本人がやってる絵が浮かばないとずっと避けていたソロコンサート
コロナ禍でコンサートが配信振替になる中、ティザー映像と共に百田夏菜子ソロコンサート開催が発表された時、多くのモノノフはこう思ったに違いない
「時は来た!」と
会場はSSA2デイズ
国民的アイドルのリーダー半端ねーです
こんな歴史的シンデレラタイムを見逃すわけにはいかないという事でLV参戦
映画館のスクリーンにSSAの会場が映し出されると、中央の円形ステージを挟み前後に大きなスクリーンが配置されていて、そこにはSF映画の様な時計が映し出され0時2分前を指している。
会場通路には真っ白なシーツを被ったような人?達がウロウロ
時計の刻む音に会場の拍手が加わる
定刻16時30分
時計が鳴りシンデレラタイムのスタート
オープニングナンバーは
「魂のたべもの」
ダンサーとシンメとなった振付は内なる自分との対話か?
重い空気
楽曲的には曲の後半に救いが見られるのだが
二曲目は「Dの純情」
この曲も実はネガティブからの跳ね返りがテーマ
二曲目とも横山克作曲では?
この曲の後半になって初めて微笑みを見せる百田夏菜子
グググっと重い空気で始まった所でMCだが…緩い!!
普通にこんばんわーって、ここ埼玉スーパーアリーナですよね??
だけど、観客一人一人とすごく繋がってバカっぱなししてる感じ
まさに今回のテーマ「Talk With Me 」
この感じは他のどのアーティストとも違う
MCでバンドメンバーを紹介
ギターはお初の方
そう、このコンサートは極小編成ながらDMB付き!この条件は確かに譲れないというのは最後まで観たらよくわかる
MC明けに
「キミノアト」
青い照明の中、アンナさんらのダンスがストーリーを可視化する
スクリーンに雨の絵が流れてビニール傘を差す所と重ねる演出がニクイ
歌い方がももクロの百田パートで埋めるという感じではなく、ソロシンガーとしての百田夏菜子になってるのが面白い
「太陽とえくぼ」はオトナっぽいアレンジに仕上げているのだが、百田夏菜子の歌声はどこまでも可愛らしい
MCを挟みカバー曲
「愛・おぼえていますか」
この曲は演出の本広克行監督のオーダーだとか
コレはナイスチョイス
MCでアイドルの務めも
続いては以前自身の作詞として急に歌われた「それぞれのミライ」
初披露の時はちょっと力が入り過ぎてる感があったけど、今回はゆったりとした気分で聴けた
曲終わり、スッと舞台下に消えて長いインストから「浮世」のイントロフレーズに変わる
銀のスーツ姿に衣装チェンジした百田夏菜子
重低音ドコドコ感は薄いけどカッコいいロックなアレンジ
続く「リバイバル」はアンナさんのダンスが切れてる
MCを挟んで再びカバー曲
「強がり」
MCで去年のももいろ歌合戦で戸田恵子さんが歌った曲との紹介だったので、まさか「今はおやすみ」ではないよね?と思いましたが、やはりこっちでした。
で、この曲…スクリーンが滲む…
百田さんが歌う歌詞がヤバい
"急にため息ついたりしたらほらね
やっぱり驚くわよね
いつからだろう強い女になってしまった"
"あたしだって泣いてる夜くらいあるわってそんな風に言ったら今度はみんな笑うのかしら"
モノノフなら皆知っている、あの日以来ステージ上で涙を見せなくなったこと、それでも涙が出てきた二度のライブのこと
そして、次の曲が
「The Show」
ありがとうございます…ありがとう
再び、長いインスト
暗転している中央円形ステージの真ん中には大きな穴が見える
はい、ピアノがせり上がってくること確定です
ステージには白いピアノ
ポニーテールに白い衣装の百田夏菜子
聴き慣れた主題の旋律の後、最初の一声が映画を観た同じスピーカーから流れてきた瞬間、ものすごい感動を覚えました
ライブのなんとも言えない生音がスピーカーから聴こえてくる、電話越しで会話をしているかのようにダイレクトに音が伝わるのです
自分がその時間にいた映画館のスピーカーは同じで、だけど、スピーカーの向こう側は映画のストーリーの中で生駒吉乃が弾いて歌っているのと、百田夏菜子がいまこの時に弾いて歌っている世界がある
映画の時はあくまで映画の音がスピーカーから流れてきてたのだけど、今回は同じスピーカーから生の音で流れてくる…あぁ語彙力が足らん
続いてピアノ弾語り
「タキシードミラージュ」
これ、今回のベストバウト!
めちゃめちゃ素敵でした!
MCを挟んで百田さん作詞の新曲
「ひかり」を弾語り
"ひかり""こだま""のぞみ"が歌詞にある新幹線ソング
曲終わり、ダーンと鍵盤を叩き
「白金の夜明け」
この曲も百田さんにとって重要な一曲
で、本編終了
目を瞑ってアンコールの拍手を聞いていたところ、ピアノでももクロアンコールのインストが聴こえる…え?百田さん凄って思ったら、へいへいが弾いてた
そのままアンコール明けの一曲
「イマジネーション」
ピアノ一本でのアレンジは清竜人ソロバージョンにも似た感じで情感たっぷり
いいよねぇ
愛すべき存在としての百田夏菜子てんこ盛りです
高音の鍵盤を叩いてへいへいと連弾になるのも良きでした
このコンサート、ソロ曲以外はほぼももクロ曲なのだが、この曲は今回の中で初めての夏菜子曲だなとも思いました。
続いてナオトインティライミ作の新曲
「わかってるのに」
百田さんの口癖を元に作られたという
"わかってるのに"というフレーズが繰り返されるのだが、れにちゃんがソロコンでも歌った「なんでもないや」が湧いてきて悶々とした
最後は「渚のラララ」
バンドメンバーもダンサーもステージ上がりステップを踏みながら練り歩く
なるほど、このステップがあったからギターはさとひろさんでは無かったのか?
最後のMCでソロコンをまた演るという話はなく、ももクロのライブに逢いに来て欲しいと、ももクロのライブには笑顔になれるパワーがあると。
コレもまた百田さんらしいなと笑って映画館を後にしました。
今回のソロコン、演出が本広監督ということでしたので、演技とかも取り入れた型になるのかな?と想像していたのですが、案外スタンダードなコンサートでした。
他のメンバーにはない特色としてはピアノという新しく身につけた表現を見せてくれたというのも大きかったですが、それより百田さんが"ねぇ、ちょっと聞いて"という感じでグチを言うという感じに全体的になってる感じがしました。でもそれは、嫌なものではなくむしろモノノフを信頼しているからこそのこと。
モノノフはリーダーのことを太陽の子だと信じている。だけど、これまでたくさん辛い経験をし、涙を流すことを耐えながら、世界中を笑顔にしたいと頑張っていることを知っている。神話の神ではない、生身の華奢な人間なのだということを。
そんな愛すべき人のグチを聞くっての、最上の喜びなのではないだろうか?
こういうソロコンの形もおもしろいね。
がっちりとしたコンセプトがあり、後輩達を上手く使って圧倒的なエンターテイメントを作り上げる佐々木彩夏のソロコン
カバー曲を多く歌い、自分の好きを全面に押し出して優しい世界を作る高城れにのソロコン
有安杏果は音にこだわったソロシンガーとしてのソロコンだった。
さて、玉井さんもソロコンをやってもいいという気持ちに傾いてきているみたいですが、どんな形を目指すのかしら?