンも洗浄する。腐食した部分はスコッチブライトで全体を軽く磨いてから装着する。合わせてテンションプレートも洗浄する。


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ブレーキパットのバックプレートに軽くグリスを塗布する。
BMWが全てそうなのかは知らないが、バックプレートには鳴き止め処理がされていた。
取り付け孔が開いてる銅色の部分がバックプレート本来の地の色であり、黒くなっている部分がコーティングされている。
レース等で使用するとタッチが悪そうだが、一般公道専用とするなら鳴かない事が優先だろう。

その後パットピンとバックプレートの左右側面、つまりキャリパーへの接触部分にも薄く塗布しキャリパへ装着する。
ここで使用しているグリスは超耐熱グリスで1200度対応のもので、普通のグリスだと高温のブレーキ熱で溶け出し非常に危険なので注意が必要。


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ブレーキキャリパ装着するのにも”ガタ”が存在する。ボルトを締め上げる直前にもキャリパは前後左右に0.5ミリ程度は動く。依って進行方向へ寄せてからボルトは完全に締め上げるのもポイントだ。

これを左右施行するのに夏の夜長?3時間程度・・・。細かい作業だが「宗教紛いの製品」を”思い込みながら”使用するより、明らかに効果のある作業であり、暇と工具と少しの経験があれば是非実施して欲しい内容。レースを嗜む方ならレース前には必ず行う作業である。

最後に注意点。
エボ2ブレーキシステムは液量でエラーを監視しているので、ブレーキパット装着後にブレーキレバーを使用してピストンを元の位置に戻してからエンジンを始動するのがポイント。
もしピストンが戻る前にイグニッションスイッチをオンにするとエラーが出る模様。(実行したことないので不明)パット交換をすれば必然的にピストンの戻し量が変わるので、多少の変化ではエラーは出ないと思われる。

しかしもし出てしまった場合はディーラーで消去作業をしてもらうのに、数千円必要になるとのこと。

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ブレーキメンテナンス作業が遅くなったので残す課題だったプラグ交換は日中に持ち越し。
プラグ交換も作業の記憶はあるものの、施行日程の記憶が全くないので今回実施。
ブログを見返しても見当たらないのでR1200GSと混同している可能性アリ。
恐らく悠々5000kmは超えているので無駄ではないようだ。

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プライマリプラグ、左が使用後、右が新品。
0.4ミリしかない先端が丸くなっているかどうかは肉眼では見えないが、メーカー推奨交換時期は5000kmとの事だから寿命でしょうか。

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シリンダ下部(正確にはヘッド下部)に装着されるセカンダリプラグ。
毎回思うがセカンダリプラグはいつもオイルで湿っている。先端は濡れてこそいないものの、燃焼状態は明らかに「リッチ」な状態。

構造上、オイルが重力にしたがった結果こうなっているのだろうと勝手に推察。これはR1200も同様だったと記憶している。

ブレーキに使用したものと同じグリスをプラグのネジ山に軽く塗布、そしてガチガチで抜け辛いプラグキャップにはシリコングリスを塗布し、元通りに組み直す。プラグキャップもこうする事で次回の作業がだいぶ違う。今回もすんなり外れてくれた。

「ブレーキ揉み出し作業」より変化の少ないプラグ交換作業だが、”火花が無ければオートバイは動かない”ことを考えれば軽んじられない作業。賛否両論のイリジウムプラグだが、理論上は普通のプラグより秀ているのは間違いなく、セッティングの出ていないキャブレタ車両への使用等、扱い方を間違えなければ得はあっても損はないはず。強いて言うなら価格が通常のプラグより高額なだけ。

ブレーキもメンテナンスもそうだ。
手間は相当に掛かるが、自身で作業すれば無料。そして酷暑作業後のシャワーと冷えたビールの旨さは手を汚したモノの特権だろう。

さらにメンテナンス後の試乗でブレーキタッチに明らかなる変化があれば、喜びもひと塩だろう。
「カックンブレーキ」が印象的なBMWのエボ2ブレーキ、通称サーボブレーキであれば尚更施行した方がよりツーリングを楽しめるというもの。

ブレーキとは単に停止する為の作業と片付けられいるのが殆どだろうが、”愉しいブレーキ”というも存在する。それは完璧にメンテナンスされた事が最低条件であり、ブレンボ等のブランド製品で更なる高みが得ることが可能となる。
ブレーキが良く効くのはある程度当たり前、コントローラブルなことが大事なのです。
分かり易く表現すると、フロントブレーキでリアタイヤを浮かせて(いわゆるジャックナイフ)、その浮かせ量を指1本ないし2本で変えらる程度のコントロール性、フロントタイヤの潰れている感触が指に伝わる情報量の多さが大事。ブレーキレバーの握り量と比べ、0.1~3ミリ程度しか稼働しないキャリパピストンの動きが悪ければ、それらの情報量が指先から得られるはずもない。

ブレーキメンテナンスは大事なのは元より、高額ブレーキ製品が何故高額なのかは理解可能なはず。まやかし製品を疑いの眼差しで購入するより確実な結果を得たいではないか。
鉄球打ち」や「家畜のかけっこ」より利率は悪いがFXや株取引の方が・・・というと例え違いか。

自画自賛で恐縮だが、私のエボ2ブレーキはかなり自然な感触であり、それらの証拠に普段R1150RSに全く乗らない私の嫁が突然乗っても、立ちゴケは皆無だからだ。
本人がまるで自覚がないのもそういう事と思っている。その他に試乗した方にも違和感無しという意見を頂いている。

但し、ブレーキメンテナンスは資格がないと触ってはいけない部位であるのも忘れてはいけない事実。しかし自身のオートバイを自身が触るのは問題無いという意味不明な決まりもあるのが不思議。
ということで、これら作業は私が勝手に行っている事であり、自信の無い方や経験の無い方はディーラーで施行するのが望ましい。

でも本当の所は、自身で施行することに意味があると思ってますが・・・。

さて来週には恒例のお盆のツーリングが控えております。

参加のみなさん、どうかご無事で青森でお会いしましょう。