(小学5年生の話)



うーちゃんがひどい拒食期の頃、

ショッピングモールに出掛けたときの

ことです。


まだ全然食べられす、

うーちゃんがカロリーを無駄に

使うことが、

私は嫌で嫌で仕方なかったのですが、

たまには気分転換もいいかと、

妹のゆうちゃんも連れて

出掛けました。



ショッピングモールの一画に

占いコーナーがありました。


キッズ手相占い?とかなんとか書いてあり、

一回500円とありました。



ゆうちゃんが、

「やりたい!やりたい!」

と騒ぎました。


私は占いとかは

あまり信じないほうでしたが、

ゆうちゃんがどうしてもとうるさいので、

お願いすることにしました。


すると、

うーちゃんもやりたいと言いました。



ちょっと不安がよぎりましたが、

子供相手に占い師が

変なこと言うこともないか、と、

うーちゃんの分もお願いしました。



占い師は50代くらいの

落ち着いた雰囲気の女性でした。

占い師というより

学校の先生みたいに見えました。



ゆうちゃんの手相診断が始まりました。


「元気ですね。

 感受性が豊かですね。

 記憶力もよくて、~」


とかなんとか、誉める感じの

当たり障りないことを言い始めました。

ゆうちゃんは誉められてご機嫌。

まあこんなものか、と思いました。



次にうーちゃん。

うーちゃんが手を出すと、

占い師は、うーちゃんの手を

自分の手に乗せて

手相を見ようとしました。


うーちゃんの手に触れた瞬間、

占い師の顔がこわばりました。



ガリガリに細いだけならまだしも、

うーちゃんの手は氷のように冷たいのです。

低血糖のせいで。



占い師は明らかに

狼狽していました。


うーちゃんみたいな冷たい子供の手を

さわったことがなかったかもしれません。



「そうですね、あの…、えー、」

と言って、

しばらく考えた末に、

結局ゆうちゃんに言ったのと

全く同じ内容を

半分くらい言って終わりました。



うーちゃんはそれを聞いていて、

何も感じていないようでした。






うーちゃんの手の冷たさにびっくりして

適当なことを言えない占い師が

かえっていい人に見えました。


うーちゃんの手の冷たさは

尋常ではなかったことを

改めて痛感しました。