R100RS オーリンズ リアショックOH実施

私の乗る車両にはオーリンズ社のショックを装着する事が多い。
しかし私はこのショックメーカーの商品にことごとくツイてない。
なぜなら新品で装着しているにも関わらず、かなりの確率でオイル漏れをしているからだ。実は過去3回もあった。
無論10本も20本も装着したわけではないからかなりの確率なのは想像に難しくない。
R100RSにもリアショックの寿命という事で装着したオーリンズ社のリアショックだが、こいつはリザーバータンクに付く圧側減衰調整用のダイヤルの付け根からオイルが漏れていた。
その前はサンダーエースに装着した製品でロッドから漏れていた。
本来装着直後である為、保証内無償修理が受けられるが、苦労して取り付けた直後にまた外すのは忍びないし、とにかく面倒である事この上ない。
よってオイル漏れが何かの間違いであるかも・・・的な思いで乗り続けてしまい、保証期間終了という悲しい現実を迎える。結果無駄金を払う破目になっている。
いつもの様に長い前置きになりましたが・・・。
今回漏れたまま2年以上経過してしまい、いい加減オイル漏れ修復及びOHをすべく、オーリンズショップに作業依頼した。
いつもお世話になっている足回りプロショップの”モトハウス”でモディファイも考えたが予算の都合でパス。
車両から外したリアショックを店に持込み2~3日たった頃連絡が入った。
「ロッドにメッキの剥離が出ていて、このまま組み上げると今度はロッドからオイル漏れが起きる可能性がある」との事。
ロッドを交換する事を薦められた。
このオーバーホール料金が¥20,000-也。それにロッド新品が¥20,000-だそうで、合計¥40,000-を越える勢い。
これならハナから”モトハウス”に出すべきだったかも・・・という思いも駆け巡った。しかしアフターカーニバル(後の祭り)。
色々考慮した結果、ロッド単体で返却してもらい自身でメッキ剥離し、再研磨、再メッキの方向で試してみる事にする。
私は仕事で世界の町工場である大田区を訪問する事が多く、そのおかげで金属や樹脂の加工業の知り合いが多い。
およそ1カ月かけて出来あがったのが、上画像のロッド。ついでにチタンコートもして貰った。

下敷きの紙の目がロッドに映り込む。画像を目一杯寄せて撮りましたが、少々見え難い。
恐らく10人がこれを見て、ほぼ10人が”キレイ”と思うに違いないでしょう。しかし50人に1人、もしくは100人で3人程度は100%満足では無い方がいるかもしれません。
その一人は私です。
正直公道で使用するには十分です。ましてR100RSなら尚更でしょう。
ノーマルショックと比較してメッキの質ははるかに上であり、工業製品とはいえ、それなりの手間を掛けて作られたショックアブソーバメーカーであるオーリンズ製だ。
今回メッキ剥離痕の除去をする為、メッキを剥離し、0.1ミリ研磨後、0.05ミリの膜厚で硬質メッキ、その上に0.05ミリ厚のチタンコートを施した。
硬質クロームメッキはその名の通りかなり”硬い”です。その硬さは金ノコぎりの歯が立たない程だそう。(実際勿体無くて出来ませんが)
正に”歯が立たない”とは言い得て妙。
ここから先は私の自己満足の世界ですから、賛否両論あるかと思います。
何が納得いってないかといえば、表面粗度。
このロッドは風雨に晒され、走行時に飛び石等に見舞われる可能性もあります。
そして何より、ここを耐油ゴムのシールリングが常に上下動しており、それが何より抵抗となる。よって求められる性能は、耐食性と耐久性、摺動抵抗の低減である。
この他にもボディ内面にも摺動抵抗となる部分は多数存在しており、ことノーマルショックに比べれば先述した通り、オーリンズ製ショックは格段に上である事は間違いなく、公道では必要十分でしょう。
しかしわざわざ加工業者に依頼して、それより上を望んだわけですが、修復されてチタンコートがのっただけであり、面粗度は出した時とほぼ同じ・・・。もちろん新品のロッドを購入するよりは安価ですが。

ロッドに光の反射ラインが2本入っている。上側は1本の筋に見えるが、下側の薄い反射ラインがボヤけているのがお判りだろうか。

こちらの方が伝わり易いであろうか・・・。光の反射ラインがボヤけている。
そして反射ラインとは垂直に研磨筋が確認出来る。【要拡大希望】
この反射ラインと垂直方向にオイルシールは稼働している為、この方向への研磨筋はシールの引っ掛かりが原因で、滑らかな動きの阻害となる。
この程度で??と言われれば、この程度だが・・・ オーリンズ社のワークス仕様のフロントフォークのインナーチューブはこの反射ラインが完全に1本の”線”でしかなかった。
さらに映り込みがクッキリしており、当然研磨筋は皆無だった。
そんなモノを見てしまったのがイケなかったと反省している半面、彼らプロライダーはこうした地道な作業の上で走っているからこそ、あの速さで走れるのであるのも事実だ。
もちろん1本120万~するワークスのフォークを装着出来るわけでもないが、知り得る範囲の人脈を駆使し、それと同等の製品を製作し装着してみたいと思うのは私だけではないはず・・・。
「意味があるか?」とか、そういった事ではなく完全な自己満足だけ。
巷に存在しないモノを密かに装着して、走れる歓びは私の中だけの優越感である。私も100万円は出したくないが、これが2万円以下で出来るなら試してみたくなる。どうせ新品ロッドが¥20,000-なのだから。
今回はR100RSで試してみたが、次回他車のOH時には更なる高みを目指してみたいと思う。