今日は流産手術だ。

自宅から歩いて山王病院へ向かう。
途中、彼女の口からは否定発言が続く。

前回流産した時の話を手始めに、彼女の頭の中でどんどん悪いイメージが膨らみ、厭世的発言が続く。
そして、子宮摘出になって今後一生子供が産めなくなるだろうという領域にまで想像が膨らんでしまった。
こうなるともう止められない。

肯定、否定、話題転換、沈黙等のあらゆる応答話法が無効だ。
ネガティブ意見への肯定はなんらプラスの意味を持たず、否定は火に油を注ぎ、話題転換は議論放棄とみなされ、沈黙は相手の苛立ちを増長させる。
私がいようがいまいが、彼女の思考が一旦負のループに入ると、いつも10分くらいで究極の状態にたどり着いてしまう。

そして、「生きている価値がない」という究極状態に到達すると、今度は他者攻撃モードにシフトする。

私がこんなに死にたくなるほど不幸なのは全て夫のせいだ。
不妊治療に積極的に関わってこなかったからこうなったんだ。
等の批判から始まり、

死ね。慰謝料を払え。ムキー
等の言動となり、

殴る、蹴る。パンチ!
等の行動へとエスカレーションする。

そして更にエスカレーションした場合は、

死んでやる真顔
と言い、道路に寝そべったりする。

先日、ドイツの住宅街の路上で死んでやるといいながら初めて寝そべられた時の光景は衝撃的だった。(なぜドイツか等、詳細は後日記載したい)


なお、今朝の場合は、山王病院手前の乃木神社付近でそれは起きた。

もう手術は受けない。このままここで腐って死ぬ。真顔
と言い、歩道に座り込んだ。

ドイツでなくとも、こういう行動は衝撃的である。
両脇を掴んでなんとか立たせて山王病院に連れて行くも、今度は総合受付付近のソファに座り込んで一切立ち上がろうとしない。

入院受付に一緒に行こうと懇願するも、反応なし。
車いすもってこようか?と話しかけると、

このソファーのまま連れて行け真顔
とのこと。

山王病院のソファーは立派なので妻を載せたまま運ぶことは困難だ。
そうこうしているうちに、妻が怒り余ってソファからずり落ち始める。

もうわけがわからない。


こんな感じ

山王病院の総合受付付近のソファでこれはやばい。
明らかに危篤患者だ。

立たせようにも、妻は取り合ってくれない。
こんな状態では病院の人が駆けつけてくるのも時間の問題だ。
私の心拍が上がり、冷や汗が出る。ショボーン

その後、妻をなんとか立たせ、入院受付を私が行い、診察室へ移動する。

妻の心の傷は大きい。

つづく