2022.12.9 FRI 19:00~ at KT ZEPP YOKOHAMA

 

 

 

<セットリスト>

SE:サンフォレスト
01.I Will Come(before new dawn)
02.明かりを灯せ
03.Everthing With You
04.診断書
05.モンタージュ
06.Don'tThink Twice(It's turn over)
07.深緑のMorning grow
08.Alone in Lonely
09.In The Air,In The Error
10.In My Hurts Again
11.うつして
12.Maybe Understood

En-1
13.Dinosaur
14.Stop brain
15.Drawn the light
16.明日を落としても

En-2
17.前頭葉
18.神のカルマ
19.天才
20.落堕
21.真空

En-3
22.Les Misé blue

 

 

シロップ横浜2日目。

この日もいい天気。

歯茎が腫れてしまい痛みもあって宿泊先のすぐ近くの歯医者にかかり

抗生物質と痛み止めを処方してもらう。

地元に戻ったらかかりつけの歯科医に渡す「診断書」ももらった(笑)

痛みも落ち着いたので予定通り横浜へ。

ライブ前は余りお腹に物を入れたくないのだが薬を飲まなければならないので

少しお腹に入れて出かける。

前日同様グッズは通販でと思っていたし

痛みもあって2日目はキタダさん側後方のバーに陣取る。

開始まで30分ほど。

SEは今日もサンフォレスト。

ほどなくして友だちのぷっしろを通じて知り合ったかわいい友だちが

来ていることがわかり彼女のいるキタダさん側前方壁側へ移動。

今夜はキタダさんと大樹ちゃんの演奏も

がっちゃんの表情も良く見えそう。

 

昨日と同じく7時ちょっと過ぎに3人が登場。

今日はぷっしろライブ3DAYSのオーラスだから

何が起きるか期待感がハンパない。

 

昨日もそうだったけれど

今日の五十嵐は黒のシャツに黒のパンツ。

大樹ちゃんはGAVIALのつなぎ。

キタダさんはデニムっぽい(?)シャツに

昨日と同じサングラスが激しく渋い!!

 

本編は昨日と同じ曲順で進んでいく。

「I Will Come~」の重厚なコードストロークが

ぷっしろらしい夜の帳を降ろす。

横浜2日目は新譜がバンドに馴染んできたのか

とても安定しており、

メンバーが自信を携えて演奏しているのが伝わってくる。

 

流麗なアルペジオから始まる「明かりを灯せ」

それにしても

美しくてもどこかに不協和音ギリギリの

音を混ぜてくるところがシロップっぽくて大好き。

大樹ちゃんのコーラスがこの曲を

ゴスペルの様に神聖に響かせてくる。

 

3曲目「Everything With You」

 

成長できない大人は 惨めだ

寂しい人は 漬け込まれるから

愛を失くして 行き着いた 首つり台の下

 

と言いながら

「Everything With You」

 

不労所得が夢

三年寝太郎

 

これらの身も蓋もない歌詞に対して

メロディのポップさ。

こんな歌詞を

悲しくなく切なくなく、

自嘲気味に少し苦笑いしながら伝えようとしてることが

今回大きく彼らが変化した部分かもしれない。

 

今日は五十嵐の鼻炎の調子は悪くないらしく

鼻をかむシーンも少なかった。

 

3曲終わってMC。

 

大 樹「こんばんは!syrup16gです。

    昨日来てた人もたくさんいると思いますが

    ガイドラインによるとマスクをしていたら日常会話程度の

    声を出すのは大丈夫です。例えば…がっちゃん?!」

五十嵐「はい?!」

大 樹「がっちゃん、好き~~!!とかなら出しても大丈夫です(笑)」

五十嵐「…びっくりした~~~」

お客さん ( ´艸`)

 

からの4曲目「診断書」の頭。

 

「悩みがないのが悩みで~」

で五十嵐がミスったらしく演奏がストップ。

五十嵐思わず「悩みあった!!」

お客さん  ( ´艸`)

からのもう一回。

 

ベースラインが優し気で気持ちがいい「モンタージュ」

ライブでは昨日同様音源よりも

ベースもドラムもメリハリが効いていて

ライブ感満載なので

ゆったりと横に揺れながら聴きつつも

リズム隊に見とれてしまう。

 

レミゼ曲はミドルテンポな曲が中心だけども

特に大樹ちゃんのシンバルとフロアタムの使い方が絶妙。

キタダさんのベースも自在感、時にユニゾン、時にリードと

ベースの可能性を総動員。

今回は今まで余り見せて来なかった

スローな曲の色気と優しい余韻の残るベースが印象的だった。

それは「深緑の~」や「Alone In Lonely」で

顕著だった。

 

「Alone In Lonely」の前。

 

大 樹「3年も経つと皆さん拍手で感情を表すのが上手くなりましたね~。

    伝わって来てますよ。伝わってます。

    それじゃみんなが大好きな曲をやります」

 

新譜の中では今までのシロップらしい「In The Air~」

やはり五十嵐のシャウトは切実に響くね。

特に

 

労災認定の通る保証はない

 

からのラスサビはカッコ良すぎた。

 

「うつして」のギターソロは音源通りには弾いていないけれども

昨日よりはとても情感あふれるギターソロだったな。

「うつして」で気持ちが宇宙まで舞い上がった所で

本編最後「Maybe Understood」

この曲も歌詞がめっちゃ刺さる。

 

ルーティンの中にも気づきはあって

救済は無理か 音楽でさえ ロックンロールの成分は 自己愛かい

紡ぎ出そうぜ

 

五十嵐は聴く側に「紡ぎ出そうぜ」

と訴えてくる。

五十嵐に伝えたい事は確かにまだある

枯れてなんかいない

 

本編が終わりアンコール。

Stop brainはSCAMSPAMツアー仙台ダーウィンでも同じく

7カポの5,6弦開放の変態仕様だった。

仙台の時はそのカポが何度か外れて落ちてしまって

五十嵐が何度も「ごめ~ん」と謝っていたっけ。

 

Drawn the light前に

 

五十嵐「すっごく古い曲をやりましたが

    言いたい事は前からあんまり変わってないんだけど

    それもどうかとは思いますけど

    皆さんがこうして喜んで来てくれるので」

 

からの今回一キレッキレのDrawn the lightのクオリティはハンパ

なかった。

 

そして

打って変わっての「明日を落としても」

Drawnからの落差のせいなのかどうかはわからないけれど

昨日も同じ曲を聴いているはずなのに

 

機械みたいな声で~

 

からはもうとても感情を揺さぶられて

ジワジワこみ上げてくるものがあって。

誰も拾ってくれなくてもシロップが拾ってくれる。

まるであたたかな毛布で心をくるまれたような気持になった。

誰をも肯定する優しさで胸が一杯になり、

嗚咽こそ出ないけれども

涙が止めどもなく落ちてしまった。

こんなのはシロップのライブでは初めてかもしれない。

 

そしてWアンコール。

前頭葉~神のカルマ~天才から落堕~真空とぶち込んできた。

落堕で大樹ちゃんがドラムソロを始める。

それを横で立って見ているキタダさんが手で大樹ちゃんの方を指す。

と、そこでベースがドラムに絡んで来る。

リズム隊がひとしきり見せ場を作ったところに

五十嵐のギターが入ってくる。

ぷっしろファンならこの場面を何度も目にしていると思うけれど

一度として同じものは多分ない。

大樹ちゃんのドラムがお客さんをどう煽るのか。

キタダさんのベースが大樹ちゃんのドラムにどんなフェイクを

かけてくるのか。

そして

その鉄壁のリズム隊にどんな風にギターが乗っかって来るのか。

毎回がスリリングなその時間。

予定調和なんて一切ない。

 

本当はダブルアンコールはここで終わるはずだったみたいだが

五十嵐がコードをジャーン、ジャーンと弾き出して

おねだりの真空だったようだ(笑)

このおねだりがが出て来るってことは

五十嵐が音楽で解放されてるってことだ。

そうなるとこの3ピースバンドはとんでもないところまで

行ってしまう。

大樹ちゃんの「ロックンロ~~~ゥル!!」

五十嵐との「イエイエイエイエ~~~」

ソリッド過ぎてのけ反るような感覚。

この感覚を覚えるのはシロップだけだ。

 

トリプルアンコールで

 

大 樹「今日でシロップはライブ納めだよね。

    今年はアルバム出せてライブもやれて良かったよね。

    来年はもっと動けるといいね~」

キタダ「毎年言ってるよね(笑)来年こそやりたいね!」

大 樹「来年こそはって毎年言ってるんだけどね(笑)」

五十嵐「あ~、オレか!笑

    新譜も古い曲もいっぱいライブやるし、ライブ何とかもあるし

    たくさんライブやるから。

    早くやらないとおじいちゃんになっちゃう~。

    本当にありがとうございました。

    うぅ~(と腕を目にあてて拭うしぐさ)

    来年ライブやるから来てね。絶対だよ~~

    今日はありがとうございました」

 

からのレミゼ。

この上ない、昨日以上の幸福感。

 

五十嵐がいつも通り合掌しながら掃ける時

よろけそうになってるのを、

最後に掃けた大樹ちゃんがニコニコしながら見ていた。

そうやっていつもがっちゃんを見守っている大樹ちゃんが

ステキすぎた。

 

やっぱり大樹ちゃんが一番のぷっしろファンなんだよね。

 

ライブ後の大樹ちゃんのつぶやき。

日が変わって1時6分。

 

 

Les Misé blueを演奏してる時に

ちょっとうるうるしてしまったのは

歌が向かうべき場所に

みなさんがいたからだと思う

本当にありがとう

 

ひとりの世界は ひとりじゃないから

ひとりの世界は 仲間がいっぱい

 

歌が自ら向かおうとしたのは

歌が求めているもの……

シロップを愛するリスナー

全てを受け止めようとするリスナーの元

間違いない場所に

私はいられたのかな

だとしたら

とてもとても幸せなことだ

シロップをずっと好きでいて良かった。

この幸福感をバンドと共に分かち合える幸せ。

 

私たちぷっしろ民が

シロップが必要であるように

シロップにとってぷっしろ民は仲間になれたのかな。

きっと、間違いない。