kani、昨年6月から、細々と小麦の自宅負荷をすすめてきています。


現在のところ順調で、カメの歩みではありますが、量が減ることはなく、現在のところ毎日乾麺のうどんを5本ほど食べています。


小麦が少しずつ食べられるようになると、食べられるお菓子も増えてきます。

お休みの日などは、うどんの負荷を忘れちゃったりするから、お菓子で済ませるのもアリかな、なーんて思って、小麦使用のお菓子を買ったりしました。


小麦粉は、粉の種類によって当然ながらグルテンの量も違ってくるので、今食べているうどんの量が、例えばクラッカーなら「どのぐらいまで大丈夫なのか」ということも正直知りたかったりします。


ところが、kaniさん、小麦粉のお菓子はあまり好きじゃないのかな?あまり喜ばないし、食べても残してしまったりします。

うどんは喜んで食べるのにねー。


そんなある日、monが食べたいというので、市販品のシューマイを買ってみました。小麦使用で、乳・卵不使用。


kaniもちょっと食べさせてみようかな。そう思って、kaniにも1つあげました。

そうすると、ハッと気づいたら、ぺろっと一個食べたkani、シューマイの皿に箸を伸ばしつつ、「なんこたべてもいいの?」と聞いてきました。

「うーん。今日は一個だけにしようか。今日はうどんも食べたし、これ、小麦粉使っているからね。また今度、今よりもうどんいっぱい食べられるようになったら、2個食べられるからねー。」

「うん。わかった。」


そしてまた別のある日。家族はパン屋さんでパンを買ってきての簡単な昼食。

kaniは私の作った米パンですが、今日はお休みだしねー、と思い、小麦粉のホットケーキミックスを使って、小さなホットケーキを焼きました。

kaniは喜んでぱくぱくと食べ、

「おかあさんのつくったほっとけーき、おいしい。すごくおいしいね。」

と言うので、

「ふふー。おいしいでしょう。今日は小麦粉のホットケーキなんだよ。」と言うと

「えー、そーなの?」

と驚いたような、嬉しそうな顔をしました。


その後調子に乗って、休みの日に小麦使用の小さなホットケーキを焼くのですが、なんだろう、あれほどおいしいって言っていたのに、ほとんど食べずに残すことが多くなりました。


そしてつい先日、前に「なんこたべてもいいの?」と言った同じシューマイをテーブルに出すと、kaniはほんの一口かじって「これ、のこしてもいい?」と言うのです。


そこで、やっと気がついた私。


kaniは「小麦粉が入っている。」と知ってしまうと、食べたがらなくなるんだ、と。


monと違って、あまり慎重ではないkaniの性格から、「小麦をどんどん食べたいと思っている」と勝手に決めつけてしまっていました。

kaniは医師から言われた量のうどんはちゃんと食べるけれど、私が「今日は、お休みだから」と言ってハメを外し、他の小麦製品を与えたり、別のもので小麦の負荷をするのは、もしかしたら精神的に負担なのかもしれません。


除去していても、負荷試験で一発OKだったそばや、たらこなどと違い、小麦は「食べて症状が出る」ということを経験しているkani。その記憶もはっきりしています。


きっと、私が思うより、ずっとずっと「怖い」のかもしれません。


ああ、悪かったな。もっとkaniの心に寄り添わなければ。


親はちょっと食べられるようになると嬉しくて、ついつい、これまで食べられなかったものを食べさせてあげたくなるのですが、少し食べられるようになったkaniの体は大丈夫でも、心にはまだ必要ないものばかりなのかもしれません。


kaniの、小さな足取りに親も歩調を合わせなければいけないなぁ、とつくづく反省しました。


除去よりも解除は難しい。


本当にその通りです。

まだまだ4歳のkani。

まだ、複雑な胸の内を言葉にすることは難しいから、親がくみ取ってあげなければいけないよね。


食べられるようになるコトへの喜びと不安と。


きっと私にはわからない、いろんなものがその小さな心の中で葛藤しているんだろうな。


うどんの量は順調に増量中。

私は、食べられる量が増えることを喜んで、前に、前に進むことを励ましていく役割。

不安を煽るようなことをしたくはありません。


でも、ちょっとでも不安があったら、その気持ちを受け止めてあげられるのも、きっと、私だけなんだと思う。

kaniと一緒のペースで、ゆっくり、ゆっくり進んでいきたいな。

気持ちを引き締めて、がんばっていこうと思います♪