英題:Lover's Discourse
原題:戀人絮語
監督:デレク・ツァン、ジミー・ワン
出演:カリーナ・ラム、イーソン・チャン、エディ・ポン、メイビス・ファン、ケイ・ツェ 他
2022年末に観た香港映画です。
香港で生活する普通(?)の恋人たちを描いた作品集。
4組のカップルが奏でる小さな物語が他の作品に繋がり交差していく内容で、とても楽しめました。
後味は、よろしくない映画ですが、それも香港映画の良さ。
実は、長くの期間、香港映画を観ていませんでした。
この作品も2010年の作品で、日本では翌年の大阪アジアン映画祭で披露されました。
今回も大阪アジアン映画祭が開催されるにあたり、
「アジアン映画祭 傑作選」と題し、過去の名作をプレイバックしようということで、鑑賞できた次第です。
場所は、大阪・十三の第七藝術劇場という小さな映画館です。
まず注目したのは、イーソン・チェン(陳奕迅)という歌手。
彼の演技は実は見たことがなかったのですが、曲は大好きです。(『十年』は名曲!)
しかも彼、かなり映画・ドラマに出演しているようです。
彼の出演している映画、ということがまず鑑賞へのきっかけとなりました。
それからエリック・ツァン(曾志偉)。
大御所俳優ですが、彼の出演する映画なら間違いはないだろうという予感。
容姿から、マフィアのボス役も似合うのですが、ここでは冴えないのに浮気中の中年オヤジ役でした。
後で知ったことですが、監督のうちの一人、デレク・ツァン(曾國祥)はエリックの御子息ということです。
なるほど、往年の香港映画の香りが残る作品になったわけです。
そしてエディ・ポン(彭于晏)。台湾の俳優で、以前台湾版『ハチミツとクローバー(蜂蜜幸運草)』のドラマで、森田忍役を演じた人です。
鑑賞中、記憶の中から彼が中々出てきてくれなくて、少し悶々としておりました。
そして、作品中のほとんどが広東語だったにも関わらず、北京語で応対している女性がいました。
その彼女がメイビス・ファン(范曉萱)、恋人を奪われてその証拠を追う若い女性の役です。
メイビスも実は、台湾の有名な歌手で、過去には日本のアニメの主題歌を歌っています。
例えば、「ドラえもん」や「となりのトトロ」、「おどるポンポコリン」の北京語カバーなど。
そんな可愛らしいキャラしか知らなかったので、この役は意外でしたが、彼女もかなりの演技経験があるようです。
私が知らなかっただけ。
とにかく、第1話主演のカリーナ・ラム(林嘉欣)、第2話出演のケイ・ツェ(謝安琪)も含めて、豪華俳優・歌手陣が登場したこの映画、
観て良かったと思える作品でした。