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村中璃子氏が連載している子宮頸がんワクチンの記事に説得力があるので、素人なりに少し考えてみた。

あの激しいけいれんは本当に子宮頸がんワクチンの副反応なのか
子宮頸がんワクチン薬害説にサイエンスはあるか
子宮頸がんワクチンのせいだと苦しむ少女たちをどう救うのか

記事を読んだ第一印象としては説得力あるな、という感想だったが、よく読むと、村中氏の記事にも薬害説を否定する際の論理である「サイエンス」は不足してるのではないかと思う。

前編では、まず、被害者連絡会が編集した冊子について言及している。

村中氏は、ワクチンの副反応は存在せず、副反応と称するものは思春期特有の心理的症状という見解のようであり、その見解を補強するため医師に冊子を読んだ感想を聞いたりしているが、診察しないで冊子だけの限定的な情報で判断させる、という手法では、例えそれが医師の意見であっても、薬害説を否定するには「エビデンス」としては弱い。

「しかも、“被害者”はなぜか「元気でやりたいことのたくさんあった、学校でもリーダー的役割を担っていた少女」ばかり。」
↑冊子のリンクを張ったから確認できると思いますが、確かにこういう子もいたけれど、リーダー的ではないような子の例も掲載されているし、人によって状況は異なると思うけれど、副キャプテンっとかって、実際のところ、”リーダー”なんですかね。
ストレスがあったということを村中氏は強調したいようですが、音楽とかスポーツの習い事も、別に、イマドキの子なら普通のことではないかと思うのです。

事例として紹介された例では、CT、脳波、MRIでは異常がないことが報告されています。しかし、精神神経症状では、そもそも異常をこれらの検査方法で確認することはできません。
例えば、うつ病は、抗うつ薬を投与することにより症状の改善があるので、詐病ではなく脳のなんらかの化学物質のバランスが崩れている実態のある病気ですが、レントゲンやCTで異常が発見することはできません。
また、けいれん時に脳波の異常があれば、たぶん、てんかん といった既知の別の病気であると診断すると思われます。つまり、既知の病気に該当しないので、これは病気ではない、と現在は主張して、仮に既知の病気の概念で判断できるものは、既知の病気でありワクチンの後遺症ではない、と主張するのであり、村中氏の論法は、どちらにしろ、ワクチンの後遺症の存在は否定する論法の可能性があります。

比較するとしたら、既知の予防接種の副反応と比較すべきであり、その場合はどうなのかということが素人的には疑問です。MRIもfMRIのような脳の機能を診断できるような検査の場合ではどうなのかが、不明でした。

そもそも、これまでとは異なることを人体に対して行っているのであり、生じる副反応が既知の概念に当てはまらなかったり、現在の医学水準では診断不能である可能性は、あり得ることかと思います。

3時という決まった時間に発作が起きないのは、時計のない部屋が、同時に体内時計や体のリズムも狂わすものである可能性があります。ただ、症状が心因性のものと似ているということは、村中氏の主張どおり、副反応以外の原因の人が混じっている可能性、というものあり得るのですが、混じっているからといって、副反応の存在そのものがただちに否定されるものではないものだと思います。

更に、心因性の症状がある、ということ自体は、直ちに副反応の存在を否定することにはなりません。仮に、現在報道されるような副反応が実際に存在したとします。普通に生活していた女の子が、このような病気になった場合に、それを現実として受け入れることは、強烈な心理的ストレスであることはごく当然のことではないでしょうか。

中編では、ワクチンが原因でないことの証明を「悪魔の証明」と称していますが、ワクチンの副反応でなければ、心因性であるということを村中氏が主張するエビデンスにより証明できればよいのです。
現在の科学水準では、心因性、ということを客観的に証明できないので、便宜的に既知の検査手法で異常がみつからない人を全て、自動的に「心因性」と称してるのです。これでは、現在のような科学が発達する前に、自然現象を全て「祟り」が原因だと考えていた村人と思考方法としてかわりはありません。

>>「漢字を書く脳領域」だけに起きる障害?
記事に書いてあることは、あくまで推測であり、実験などにより客観的に示されたものではありません。

>> 認知症の薬だけではない。「免疫異常」と決まったわけではないのに、静脈に大量の点滴をする、極めて作用の強いステロイド・パルス療法や免疫グロブリン療法などを選択するのもいかがなものか。

こららについての、村中氏の主張は、その通りだと思う。
ただ、がんでも、いろいろな西洋医学以外の方法を試すひとは多く、だからといって、がんそのものの存在が否定されているわけではない。

>>日本だけがなぜ接種を停止し、専門家が再度検討を行い結論を出した後でも再開できていないという事態がおきているのだろうか。
接種の”積極的な勧奨”が停止されているだけです。

後編の最後で紹介されている図

引用元 http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5530?page=4

↑この図は、研究報告から数値を二つ拾ってきて作ったもののようである。

数値自体に間違いはないし、結論も正しいのであるが、気になる点もいくつかある。

まず、比較リスクによる検証は、絶対リスクによる比較に比べて、数値が大きいので、効果が大きく感じられやすい。
相対リスクの減少と絶対リスクの減少の説明を比べてみる。
例えば、1000人の女性にあるがんの検診をして、別の1000人の女性には検診をしない、とする。検診をした女性では3人ががんで死亡して、検診をしない女性では4人ががんで死亡したとする。これを相対リスクの減少率で説明すると、4人から3人に減少したので25%の減少させる効果があったとなる。絶対リスクの減少率は、1/1000の0.1%の減少という効果があったとなる。
どちらも、同じことを説明しているのであるが、0.1%の効果と25%の効果、となると印象の違いは大きい。

村中氏の引用元の研究では、発生数で説明すると、CIN3に対するものの子宮頚部の異常では、1991年生のワクチンを接種していない集団では、1000人年当り7. 93人であったが、ワクチンを接種している集団では、1000人年当り3 . 66人 となっている。

なお、村中氏の作成した図は、ワクチン接種をした集団としない集団をあわせたもので、ワクチン摂取率が上昇した場合の効果を説明した図になっている。この図表だと、ワクチン接種をした集団としていない集団の比較ではないため、ワクチン接種をしても効果がない人が約半数(比較リスク)いる、という事実がみえにくい。

また、ワクチン接種は3回することになっている。この研究では2回でも効果はあるが、3回接種時に比べると減少効果は少なくなる。更に、1回だけの場合は、CIN3については、子宮頚部の異常発生率が、ワクチン接種をしない集団と比較してリスクが1.4倍増加するという研究結果になっている。

研究の結論として、子宮頚がんの発生減少については、ワクチンの効果はあるようなので、その点からは、ワクチンを普及すべきという意見の根拠はあると思う。

村中氏は、「エビデンス弱い」と厚労省を一蹴したWHOの子宮頸がんワクチン安全声明という記事も書いている。

そこで、「フランス当局は子宮頸がんワクチン接種後に起きている自己免疫性の症状について200万人の少女を対象に大規模調査を行い、ワクチン接種群と非接種群の間には「接種後3か月時点でのギランバレー症候群の発症をのぞくすべての症状の発症率に有意差無し」と結論づけた。」と報告した上で「有意差のあったギランバレー症候群の発症率上昇リスクも10万例に1例程度と大変小さい。」との意見を述べている。

ここでは、利益と損失を比較して利益が大きいとしている。ギランバレー症候群についてリスク上昇は、10万例に1例と大変小さい、としているが、ワクチン接種による副反応の存在については認めるような見解を示している。
日本でのワクチン販売数は800万を超えており、それと合わせて考えると、日本では、数十名のワクチンによる副反応の被害者が存在すると想定できる。

名古屋市の報告については、手放しで褒め称えているがギランバレー症候群のリスク上昇を示す研究報告は、10万以下のサンプルを対象とした研究では報告されておらず、2万程度を対象とした報告では、副反応の存在の有無を確認するにはデータ不足である。また、簡潔にまとまっていることがお気に入りの理由のようであるが、これは単に結論だけを述べた速報で、現在のところ報告の内容の是非は判断不能であると思う。

HPVワクチンの効果はありそうなので、副反応の症状を訴える人の遺伝子情報を解読して症状がある人に共通する特異的な遺伝子を確定し、今後はその遺伝子が存在する人をワクチンの対象から除外するとか、特異的な遺伝子の働きを研究して症状を訴える人の治療に役立てるとか、できないのかなと、素人的には思ってしまう。。