正しくは、ヘタレマリがローカルバスに乗って帰りに超絶イラついた話。かな。


写真もないし、番外編の小話な感じです。


面倒だと思う人はこの記事ピュインととばして下さいね★


これは私が、バラデロ行きのツーリストバスを予約しに、Viasulという現地の旅行会社まで、ローカルバスに乗って行った話です。







安全と安心と時間を、糸目をつけずお金で買うタイプの超慎重派で超ビビりで超ヘタレでさすらいの旅人感皆無な私が、なぜローカルバスなんて乗る暴挙に出たのか。


それは自分でもわからない。


普段そこそこ慎重派なはずなのに、理由なくいきなり暴挙に出てしまう。それが私。


ま、とにかく、乗ったんですわ。


宿の子にViasulの最寄りのバス停を教えてもらい、乗った。




ローカルバスはやはりどんくさい私にはハイレベルだった。


まず、バス停着いてもアナウンスは無い(しかも、あっても聞き取れない)


そしてバス停着いて扉開いたら、5秒くらいで閉まる。(これマジ)


いやー本当に最寄りのバス停いくまで生きた心地がしなかった。


目を皿のようにして最寄り駅まで外の風景見まくってた。バス停も、何も書いてないから風景で降りる場所を感じ取らなくてはいけなかったから。



たぶんまばたきほとんどしてなかったし、気が張りすぎてスナイパーみたいな顔つきになってたと思う。服も黒ずくめやったしね。



しかも


情報ノートには


「ローカルバスでスリに遭いました」「カメラ盗られました」「バス停に停まる直前にカバンを盗られ、そのまま降りて逃げられました」


なんていう悲痛な声がちらほら記されていて・・・


絶対盗らせないぞと決意した私は


上着のファスナーを閉め、その中にリュックを前向きに装着するという


まるで臨月の妊婦の真似事をしているかのような超絶怪しいスタイルでローカルバスに乗車。


そのうえ、スナイパーのような顔つき。


こんな怪しい私にでもキューバ人は優しかった。


こんな怪しい私に、一つだけ空いている席を周りの人達がアイコンタクトで、座るようにすすめてくれる。


そして席の譲り合いが半端なかった。


お婆さんが乗ってきたら、年端もいかない小さい子が当然のようにすぐ席を譲るし


小さい子を連れたお母さんが乗ってきたら、おじさんやおばさんでもサッて立つし


なんせ譲り合いが激しすぎて全然席が安定しない。


お婆さんでも小さい子が乗ってきたら、席を立ちだすのだが


それはさすがに、いやいやお婆さんはもう座ってた方がいいよw!と突っ込みたくなった。


でも本当みんな優しい。素晴らしいよね


あれがキューバ人にとっての普通というか、当然のことなんだろうなぁ。





そうこうして、問題なく無事に最寄りのバス停で降りれて、Viasulで予約を済ませ、またローカルバスに乗って帰ろうと思ったのだが・・・


バスが来ない。


一向に来ない。


なぜか来ない。


マジで来ない。


1時間くらい待ってたけど来ない。
 

暑いしバス来ないし生理前だしでイライライライラする私。


キューバのいい加減さは、もしかしたらインドに匹敵するかもしれない。場合によってはそれ以上。


イライラが絶頂になって痺れを切らした私は、ぷんすか怒りながらタクシーを拾った。



ぶちギレながらタクシーに乗ったら、後ろにカップルが二人。相乗りかよ!?こんなイライラしてるときに?無理!!



なにやら運転手と盛り上がって話をしている。


この運転手がまた超ハイテンション。身ぶり手ぶりのオーバーリアクションからデカイ声から何から何まで今の私とは正反対のノリ。


そしてここから魔のドライブが始まるのである。






運転手、おもむろにスーパーノリノリな音楽をかけ出す。





ドンガブンガ♪ドンガブンガ♪ドンガブンガ♪ドンガブンガ♪





まるでスピーカーに顔を突っ込んでいるかのような、耳の鼓膜が小刻みに震えるのが分かるような、耳が痛くなるような、そんな音量で。


!?!?


え、こ、この音量、セントラルに着くまでずっと続ける気!?


しかも今私、物凄いテンションの低さやのに巻き込まれるわけ!?


え、なんか余計イライラするんですけど!?


と、頭の中が、!と?でいっぱいになっていると




ヒャッホ~!!」





運転手がこぶしを挙げて叫びだした。


ヒャッホーちゃうねんこっちは機嫌悪いねんほんま。


凄い展開になってきた。


後ろのカップル二人も、ノッてきて





「ヒャッホ~!!」




と叫び出し、うっわ~~やめてくれよ~~~と思っていたら


運転手に、君もノれよ★!的な視線をかなりしつこく投げかけられ


車という孤立した空間の中、逃げ場もなく


ついに


ついに一言





「ヒャ・・・ヒャッホー・・・!」





と蚊の鳴くような声で言うハメに。腹の中では色々思っていても、ノーと言えない日本人の典型的な人格ですね。分かります。


耳がおかしくなりそうなくらいデカイ音量のノリノリな音楽をバックにヒャッホーと言った瞬間、何か自分の大事なものを失ったような錯覚に陥った。





そして           次の瞬間





あれだけ私が待っていた、ハバナセントラルに戻るローカルバスが、このドンガブンガうるさいタクシーを、ゆーっくり、ゆーっくり追い抜いて行ったのだ。



「おい!!おい、ちょっと・・・!!」


私は思わず日本語で言ってしまった。


あと数分待てばバスは来たし、そのうえこんなことにはなっていなかったのに・・


ドンガブンガと爆音、そしてヒャッホーヒャッホーうるさい中、私は遠い目をして魔のドライブ空間に身を置いていた。


ハバナセントラルがとても遠く感じた。






以上、ヘタレマリがローカルバスに乗った話でした。


このあと機嫌が治らないままオビスポ通りを歩いていたら、同じ宿のひとみちゃんにバッタリ会って、おいしいアイス屋さんに連れていってもらい、救済されました。よかったです。


ちゃんちゃん。