イタリアの実用コンパクトカーのファストインプレ

「低価格」
「低燃費」
車の魅力がシフトしています。
これは世相が変貌しているのでは無く、家庭内事情が殆どであると感じます。
女性が実権を握る日本国内の家庭では、先述した事情が已む無く横行している。
こういった事情を招いた要因は我々男性にもあり、そうさせてしまったと云っても過言ではなかろう。
上記の条件を満たせない「車」という移動の道具を購入するのはホンの氷山の一角となってしまうのは車好きとして非常に残念な事だ。

かのフェラーリ社を傘下に持つこの車を製造するのはイタリアのフィアット社。最近ではモトGPでヤマハのスポンサーに付いてそれなりに知名度は上がってきた様子・・・。
そしてそのフェラーリと同じ傘下という位置付であるチューニングブランド”アバルト”が発売したのが、この「プント」という車両。フィアット500(チンクェチェント)も存在するこの地味で小さなメーカーは創る車は派手である。
WRCラリー全盛期だった20年程前、ランチァデルタHFのエンジンチューニングをしていたのはこの”アバルト社”。
車両自体はフェラーリの親会社のモノであり、これだけを聞くとなんだか凄そうな印象を受けるのは私だけか。
フィアット社にある所謂「純正プント」から外装の一部とエンジン、そしてイタリアンな色に変更し、純正比で少々金額を上乗せして販売している。
アルファロメオの”MITO”と共通のプラットフォーム及びエンジンの排気量は1400cc+ターボ。(実はMITOはこのプントがベース)
実質あまり関係ないカタログ数値は160ps程度の出力を得ながら、アイドリングストップを備えた”ほんの少しエコカー”。
1600km程乗った街乗りでの実燃費は14km/L程。これで高速巡航が加われば限り無く20km/Lに近づくであろう事は間違いと思われる。
見た目は完全なコンパクトカーで、ホンダのフィットやトヨタヴィッツ、日産のマーチ辺りと同等。
それでいてそれらより運転席助手席の居住空間は確実に広いと感じる。3ドアハッチバックゆえ後部座席は少々狭いものの、通常4人での乗車があまり無ければ使い勝手は上々。
山道に入ると軽量な車体(このクラスにしては比較的重いか)でキビキビと走る。
が、ややフロントヘビーな印象とドイツ車と比較して脚廻りに腰砕け感が存在するが・・・。(FFだけにフロントヘビーは致し方無い)
ただ、エンジンはホットである。ノーマルモードとスポーツモードを切り替えるボタンを装備しており、ノーマルモードから切り替えた瞬間、車重が400kg程軽くなった印象を受ける。
あと少しの軽量化と脚廻りを実用範囲でもう少し締め上げれば、BMWのM3等の本気モデル達に付いて行くのは場所に依っては簡単な事であろう。

脚がソフトという事は、世の妻や彼女達を満足させる為に必須な条件である事を考えれば、”ある意味”よく出来たイタリア車である。
女性に優しい(やらしい?)イタリア人が造った車だけに車両コンセプトに組み込まれてるのかもしれない。
購入するにあたり、補助金はおろか減税すら得られない車ではあるが、日本に100台程度しか走っていない事を聞いてしまった変わり者の私の触手が動いたのは云うまでも無い。
もちろんスタイルや1500ccc以下の自動車税、1500kg以下の重量税、安価な任意保険等々もお気に入りですが・・・。
ここ最近の車とすれば、非常識な太さではないタイヤ、荷室もゴルフバッグは無理でもそれなりの広さを確保している。フィアット500程では無いにしろ小さい車体は取り回しが楽。
正直フィアット500は、その小さ過ぎる車体から実用にも問題がある。(小さい車体に詰め込んだシートは少し小さく出来ている)
販売台数伸び悩みの唯一の理由は”左ハンドルの6MT”のみの設定からくるものだと思われます。
いくら理解のある世の奥様方もMT限定はキツイかもしれません。
それを除けば、実用性や信頼性は国産車と比較しておつりの来る魅力的な車ではないかと勝手に思ってます。