それは2年前、手術や治療はおろか入院さえする前の話でございました。

身体の異変に気づき、これから入院をするという、それこそ腹水がパンパンに張って、もはやお腹は妊婦状態のころでありました。

私の懸念はその時期、いかに入院期間中、身なりを良く過ごすかという、
なんともこれから堪え忍ばなければいけない身分とは思えないような心配をし、大きなお腹をかかえまつげのエクステに行ったときのことです。

妊婦のように膨れたお腹を見て担当の方は「赤ちゃんがいらっしゃるんですか?」と声をかけてくれました。

私は否定し事情を説明するのもめんどうくさく、
「そうなんです~」と返し、

早2年。

いまだに担当の方は「お子さん元気ですか?よかったらあげてください。」とあめちゃんをくれます。

ラッキーとばかりに私は毎回うれしいのだけども。
別に気にはしない。
ほどおいしいあめちゃんだったりするのです。


ほかにも道を聞かれよっぽど面倒くさいくらい疲れているときは日本国籍でないふりをし、

疲れてるときは笑い、

まわりが子どもの話題で沸いてるときは子どもが苦手といい、

こうして小さな嘘は積み重なるものです。

ついても何も影響しない嘘もあればつく度にどこか削られる思いをする嘘もあります。

でも言えるのは、今口をついているということは必要な嘘ということ。

いつか全て受け入れられればいいと呑気に思うのでした。



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