八幡平 国民宿舎 ”蓬莱荘” | 欧州車かく語りき。

八幡平 国民宿舎 ”蓬莱荘”

今年のお盆休みも昨年に引き続き、北東北を満喫してきました。

昨年、仲間内で露天風呂や佇まいが好評だった八幡平のほぼ頂上にある”藤七温泉”を再訪しました。

このあたりの廃墟で有名なのは、松尾鉱山の鉱山アパートの廃屋ですが、もう一つ忘れてならないのは、我々が宿泊した藤七温泉”彩雲荘”より樹海ラインをわずかに下った所にある、国民宿舎”蓬莱荘”。

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ここは平成12年に経営する親会社が倒産したことにより閉鎖に追い込まれた哀しき国民宿舎らしい。(らしいの理由は後述)
八幡平の頂上の見返峠より朽ち果てて行く赤い屋根が目印。その手前に今回お世話になった藤七温泉がある。以前はこの藤七温泉の屋根も赤かった為、「藤七温泉は廃業したのか」の問い合わせが相次いだそうだ。
だからかどうかは不明だか、現在藤七温泉の屋根は黒っぽくなっている。

昨年も訪れてはみたものの、潜入するには手間がかかり破壊作業も含まれる事から断念したが、今年はすでに破壊が進んでおり手間無く侵入?進入?する事が出来た。

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昼尚暗いロビーは緑一色。そこは苔とシダの天国となっていた。
ガラスはあちらこちらで割れている上、天井も少なからず無くなっている為、真冬にはロビーも雪に包まれていることが容易に想像出来る。

それが春になれば溶け、その豊富な水分がロビーの絨毯や壁紙に栄養を与え、中途半端に差し込む日差しが苔を育むのに最適な環境になるのだろう。

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苔は絨毯はおろか、この人工皮革と思われる靴にまで、繁殖を進めていた。
恐るべし、苔・・・。

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ロビーを抜け、玄関の真裏、建物の南側に出てみた。こちらから見るに荒廃は少なめ。
遮る物が無い為、この位置に建っていると藤七温泉より眼下の眺めは良さそうだ。

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浴場にあった大きな鏡。樹海の中の・・・だそうだ。
ここのお風呂は露天も無く、ごく普通の内湯のみ。せっかく乳白色の良い温泉なのに。
これでは藤七温泉には敵わないかも。親会社の倒産意外にも理由がある様にも思える。
よって、あえて画像は撮りませんでした。

しかしよく見ると県営とある?私が仕入れた情報誌は親会社が・・・とあった。適当か?県が破綻??それは無いか。

運営が県なら儲からない物は閉鎖になって当然。ま、近所に藤七があったら尚更存続は難しいだろう。

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客室にも行ってみた。
北側は荒廃が激しいが、なぜか南側はそんなに痛んでいない。掃除をすればまだ使えそうだ。ふとんや座椅子もあり、ご案内まで置いてあった。
他の宿が一杯だったらアリか?タダだし?(夜はムチャクチャ怖そうだけど)

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8年程前には大勢の観光客で賑わっただろう食堂。
見る影もない。見えにくいが、テーブルの上にイスが逆さに載っており、最後にこれを
載せた人は何を思いながら並べたのだろう。

次の就職先の事か?それとも冬は閉鎖故、次のシーズンの事を考えながらイスを載せたのだろうか?まさか閉鎖になるとはしらずに・・・。

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荒廃が進んだ北側の部屋から同行者を撮影。

約30分程の滞在でしたが、まあまあ楽しめました。
友人が持っていた、かなり前のツーリングマップルにこの蓬莱荘が載っており、ツーリングライダーに人気と書いてあったのが、何んとなく虚しく感じた。

豪雪地帯に放置されると鉄筋コンクリートとはいえ10年も経たずにこれほど無残な姿になってしまうとは・・・。
それに比べるとやや下界とはいえ、同じ地域に建ちながら松尾鉱山アパート跡は40年以上経っているのに保存状態が良いと言える。

あちらはまだまだ持ちこたえそうだが、この”蓬莱荘”はもう先は短いかも知れない。