12th Jun 2021  at 東京ガーデンシアター

start 17:30

 

<セットリスト>

☆第1部

01.夜明けのうた

02.異邦人

03.解き放て、我らが新時代

04.going my way

05.きみに会いたい ― Dance with you ―

06.二人でお酒を

07.化粧

08.ジョニーへの伝言

09.あなた

10.shining

11.獣ゆく細道

12.ロマンス

13.Do you remember?

14.冬の花

15.悲しみの果て

16.P.S.I love you

 

☆第2部

17.passion

18.明日以外すべて燃やせ

19.ガストロンジャー

20.今宵の月のように

21.あなたのやさしさをオレは何に例えよう

22.昇る太陽

23.ハレルヤ

24.sha・la・la・la

 

En

25.新曲

 

 

1年越しの宮本浩次のBDコンサートを配信で見た。

ほぼリアルタイムで見たのだが、今日になってもモヤモヤが胸から消えることがなく
何とも言えない気持ちのままでいる事に気付き、冷静に自分の気持ちを整理しなければ
と思い配信を見直して、感じたことを書くことにした。
 
 私の宮本のソロ活に対するスタンスは賛成でも反対でもない。
ただ才能溢れるソングライターであり55歳にして怪物の様なヴォーカリストである
宮本が、いい曲を作り歌ってくれることを望んでいる一ファンでしかない。
そして、配信はやはり配信であり会場で生で見るのとは絶対同じではない事も
付け加えておきたい。
 
 
                                                        
 
 昨夜観終わったあと思った事をあえて一言で総括してしまえば
 
「歌謡曲歌手の壮大なリサイタルby小林武史」
 
と乱暴だが言ってしまおう。
ワクワクと感動を覚えたのはエレカシ曲と「夜明けのうた」「Do you remember?」くらいで
だから見終わった後も複雑な気持ちをどうする事も出来ず
寧ろ悲しくさえもあった。
感想を文章にする事で気持ちに落としどころを付けたいと思い
書いてみるよ。
 
01.夜明けのうた
 宮本のソロ曲としては1,2を争う名曲。
 本当に好きな曲で宮本のSSWとしての才能と歌が見事にマッチした好例だと
 思う。キタダさんのウッドベースをもっと聴きたかった。
 宮本のライブではキタダさんのベースはいつも控えめなのは気になる。
 トップの曲としては秀逸で素晴らしかった。
 
02.異邦人
 カバー曲に関しては全曲元歌を知っているし聴いている。
 ライブを通してずっとそうだがムダにバックの映像が多くて気が散る。
 シンプルイズベストね。
 宮本の多動な動きをもって全力の歌唱というならなそれは違うと思う。
 それならまるでミュージカルモドキじゃない?
 宮本のヴォーカルスタイルは判っているが歌手なら声で歌で表現するはずだ。
 これは宮本ならではの曲の解釈とは言わない。
 
03.解き放て、我らが新時代
 特に印象はなし。宮本の新たな試みの曲ではある。
 アカペラのラストは良かった。
 
04.going my way
 豊夢さんのドラムがとてもカッコイイ。
 チュートロの名越さんのギターがとてもロック。
 宮本らしい曲。
 
05.きみに会いたい ― Dance with you ―
 イントロをクラシックアレンジにしたのがいい。
 ホントに後ろの映像が余計。
 2曲目からここまでのテンションに抑揚もない変化もなくただひたすらシャウトする宮本。
 ゴージャスではあるがすぎることに違和感。過剰すぎて飽きる。
 
06.二人でお酒を
07.化粧
 この曲は私のsoul song。大切な曲。
 宮本のあの動きがこの曲を表すのにはマイナス要素だ。
 「今夜死んでもいいからきれいになりたい」
 やはりこの人にはわからない。
 ウタウマ歌手の普通の歌。
 
08.ジョニーへの伝言
09.あなた
 キタダさん、ベースの入りの音をちょっとミスった?
 
 いやはや、カバー曲は女唄なんだが、ごめんなさい、ジャイアンの壮大なリサイタル
 だよねぇ。。。。。
 
10.shining
  ごめん、この昭和テイストちょっと苦手。
 
11..獣ゆく細道
 イントロでのシューゲなボウイング奏法を披露した名越さんとジャジーなコバタケのピアノ
 の融合が良かった。この間に黒シャツに白スーツに着替えた宮本。早着替えを想像して
 ちょっと笑う。この曲は林檎嬢と二人でやってこその宮本の特異性だったな。
 
12.ロマンス
13..Do you remember?
  ここにこの曲を持ってくるには体力的にもキツすぎた感。
  豊夢さんのドラムは素敵だったけどジャラさんのドラムがやはりいい。
  この曲はパンクだから、スネアの裏打ちビートが命。
  ジャラさんのドラムの前のめりの裏打ちはやはり必須。
  名越さんのギターも音がキレイ過ぎる。
  もっとノイジーじゃないと曲の良さが際立たない。
  それでもKenさんとだからできたこの曲が大好き。
 てかこの曲にはキーボードはいらないよね。
  宮本、気合だけで歌い切っていた。
 
14.冬の花
 この世界観も苦手
 
15.悲しみの果て
 泣けた。エレカシで聴きたいと切に思った。
 ギターソロも石くんので聴きたい。
 隠してたけど宮本泣いてたように見えた。
 
16.P.S.I love you
 最高音が喉を締めて出してるのでカエル声になってしまってた。
 でも、ライブで聴いてみて初めていい曲だなと思った。
 生で是非に聴きたい。
 
ここで第一部終了。
後半相当キツそうな印象だった。
 
第二部
 
17.passion
 一部終了した後に髭をそり、またお着換えしてきたかと思うとまたちょっと笑った。
 メロディはとてもいい。
 ただ歌詞がいつもの使いまわしでとても勿体ない。
 
18.明日以外すべて燃やせ
 スカでジャジーなので力まなくていい分楽に歌えていて宮本も楽しそうだった。
 聴きやすかった。
 
2部に入ってから俄然元気を取り戻してるのに驚く。
恐るべし55歳。
 
19.ガストロンジャー
 この曲ってリズム隊が命。
 だけど、キタダさんのベースのうねりの強弱の付け方がズレてた。
 いやもう今のガストは演技なんだよね。権力への反抗とかではないにせよ、
 その代わりに自分の内面との戦いの曲だと解釈しているけど、
 形骸化しているのは残念極まりない。
 キーボードは何より細海魚さんか奥野さんの転がし具合がとてもファンキーで
 ロックンロールで最高なんだよね。
 しかしエンディングのグルーヴの持って行き方はさすが。
 
20.今宵の月のように
 いやー、やっぱりヤイリを持って背負って唄うこの曲は最高だよ。
 ただただ、バックに3人がいないのが悲しかったよ。
 
21.あなたのやさしさをオレは何に例えよう
 エレカシのアルバム「ライフ」の中の曲。コバタケと作ったアルバムなのでここから
 選曲したんだろうね。
 でも、ソロでこの曲をやるのは反則だなぁ。
 
 「敗北と死に至る道が生活ならば
  あなたのやさしさを オレは何に例えよう」
 
 今の宮本はどういう気持ちでこの部分を歌っているのだろう。
 
 さて、この曲のアウトロ部分でメンバー紹介。
 記念に残しておくよ。
 
 *紹介するのも恥ずかしい~~!!!
      名越~~~名越~~~名越~~~名越由貴夫さーん!
   ミュージシャンてカッコイイ!!
 
 *オレも子供の時なりたかった。こんなすごいドラマーが日本にいた!
   日本代表 玉田豊夢!!!
 
 *オンベース ご存じご存じ
   この人しかいません クールにキマってます。
   キタダ~~キタダ~~キタダ~~キタダマキ~~~~オンベース
   上から読んでも下から読んでも キタダマキ~~~オンベース!!
   (マキリン ニヤニヤ)
 
  みんなでミュージシャンになろう!!
 
 *そして今夜のコンサートの司令塔、小林さん、小林武史!!!
 
 
 
 
  21曲目で相当体力を消耗してからの
 
22.昇る太陽
  はキツすぎた。
  Do you remember?並みに体力を使う曲だから高音を出すのが大変そうだった。
  にしても55歳になる人の体力かと驚きしかない。
 
23.ハレルヤ
  にしてもソロ曲のメロディはさすが宮本だと思わせるほどいいと思うが、歌詞が単なる
  人生の応援歌になってしまっているのがもったいなくてしょうがない。
  人は応援歌だけを必要としているわけではない。人の様々な感情を曲にできていた
  はずの宮本がそれを書くだけの感性を最早持ち合わせてはいないのか。
  だとしたらエレカシファンとしてはとても悲しいと思った。
 
24.sha・la・・la・la
 
 
 
 配信ではアンコールは見れなかったので以上24曲を観ての感想。
宮本は今回のコンサートを音楽活動の集大成的な事を言っていたらしいね。
まぁ、バンドも含めてやりたい事をここまでである程度やれたと思ってくれたら
嬉しい。今回の配信を観て、やはり宮本はソロよりもエレカシとしてバンドのヴォーカル
でやっていた方が輝いているし観ている方もワクドキ感が全く違う。
私はどのバンドもそうだけど、ライブでバンド(サポメン構成のバンドではなく)
だからこそ起きるバンドマジックをとても信じているし、
ライブを観るのはその為と言っても過言ではないところがある。
宮本はソロの時は演じている節がとても強いと感じるが、エレカシのライブでは
宮本の本音が垣間見える。その本当の宮本こそが唯一無二の存在なのだ。
今回もそれを改めて確認したものになった。
 
宮本もメンバーももう55歳。
あとどれくらいバンドが続くんだろうとも思う。
本当に決して長くはなくなってきた。
だからこそファンとしても焦るんだよね。
やれる時にやっておこうよ。
バンドは全員揃ってるのって奇跡なんだよ。
 
これから先、何度エレカシの起こす奇跡に感動できるんだろう。
それを思うと・・・ね。
宮本、頼むよ。