若く美しく見せる努力に疲れた女たち

 

 

エッセイストで小説家の女性を取材したことがきっかけで、こんなエピソードをもらいました。


「数ヶ月前までウキウキしていた81歳の恋愛中の女性の友人が、久しぶりに彼女に会うと、疲れてしわが深くなり、急に老いが深まったと感じたそうです。
80歳過ぎて彼氏(80代)と会うためには、いかに若く見せるか、着る物、化粧などに気を遣い疲れているみたい。とても感慨深いです」

80代でも90代でも恋をします。そして好きな男を繋ぎとめるため、綺麗に見せるために、あらゆる世代の女性達は美容にいそしむもの。
恋に年齢は関係ないのですが、このエピソードを聴いた私は10歳以上も彼氏より年上の女性たち(30~40代)のことを思い出しました。

年齢より若く見えるように努力するのは当たり前、さらに年下彼氏と同年代や下の世代の女性達のメイクを常にチェックし、「私の方が綺麗と思わせたい」とさらに努力を重ねる。
美容は「これでいい」という限界がないどころか、知らず知らずのうちに「もっと、もっと」と自分を鼓舞してしまう。そしてさらなる高みを目指のだそうです。
疲れるのは当たり前ですね。ゴールがない闘いと同じようなものだから。
しかも彼氏が年下の他の女性に略奪されたらという不安もあるそうです。

当時37歳だった桜さん(仮名)は、10歳年下の男性と結婚。
共働きでマーケティングいう激務をこなしながら、美容にも気を遣う日々。
「人に綺麗と褒められると嬉しい反面、“まだまだ”と納得できない。鏡を見ると小さな欠点が気になってしまう。自分が納得できないと、さらに頑張ることになり、次第に疲れていきました」。

 

 

終わりが見えない美への執着にふり注いだ光

終わりが見えないのが“若く綺麗でありたい”という願望。努力が不足しているのではないかという焦り。
そしてもし若く美しい女に、夫が奪われてしまったらどうしよう。そうなったら、一生懸命に努力しても、努力も水の泡。
桜さんは悩んで悩んで、悩み疲れます。そうして出てきた答えは次の通りでした。

「その時は、くれてやる~と開き直りました」

これはあっぱれ。覚悟を決めた女の強さです。
言葉を換えると、自信を持っている人ならではの肝が据わった強さなのです。
しかも「くれてやる~」というのは、引き際が美しい。顔をいくら綺麗にしたところで、引き際まで有終の美を飾れるかどうかは、その人次第だから。
桜さんのように自分に自信を持っている女性に、男は安心するものです。
女の自信からにじみ出る落ち着きに、男は安心して女のそばにいたくなる。だから男は離れません。

その後桜さんは二人の子供を出産して母親となり、年下夫とも関係は良好です。
妊娠をきっかけに、年齢よりも若く見せたいという執着がさらに落ち着いていき、今では“綺麗なお母さん”を心掛けているそうです。

 

中島みゆきの「化粧」は、愛するプライドを取り戻すための名曲


そういえば、中島みゆきの曲に『化粧』という歌がありました。
悲しくて切なくて、痛々しい失恋の歌です、魂まで揺さぶられるような女心が迫ってきます。
https://www.uta-net.com/song/1741/

ラブレターを返してもらうために、男のところにいく。
ラブレターは男に対する恋心。ラブレターに込められた自分の全てを返してもらうために出向く。
ただの失恋ではなく、ズタズタにされたプライドを取り戻しに出かけるのです。
この場合、化粧は“武装”するために、女にとって必要不可欠。男に見下されないために、自分のプライドをこれ以上ズタズタにされないために、自分を守る鎧です。

化粧は好きな男に好かれるためにするだけではなく
自分のプライドを護るために必要なのです。この世知辛い世の中では。
でもできたら、化粧は好きな男に「綺麗だね」とうっとりされるような幸せな瞬間をもたらされたいものですね。
そうなれば女心も安定します。安定すると気持ちも落ち着き、男は離れずにずっとあなたのところに居続けるのですから。
 




竹内涼真主演のテレビ朝日系ドラマ「再会〜Silent Truth〜」が昨日の3/17に最終回を迎えた。私は第一回から楽しみにしていた。竹内涼真の演技の成長が楽しみだから。

ところが途中から竹内涼真が演じる警察官に寄り添う女性が気になり始め、やがて過去の自分を振り替えりながら、愛について考察するようになった。


https://www.tv-asahi.co.jp/saikai/




小学生だった同級生の4人が森で発生した殺人事件に遭遇したことがきっかけで秘密を共有し、23年ぶりに再会する。だが事件が起きた。マドンナのような存在の万季子(井上真央)が殺人犯の疑いをかけられたからだ。

警察官の淳一(竹内涼真)は初恋の相手、万季子を救いたいと奔走するが、彼にも大きな秘密があったーーー


最終回では、全てのことが、まるでパズルを解き明かされるようにパチパチと解明される。

23年前の事件の真犯人が明らかになり、罪の意識にさいなまれていた淳一が無実だとわかって淳一は安堵する。そして刑期を終えた万季子と万季子の子供と三人で人生を再スタートさせる決意をする。


 


ドラマの途中で存在感がやっと見えてきたのが、3年前から淳一と同棲していた博美(北香那)だ。


看護師だった彼女は、淳一のおかけでストーカー被害から解放される。そして自分から淳一に告白して、淳一の傍で彼を愛し続ける。


過去の罪の意識にさいなまれていた淳一を、そっと気遣いながら、彼に寄り添ってきた博美は、事件が解決した後、淳一が悪夢を見ることなく目覚めて隣にいる自分を抱きしめると、手を握り返し、そして「今後どうしたいの」と尋ねる。


淳一が「万季子を支えたい」と告げると、博美は「好きだからって言えばいいのに」と言う。


この時、いったい博美は何を考えたのだろう。




23年前の事件が起こった故郷に戻ってきた淳一の傍にいた博美は、淳一が万季子を好きだということを知っていたのだろう。好きな女性に打ち明けられず、何かにおびえて悪夢を見ている淳一を博美は「見捨てられない」と思ったのだろう。

それが彼女の愛だ。献身的な愛に、淳一も気づいていたのだろう。心に深い傷を負っている人は、味方になってくれる人を直感的にわかるもの。


博美は「私が好き」という一方的な愛を選んだ。私が好きだから、それでいい。

とても強い愛だと思う。だって「私が好きなのだから、それでいい」というのは、見返り

を求めない、無償の愛なのだから。


「万季子を支えたい」という淳一に、博美は彼から本心を告げられたと思った。


「私が好き」という一方的な愛を選んだ博美は、「分かった。私は別の街に行くね」

と身を引く。


 博美の凄いところは、これまでの自分の愛情を淳一に押しつけていないことだ。


愛情が深い自分と比べて、好意を持ってくれているけど自分の愛情より量が少ない相手と一緒に暮らす極意を博美は熟知している。

押し付けない、でしゃばらない、いつも彼に寄り添い、彼の味方になる、そして彼に頼まれたら喜んで引き受ける。


そこにあるのは「都合のいい女」という軽い言葉を超えた、「彼の幸せが、自分の

幸せ」という尊い愛情だ。母親が子供に対する無償の愛に似ている。


私は博美の身を引くシーンで、ある直木賞作家を支えた女性を思い出した。

その女性は彼が受賞するまで養っていた。寝る暇もなく執筆に勤しんでいた彼に「私が働くからあなたは書いてね」と嬉しそうに仕事に出かけていたのだという。家計を支えるために、女性は昼も夜も掛け持ちで働いた。

そして彼の受賞が決まると、消えるようにいなくなったのだという。


自分の役目が終わったらと言わんばかりに、身を引いたのだ。

この女性は、彼に尽くすことが生き甲斐だったのだろう。

ドラマ「再会」の博美もまた、淳一が悪夢から解放されて、愛する女性と生きることを決意した瞬間に、これまで淳一を支えてきた自分の役割が終わったことを悟ったのだろう。

誰よりも、愛する人にとって自分の存在の価値を知っていたのだろう。自分の方が愛しているのだから。

尊い愛を貫けたのは、愛する自分を誇りに思っているからだ。




過去に私は、博美のような愛を選べなかった。私を振り向いてほしい、私を一番に愛して。そんなエゴに近い愛情だったから、私はその愛を逃がしてしまった。遠いはるか彼方へ。


博美の愛を見るにつけて、自分の愛情に対する落ち度を思い知らされている。


では今の私には「彼の幸せが、自分の幸せ」という尊い愛情を持つことができるのだろうか。博美の愛は私には永遠に届かないのだろうか。


愛猫が傍にぴったりと寄り添ってくれる今の私には、愛に関してどんな選択もできるような気がする。猫とは相思相愛だから、愛されているから、どんな愛の選択もできそう。


所詮私は一人で難しい愛を選べないのだ。猫に支えられている私は弱い。でも弱いからこそ愛に関して敏感になり、愛に関するコラムやエッセイを書き続けたくなるのだろう。明日もきっと。






私は浮気や不倫はいつか必ずバレると思っています。

というのは、嘘にはほころびが必ずあるからです。二人以上の相手と同時に付き合っているのは、言葉を換えると、二重生活をしていること。巧妙な結婚詐欺師でもないなら、嘘は必ずバレるもの。

配偶者以外の人と愛し合ったことを墓場まで持っていくという覚悟がある場合を除いて、隠すことができなくなるのも、ウソがもたらす宿命と言っていいでしょう。

 

 

 

 

1 偶然が二度起こった女性の‘‘選択‘~インスタ前夜のケース

 

かつて私の女友達は、学生時代から付き合っている男性と結婚。結果的には不幸な結婚でした。

結婚を決めた理由は「結婚をしないという選択がなかったから」。

消極的な選択を選んだ夫婦は、ひょっとしたら最初から倦怠期かもしれません。

このような場合は「まあまあ、普通」という状態がピーク。夫婦間に喜怒哀楽の振れ幅が少ないため、大きなすれ違いが生じるといきなり危機が訪れてしまうことも。

女友達もそのパターンでした。外資系の有名な会社に新卒で入社した夫は、妻には夫の出世をサポートする役割を期待したのです。

ところが夫の赴任先の地方都市で、彼女は「夫を支えるだけの人生は嫌。私も個性を発揮したい」と、のろしを上げたのでした。

 

学生の頃から始めたイラストにますます没頭した彼女は、アルバイトで貯めた資金で個展を開きます。来場者だけでなく、東京の関係者からも注目をされると自信が湧いて、もっと描きたいとやる気も膨らんできたのです。

でも彼女の才能は、夫婦関係を危機に陥れました。夫は彼女のイラストレーターとしての活動を認めなかったのです。そしてついに夫の不倫が発覚。しかも彼女はその現場を目撃したのです。

 

「その日はどういうわけか、ゴミ出しの前日なのに、夜になってからごみを出しにマンションのゴミ置き場に出向いたの。ゴミを出そうとしたときに、ふとゴミ置き場の柵を超えた向こう側に、車が見えた。それは夫の車で、車の中で夫は助手席の部下の女性とキスをしていた」。

 部下の女性は、2か月前に自宅マンションでバーベキューパーティーを開催した時に参加していたというのです。「その頃から付き合っていたのなら、二人で私を騙していた」と彼女は激しく動揺します。

 

当時を振り返りながら、彼女は私に、こう言いました。

「テレビドラマで偶然が続くと嘘っぽいと言われるけど、でも現実には、偶然から裏切りがわかることがあるの」。

私は大きくうなずきました。なぜならその後にも、凄い偶然が待っていたのですから。

 

夫とその部下の裏切りに傷ついた彼女は、精神的なバランスを失いかけていたそうです。

経済的に頼っていた夫に問い詰めることもできず、かといって、心情的に不倫を認めたくなかったといいます。しかも相手は家にまで遊びに来た夫の部下の女性。二人にバカにされているという悔しさで、眠れない夜が続いたそうです。

 

そんな彼女の苦しみを和らげてくれたのは、イラストの仲間でした。彼女よりも少し年下のイラストレーターの男性は彼女を慰め、経済的な自立をするためにもっとイラストのスキルを磨くことを勧めたのです。

「あのころ彼がいなかったら、私は壊れていたかもしれない」と当時を振り返る彼女。

 やがて男女関係になった男性と、美術館に出向いた帰りに、とんでもない出来事が起こったのです。

 

「商業施設もある大通りの横断歩道を男性と一緒に渡ろうとしていた時に、横断歩道の向こうから、夫と夫の不倫相手の部下が仲良く一緒に歩いてきたの。後ろに戻ったら、負けを認めるようなもの。心臓の鼓動が早くなるのを感じながら、私はまっすぐ前を向いて、男性と一緒に堂々と歩いた。手を繋いでね。夫も部下の女性も驚いた顔をしていたけど、私は彼らを眼中にないという気持ちで、歩いたわ」

 

 夫婦の終焉は、横断歩道ですれ違った一瞬に起こった。夫婦のすれ違いの大きな原因が、パートナー以外の存在だったことを知らしめた出来事。まるで神様の采配のような結末だった。

 

 夫の不倫も、彼女の‘避難所‘だった男性との関係も、あからさまになって離婚。

 その後元夫は不倫相手の部下と再婚し、彼女は上京してイラストレーターとして仕事を続けている。‘避難所‘だった男性とも別れて。

 

 

2 インスタが教えてくれた‘‘彼の新郎姿‘

 

 今や「偶然の連続」にSNSが介入しているとしたら、神の采配はSNSが介入しているといえるのだろうか。

 

 シオリさん(仮名、35歳)はバツイチ。友人たちがどんどん結婚しているのを目の当たりにしているうちに、結婚願望が芽生えて婚活を開始。

 すぐに見た目も性格も爽やかな年下の男性と付き合うことになり、互いに真剣交際を誓い合う。

「友達にも彼のことを恋人と紹介して、一緒にご飯を食べたりしていました」

 彼の裏切りが発覚したのは、シオリさんの友達の結婚が決まり、その結婚式場をインスタで探していた時だった。結婚式場のハッシュタグに触れると、その会場で結婚式を挙げたカップルたちが幸せそうな表情で映っていた。

「私たちもいつかこんなふうに、皆から祝福されるよね」

 そう思いながら、インスタ画像を次々とスクロールしているうちに、一枚の画像にくぎ付けになった。それは彼の新郎姿。新婦の女性と寄り添って笑顔を浮かべている画像が映っていたのだ。

「彼の親族がつい先日にインスタにアップした写真でした。騙されていた、とか、友人にも紹介しているのになぜ?と、頭の中がぐるぐる。怒りで震えが止まらなくなりましたが、ラインで彼を問い詰めれば、ラインをブロックされてそれで終わりになる。直に聞こうと思いました」

 ところが彼に写真を見せても、認めようとせず、「自分を信じられないのか」と開き直って、シオリさんをなじる彼。

 シオリさんは「わかった。ごねんね」と謝罪して、その日は外で別れた。

 ところが、インスタが、またシオリさんに真実を教えたのだ。

 

「翌日、インスタが『知り合いではありませんか』と、ある女性をお勧めしたんです。それが彼の妻でした」

 彼の妻のインスタには、結婚式に招かれた友人たちからの写真が溢れるように掲載されていた。そこには新郎としての彼の幸せそうな姿もあった。シオンさんは涙を流した。

 

次のデートで、彼に妻のインスタを見せても「人違い」を繰り返す彼。そして理不尽な理由で一方的に別れを告げた。

シオリさんは、弁護士に相談して、今後のことを対処中だ。

 

 

3 彼のウソがばれたのは、インスタが原因

 

 カナさん(仮名、30歳)は、結婚を前提に2歳年上の彼と2年前から付き合っていた。

 家族や友人にも彼を紹介し、彼との結婚生活を心待ちにしていた。

「ところが、彼は別の女性とも結婚の約束をしていました。それがわかったのは、インスタです」

ある日、カナさんはインスタに『知り合いではないですか』という人のインスタをチェックしたところ、その人と親族が不倫していることがわかった。

親族は後ろ姿だったが、親族が持ち歩いている小物などが映っていた。「間違いない」とカナさんはショックを受ける。

不倫している親族を問い詰めて、親族の不倫相手の連絡先を聴いてコンタクトを取り、親族と別れるように相手に強い言葉で迫ったカナさん。

トラブルになりそうだったので、彼に電話で相談したところ、彼から連絡が途絶えてしまったのだ。

親族の不倫で彼が嫌になってしまったのだろうかと、ますます怒りの矛先を親族の不倫相手にぶつけると、不倫相手は親族を通じて、彼が他の女性と結婚したことを伝えてきた。 一体どうやって調べたかについてはわからなかったが、親族と不倫関係にあった人が、インスタで、彼の結婚式をアップしている投稿を見つけたという。

 

カナさんの親族は不倫を解消して、相手と別れた。親族が相手と深い関係になるきっかけもインスタだった。カナさんが結婚を前提に付き合っていた男性を、偶然にインスタで見つけて親族に伝えた人が、のちに不倫相手になったのだという。

親族まで巻き込んで発覚した彼の裏切り。あまりにも酷いやり方に、カナさんは彼に慰謝料を請求しようと思っている。

 

 

 

コンピューターがその人の嗜好や情報をもとにはじき出す人間関係の可能性。SNSの世界では、容易に人間と人間の関係を繋げている。

関係の可能性を広げていくだけならいいが、「知らなければよかった」という深刻な事態を招くこともある。

私が打ち明けられた2つのケースは、「知らなければ欺かれたままだった」。だが知ることによって、傷も大きく深まっていく。

コンピューターがはじき出した人間関係の可能性は、決して偶然が招いたことではない。当然ながら神の采配でもない。

傷つきたくないからと言って、SNSの世界から逃げることもできない私たちは、SNSがもたらす現実の残酷さも知っておいた方がいい。SNSは決して親切心であなたに可能性を教えているのではないのだから。