今日は父の命日です。
一年が早すぎました。
時計の針は、等間隔に時を刻むというのに。
壊れた時計の秒針の音が、響いたり響かなかったり…。
時計が壊れていることにも気づかずに過ごしていた日々…を、まるで時を止めたかのようにして、「ふと」という瞬間を気づかせてくれました。
ゆっくりなのに、あっという間。
あべこべです。
ちょうど一年前。
夜中に病院にいた母から呼び出されました。看護師さんが、「娘さんは?」と言うのだそうだす。
後から、その意味が分かりました。
母と交代で病院に泊まっていて、
その日は夜8時頃でしょうか、帰宅。
翌日の仕事に備えて、10時頃には寝入っていたところ、夜中に電話が鳴り 呼び出されました。
雪が 10センチ超つもり、急ぐ気持ちに、ストップを掛けるように。
庭で、車を切り返すも、ハンドルを取られ動かない。こんな時に!
夜中にハイブリッドの車の音が響きます。
生唾を飲み込み、「冷静に」と言い聞かせ、慎重にハンドル操作で スリップから脱出。
夜中の電話がこの時で 良かったと思えます。もう少し遅かったら、病院に向かうことも困難です。
道選びも慎重に、時間が多少遅くなるかもだけど、確実に心配の無い道を撰びました。
約1時間半後、病院につきました。
母から、呼び出した過程を聞きました。
たわいもないことでしたが、そこに様々に複雑に想いが凝縮されていたことが、後々わかりました。
「娘さん、いらっしゃいましたか」
「今、寝ています」と。
看護師さんは、私を見るなり安堵の様子も伺えましたが、一瞬気のせい?とも思えるほどの日常で、普段通りに寝ている父と
それ以上に話さない看護師さんに、私もほっとしました。
(本当、素敵な看護師さんです。
その日の夜から担当された方は、父のお気に入りの看護師さんでした。(おそらく、笑。) 彼女に、それを話すと「(父は)ナースのアイドルですよ」と。 ありがたい事です。)
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朝方、親戚に連絡し 集まりました。
看護師さんも、医師も ハッキリしたことは言えない中で。
沢山の患者さんを見ている看護師さんの口から「奇跡の人かもしれない」と言われました。(思いの外、安定していたのでしょう)
あまりに普段と変わらない父の姿に
先の事が考えられない、ただ今を見つめていたあの時。
本当にそう思えてポンと発した「奇跡の人」という言葉。
希望を持てる言葉を 投げかけてくれた事が、父の寿命を延ばしてくれた様にも、今は思えます。
何気ない一言が、意識を変え 未来を変えることもあるのですね。
親戚が次々と集まり、雪道が大変だったと話したり口々に言いつつも、病院は穏やかに朝を迎え、お天道様も昇り、父の目覚めを ただ待つ。
売店で買ったおにぎり。
兄が作ってきた おにぎり。
呼ばれたけど、
まさか この日が命日になるなんて。
こんな時まで、穏やかな父です。
その後、数時間たち
穏やかに、穏やかに、亡くなりました。
最期を家族、兄弟に見守られ
本当に幸せな父です。
一年経った今、
父に 報告出来ることが沢山あります。
父のいた日々を懐かしみ…
常に「生きていたら…」と心に抱き、
父のありがたみを実感し…
そして 成長へのステップを歩んだよ。
今日という日を
迎えるのが、急に怖く感じたけれど、
今日も何事もなく お天道様は昇りました。
何も怖くはないです、、、
ありがとう。
ありがとう。
ありがとう。