私は世界で活動する劇団のマネージャーとして、大規模公演(3万人集客)準備のため、単身スリランカに滞在していました。
スリランカは、劇団の世界公演9か国目。
劇団は「誰もいかないところへ感動を届ける」というコンセプトで、支援の架け橋をつないでいました。
これまで、チェルノブイリの放射能汚染地やミャンマーのハンセン病の村などで公演しています。
貧しい子どもたちや人々を国で一番立派な劇場に招待して、感動をプレゼントし、その後の支援の架け橋をつなぎます。
スリランカ4都市公演予定で、約3万人を招待します。
30名、約1トンの衣装を持参し、日本的な踊りの舞台を2時間半上演します。
私は政府との交渉、劇場の契約、移動交通、ホテルの契約、集客等の全準備を行っていました。
スリランカには、「2001年宇宙の旅」を書いた世界的なSF作家Sir Arther C Clarke(アーサー・C・クラーク)が住んでいると聞きました。
世界的な宇宙科学者で、「2001年宇宙の旅」は、SF映画の金字塔として、燦然と輝いています。
スピルバーグ監督、ジェームズ・キャメロン監督を始めとする世界の監督が映画製作を目指すきっかけとなっています。
私の思い「未来の子供たちのために」と博士の未来に馳せた思いがつながりました。
博士がスリランカに大学を立てていると聞き、大学でスリランカを担う若者の公演を届けたいと問い合わせました。
しかし、大学側からは会場がないと断りの返事が来ました。
それでも、私はあきらめず、私と博士の思いを結ぶという思いを捨てませんでした。
その後思いもかけない大展開が待ちうけていたのです。
つづく (著書「ムーンリヴァー」より)