私はこれまでワーキングウーマンを2万人以上取材して、恋愛や婚活、結婚、男女の機微などをテーマに執筆してきました。

大きなテーマでいえば、“女性の生き方”を追求しているわけですが、コロナ禍ではこれまで出会ったことのない女性達の生きざまにも触れたのです。
きっかけはコロナで困窮している女性を取材していたときのことでした。

そこで初めて“パパ活”の実態を知り、パパ活の背景を知りたいと思って「コロナ禍でパパ活をやめた人、スタートした人」という観点で取材を続けていくうちに、パパ活という売春行為の中で、これまでの人生が一変した女性のいたんぼです。実に感慨深いものでした。
その中で、コロナ禍で出会った男性と愛人契約を結んだ女性の、予期せぬ出来事を告白スタイルでお伝えしましょう。

 

パパ活のきっかけは、コロナ禍の困窮を救ってくれたSNSの男性たち


アーティスト志望の私(杏璃さん、仮名28歳)は、19年に海外から帰国して、バイトをしながら自分の目標に向かっていました。
夢を叶えたいという一心で海外で勉強したものの、帰国後は仕事に恵まれず、両親から生き方を反対されていた私は、実家を出てシェアハウスに入居し、飲食のバイトをしながらオーディションに応募する毎日でした。
ところが2020年、コロナの感染拡大の影響で4月にバイト先の飲食店が休業、たちまち生活が困窮したのです。

親に生き方を反対されていた私は、頼る人は誰もいなかったのです。シェアハウスの家賃を払うと、手元には3000円しか残っていませんでした。


ひもじい思いをしながらスマホをいじっていると、ぺーターズというマッチングアプリにたどり着き、

そこで出会った男性たちに「生活に困っています」と訴えると、複数の男たちからアマゾンの1万円ギフト券が贈られたり、1万円や1万5千円のペイペイが振り込まれたのです。


「助かった!この方法で、乗り越えよう」。

そう決意した私でしたが、助けてくれるのは一人につき一回だけ。そこで「定期的に助けてくれる人が欲しい」とさらにスマホをいじっているうちに「パパ活」を専門にしたアプリに登録していました。
会ったことのない男性から少額でも援助してもらったことに心が揺さぶられていた私は、「会うことを前提のパパ活をやってみよう」とぺーターズで探し続けました。パパ活専門アプリは、抵抗があったからです。それ目的の男性たちばっかりだったので。

最初のデートで愛人契約を持ち掛けた40代後半の経営者


すぐに15人ぐらいの男性とアプリでやり取りをしました。

ピンときた数名と会う約束をしたのですが、最初にデートした40代後半の経営者から「月20万円の愛人契約」をもちかけられて驚きました。
「会った瞬間から気に入ったんだ。だから愛人になってくれ」。

男性は最初から積極的。契約は週に2~3回、ディナーをしてからホテルで休憩する、つまりセックスの相手を引き受けるということでした。


迷うような余裕を与えないほど、てきぱきと慣れた様子で愛人契約を持ち掛けられたときに、「この人なら、安心かもしれない」と妙な安堵感を覚えたのです。承諾したのは、困窮生活から早く抜け出したかったからでした。

 

家庭のことはあまり話さない人でしたが、妻と子供が二人いることだけは打ち明けてくれました。週2から3回ぐらい、彼から呼び出されて食事をご馳走になりましたが、銀座の鉄板焼きの店や、高級なお寿司屋さんなど、これまで食べたことのない食事に、毎回驚かされてしまいました。


シェアハウスでコロナ感染者が出たので、家賃3万円のシェアハウスから千代田区の家賃7万円のアパートに越すと、初めての一人暮らしに心から自由を得たような気がしました。

コロナでオーディションもなく、SNSでライブ配信をしようと思いましたが、やっと手に入れた自由と安堵の日々に、心から浸っていた時期でした。


引っ越しをしてからもパパ活を続けていました。30代後半の独身弁護士や、38歳の飲食店経営者とも短い間ですが、援助してもらったことがあります。
でも結局のところ、愛人契約を結んだ年上の彼氏に絞りました。理由はよくわかりませんが、彼と一緒にいると「このまま甘えていてはいけない」という、自分に対する戒めの気持ちが湧いてくるからです。


年上の愛人は、一度も怒ったこともない優しい人だったせいでしょうか、甘えてばかりいてはいけないという焦りの気持ちをもたらしてくれたのです。その頃から、アーティスト活動を続けることに自信がなくなっていきました。そのため、このままではいけないという葛藤も生ずるようになりました。

 

年上愛人の影響でキャリア志向が強くなり転職


 私の将来に対する焦りの気持ちと正反対に、年上の愛人との関係は良好でした。

 セックスに対する執着が強くて、ときどき彼の実年齢を忘れてしまうこともありました。愛人という職業に徹していたせいか、特に彼に対する不満はなく、従順な私を彼はさらに好んでくれて、その年の12月には愛人料が30万円、そして2021年の3月には月額50万円に昇給したのです。


 そこで家賃12万円の港区のマンションに引っ越しをしました。その頃にはアーティスト活動を再開する気がなくなり、前向きな彼の影響だと思いますが、キャリア志向が募っていったんです。

 

 スマホをいじっているうちに、求人広告が目につくようになったので、いつのまにかこれまでの自分が生かせる仕事を探し続けていました。

 海外での生活が生かせる「バイヤー」という職種を見つけ、語学力を生かせると思って応募したら、試験が通って、最終面接で採用されました。ところが希望のバイヤーではなく、役員秘書の内定をもらったんです。4年前の秋のことでした。
既にアーティストの夢を断念していましたね。年上の愛人男性は私の就職を喜んでくれて、将来は女性の役員という目標ももたらしてくれたんです。愛人の影響で出世に目覚め、キャリアウーマンになると決めました。

恋愛はダメンズだらけ。すぐに別れた。


 愛人のパパには恋愛感情が一切なかったので、寂しい気持ちを埋め合わせるために、自然に恋愛モードになっていました。
 一人はSNSで知り合った高学歴のイケメン大学生。食事代は私が払い、ホテルに直行。ところが二人きりになると、いきなり『首絞めてくれ~』と叫ぶドMでした。やる気がなくなり、何もしないでホテルから逃げてそれきり。
 二人目もSNSで知り合った40代後半のトラック運転手。いきがっているオッサンが可愛くて付き合ったんですが、一緒に食べたラーメンが美味しい、まずいで喧嘩して別れました。

 ダメンズばかりで、私には男を見る目がない。就職すると、仕事と年上の愛人のお相手で忙しかったですね。

他部署へ異動、昇進。だが突然の愛人契約の破棄


 翌年、営業部署に異動になり、半年後に昇進しました。キャリアアップを目指していた私には最初の一歩。愛人も喜んでくれました。
 部署異動に伴って、仕事が超多忙になったのですが、週2から3の愛人との契約も続行していたので残業ができなくて、早朝に出社して働くこともざらでした。平日の睡眠不足を補うために、土曜日は爆睡し、夕方に目覚めることも多かったです。

 順風満帆に思えた私でしたが、人生は何が起こるかわかりません。
 去年の5月のある夜、愛人からいつものように呼び出しがありました。4年前、最初にデートした銀座の鉄板焼きのお店で、コースのデザートを食べ終わった頃に 愛人から突然「別れてくれ」と言われたのです。驚きました。

理由は、「妻ががんになった。妻と一日も多く過ごす時間を作りたいから」という理由でした。

 


 愛人契約の終了は、私の結婚のときと勝手に決めていた自分が甘かったと痛感しました。

 奥さんに尽くしたいという彼の願いを承諾したときに、初めて「彼を失いたくない」と相反する気持ちが生じたのです。契約のはずでしたが、彼を悦ばせたいという気持ちの中に、情があったのかもしれません。

会社の勢力争いに巻き込まれて転勤。自分を見つめる時間に


 愛人契約が終了した私は、転がる石のように、どんどん運気が下がっていきました。

 8月には会社内の勢力争いに巻き込まれた上司が失脚して左遷されたのです。後任の新しい上司との折り合いが良くなかった私は、大阪の営業所に異動が決まり、転勤になりました。
 ところが知り合いが一人もいない関西で、自分自身を見つめる時間が増えたんです。愛人契約は別世界の出来事だったと感じてました。コロナ禍は異常な時期だった。そのことにやっと気づいたんです。
 新たな人生設計を考えているうちに、結婚したくなって婚活も開始しています。

でも愛がどういうものなのかを知らない私は、全く自信がないですが、ダメンズに注意しながら、将来を語り合って寄り添え男性を探しています

 

 

コロナ禍で愛人になった女性のその後からわかる女性の幸せとは?

 

 コロナ禍でパパ活から愛人になった杏璃さんは、セックスをまるで消費するように男性に肉体を提供していました。恋愛感情はなかったものの、リスペクトがあったため、バリキャリを目指していくきっかけになったのでしょう。

 「コロナ禍は異常だった」と杏璃さんが言うように、契約を交わしたころコロナ禍は人との関係が希薄な状況。そんな中でSNSで不特定な異性との出会いから真実の愛を見出そうとしていた人は稀だったはず。

 でも人恋しいという思いは、どんな状況になっても変わりませんね。

 

 高額な手当をもらっていた愛人契約のリスクを、終わってから感じている杏璃さん。

 愛が何かを知らないといいながら、一生懸命に彼に喜んでもらおうとしていた時に掴んだ情もあったから、続いてきたのでしょう。

 刺激的な関係の終焉とともに、一緒にいてほっとできるような関係を築けることができる人が現れるまで、自分と向き合える時間なのだと思います。

 

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夏目かをる Kaworu Natume
 コラムニスト、小説家、ライター
 2万人の働く女性を取材、執筆
 10万人に一人の難病を後遺症なしに完治
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「流れに身を任せる」ということわざがあります。

「自分で行動せず自然な成り行きに任せること」という意味です。

  恋愛に当てはめると、「自然な流れに身を任せる」ということでしょうか。

 自分であれこれ画策したりせず、恋愛の縁がやってきたら、それに乗っていくという受け身のスタンスです。

 例えば「ある日突然、結婚相手が現れた」、「幼馴染からプロポーズされた」など、幸運が向こうからやってきて、その流れに乗っていたら、結果的に幸福を手にするケースもあります。

 ところが、流れに身を任せて交際した結果、悪い縁を掴んでしまうこともあるのです。

「恋愛で流され続けたAさんの転機と再出発」

Aさん(33歳・酒類メーカー勤務)は、学生時代から「断る理由がなかった」と受け身の恋愛を繰り返していました。その結果、次々とトンデモナイ事態を招いたといいます。

彼女の体験を通して、「口説かれてつい付き合ってしまう」という恋愛がもたらす女性の幸せについて考察してみましょう。

ダメンズや誹謗中傷による被害の連続

 

Aさんは控えめで可愛らしい容姿から学生時代からモテていたそうですが、相手は「ダメンズ」ばかりでした。

 

「大学2年生のとき、サークルの1歳上の先輩と付き合いましたが、金銭感覚に問題があって…。

高級な焼き肉店に連れて行ってもらったときに『お金、大丈夫?』と尋ねると『バイトで稼いだから大丈夫だよ』と笑うので、安心していたんですが、ある日、家賃を3カ月滞納して、アパートを追い出され、私のアパートに転がり込んできたんです。別れるのに苦労しました」。

 

社会人になったAさんは、入社半年で5歳年上の先輩と交際を始めましたが、競馬好きのギャンブル依存症とわかると、Aさんから別れを切り出し、やっと先輩と別れたのですが、会社に居づらくなって、退社。

ところが転職先を探していたときに、その先輩からストーカーされ、警察に相談するまで追い詰めらたのです。

 

20代はいろんな男性と出会って、見る目を養ったほうがいいですね。

失敗は成功のもと!ダメンズが続いても「勉強だから」と前向きな気持ちで過ごしていたら

出会いがまたやってくるものです。

 

ところがAさんは学びを生かすことなく、「流れに身を任せる」という恋愛スタンスを変えなかったのです。

そのためさらなる試練が訪れたのです。

 

元カレに邪魔された恋の結末

 

求職中のAさんは、大使館勤務の男性となりゆきで付き合い始めますが、学生の頃に付き合っていた元カレ(前述とは違う男)に邪魔されたというのです。

 

「大使館勤務の外国人と付き合ったときに、学生の頃につきあっていた元カレがネットの知恵袋で私のことを相談したんです。迷惑でした」

 

休職中のAさんが飲食店でバイトしていることを知った元カレは、Aさんに未練があったのでしょう。こっそりとAさんのバイト先の近くに行った際に、大使館勤務の外国男性がAさんと歩いているのを目撃したそうです。

「飲食店のバイト女性が外国人に騙されていかもしれない」とまるで誹謗中傷のような相談をした元カレ。

ネットの相談内容があまりにもリアルすぎたため、大使館勤めの男性はこの件で失職。Aさんとも別れることになったそうです。

 

「共通の知り合いが元カレから事情を聴いていたそうです。知り合いは元カレが本気で私を心配していたと言っていましたが、迷惑な話。別れたのだから赤の他人でしょう。他人が私たちの仲をぶち壊そうとしたんです。本当にひどい…」

ラブラブだった当時の彼氏と泣く泣く別れたAさん。周囲からは「男運が悪い」とレッテルを貼られてしまったそうです。

 

私はAさんの男運の悪さが災いしたのだと思います。でもこの時点で気づくべきでした。

男性から好意をもたれ、流れるままに交際すると災難が起こるのなら、恋愛に対するスタンスを変えるべきだったのです。

相手任せではなく、自分が心の底から好きになった人に寄り添っていく恋を選んだのなら、次の悲劇が起こらなかったかもしれません。

 

バツイチ男性との交際で起こった事件

転職をしたAさんは、今度こそ恋愛対象を慎重に選ぼうと決めたといいます。

そして28歳の時に、ワインの試飲会で知り合った15歳年上のバツイチ男性と付き合い始めます。

地方に住む彼は毎週末、車で彼女の元に通い、滞在中は生活費も負担してくれるなど余裕のある男性でした。

Aさんが週末に友達と出かけても、彼はアパートで読書したりと自分の時間を楽しみ、Aさんを束縛することもなく、そのためAさんは心地よさを感じていたといいます。

ところが2年目の夏に、彼のSNSに頻繁に「いいね!」をする女性が現れます。調べてみると、彼の元妻であることが判明。震え上がるほど怖い思いをしたAさんは、元妻が引き取った子供に対する愛着を知り、別れを選んだそうです。

 

年上の男性と付き合ったのは良かったと思いますね。男性のいろんな面を学んだことでしょう。

別れた元妻と他人でも、子供とはしっかりと繋がっている。Aさんはその関係をあまり理解できなかった。だから子供がいるバツイチ男性とは、恋愛だけの関係だったのです。

ついに結婚するも、離婚へ…

その後、3歳年上の大手広告代理店の男性とスピード婚を果たしたAさん。出会いはワインを楽しむパーティー会場だったそうです。

友人からは「高スペックと結婚したね!」と称賛され、これまでの男運のなさを結婚で解消できる、はずでした。

でも結婚2年目に夫の浮気が発覚します。

「夫がマッチングアプリで浮気していたことがわかって…互いの両親を巻き込んでの話し合いになり、いったんはやり直したのですが…」

やり直そうとした結婚生活の中で、価値観が合わないとわかったAさんは、33歳で離婚したのです。

4.離婚後に気づいた「主体性のある恋愛」の必要性

離婚直後、Aさんにはさらにショックなことが起こります。

「尊敬する上司が他部署に異動になったんです。LINEのやり取りをしているうちに、その上司から不倫を持ち掛けられて……ショックでした」

不倫の誘いは、バツイチ女性に対する蔑視のような気がして、ダブルでショックを受けたと話すAさん。

「今までの恋愛を繰り返していると、傷ついたままの人生になる」と、遂に「目が覚めた」そうです。

 

 男性から口説かれると断れず、流れに身を任せてずるずると付き合っていた過去の自分と、やっと向き合ったAさん。ちょっと遅かったかな。離婚の代償は大きかったね。

 

 

現在はソムリエ資格の勉強を始め、自ら行動してステップアップを図っているそうです。

「今度は自分が本当に好きになれる相手と付き合いたいです。結婚を意識するというより、パートナーとしての相手を見つけたいですね」

 大きな気づきをやっと得たようですね。

 マッチングアプリで不倫する夫とは、深いところで繋がっていなかったのですよ。

 

主体性のない恋愛と結婚の落とし穴とは何でしょう。

「断る理由がないから付き合う」というのは、嫌われる勇気のない弱さが影響しているのかもしれません。

複数の恋愛経験を経ても流されているばかりでは、恋愛から学びを得ることは難しいでしょう。

しかし、恋愛以外で自信を持つことによって、主体性のある恋愛を実現するチャンスが巡ってきます。

 

また、ダメンズとの恋愛に「このままではいけない」と気づいたら

「自分がどうすれば幸せになれるか」を考えたり、信頼できる人に相談するのも良いでしょう。

 

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夏目かをる Kaworu Natume
 コラムニスト、小説家、ライター
 2万人の働く女性を取材、執筆
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「今や5人に1人はマッチングアプリで出会い、結婚している」という時代です(2022年11月、明治安田生命保険相互の発表)。

周囲を見渡すと、婚活の手段としてアプリを利用することが当たり前になっており、アプリを勧められて、夢中になる人も少なくありません。

長い間、結婚相談所などで婚活を繰り返していた女性が、マッチングアプリを活用したら、途端にモテ期に突入、さまざまな男性とデートすることで、男を観る目が変わり、やがて本命の男性とゴールイン!という嬉しいニュースもあります。まずは行動あるのみですね!

 

でも中には危険な男性も混じっているため、マッチングアプリで知り合った人をすぐに信じるのは危険です。

 

これからお伝えすることは、新宿区にある男女問題を専門に扱う調査会社の取材をもとに、マッチングアプリでハイスぺ男性に振り回された女性が自分を変えるまでの道のりのことです。

これまで会えなかったタイプとマッチングできるのも、マッチングアプリの魅力。

できるだけ舞い上がらずに、男を観る目をしっかりと身に着けることが大事ですね。

 

ハイスペック男性からの猛烈アプローチ!初デートで舞い上がったバリキャリ女性

出会い

 

都内の病院に勤務する医療従事者の美登里さん(37歳・仮名)は、これまで仕事一筋で、数年前に別れた元カレを最後に恋愛から遠ざかっていました。

ある日、後輩たちが婚活アプリを使っていたことを知り、ふと「試してみようかな」と何気に開始してみたところ…

「1日で10人以上の男性から『いいね!』やオファーがあり、“モテ期”がきたみたい!とすっかり舞い上がってしましました」

中でも、42歳の大手金融会社の営業マンからの積極的なオファーに、美登里さんはすっかり夢中になってしまったのです。

「高スペック男性は手の届かない存在だと諦めていました。これまで出会ったことのないアクティブなタイプで、アプリ内でのやりとりだけでも、ときめいてしまったんです」

 

交際

 

初デートは夜景が綺麗なレストラン。礼儀正しく誠実そうな彼に、美登里さんはさらにときめいたそうです。

「3回目のデートで彼から交際を申し込まれました。ホテルのラウンジというラグジュアリーな場所で、まるで映画のヒロインのような気分でした」

両親にも打ち明けると、ふたりとも大喜び。

「『孫の顔が見たい』と結婚を急かされましたが、あまり結婚の話をほめのかすと、彼が引いてしまうのではないかと少し不安になりました。彼は毎日のように残業していて、休日もたまに出勤するほど忙しい人。“忙しいのはエリートの証拠”と思って、彼を信じていました」

 

「二人の将来のため」と投資話を持ち掛けられる

投資の勧誘

 

美登里さんは彼のプロポーズを待ち続けていましたが、いつも忙しそうな彼に、待つことを決めたものの、「30代で結婚したい」という願望と格闘する日々。

交際開始から1年が経った頃です。彼から『実は話があるんだ』と思わせぶりな様子に美登里さんは期待しました。

でもそれはプロポーズではなく投資の勧誘。

がっかりした美登里さん。「興味がない」とやんわりと断ると、彼は『そうか』とあっさりと引きさがったそうです。

 

気がつけば500円以上の投資に…

 

それから3か月が過ぎた頃に、再び彼から投資話が持ちかけられます。

「『将来、子供が生まれたら教育費もかかるから、貯蓄のつもりで投資をしてみようよ』と言われ、やっと結婚に前向きになってくれたのだと喜んで10万円を投資したんです。

その10万円が、『20万円の利益が出たよ!』と30万円になって戻ってきたこともあり、彼を信頼するようになりました」

 

ところがその後の投資は損失ばかりで、損失額の2/3だけが戻ってくる状態。それでも「彼は悪い人じゃない」と自分に言い聞かせ、彼との結婚を夢見ていました。

ところが、交際2年目には投資額が500万円に達してしまい、ついに「投資はやめて、あなたと一緒に暮らしたい」とプロポーズした途端、彼からの連絡が途絶えたのです。

 

両親も騙されていたことで遂に決意

両親への詐欺行為も発覚

 

美登里さんがプロポーズした直後、LINEがブロックされ、彼と彼と音信不通に。

すると両親が「実は…」と告白した内容に美登里さんは驚愕しました。

実家に遊びに来るようになった彼は両親にも「老後のため」と投資を勧め、両親も数十万円ずつ渡し続け、総額200万円以上の被害に遭っていたのです。

そこで美登里さんは彼からもらった名刺の金融会社に電話問い合わせをしたところ、彼は3年前に退職していたことが判明。「目の前が真っ暗になり、絶望しました」

彼の正体が明らかに

男の意外な正体とは、、、

 

「私だけでなく、親まで騙すなんて」と怒り心頭の美登里さんは、ネットで見つけた調査会社に相談したのです。

調査会社が弁護士とも連携をとっていることがわかると「いざとなったら心強い」と、さっそく依頼した美登里さん。

その調査結果に絶句してしまったそうです。

 

「彼は東京に近い関東圏に実家に住んでいて、無職でした。私と親からだまし取ったお金で暮らしていたんです。他にも被害者がいるかもしれないと思うとぞっとしました」

 

調査会社の勧めで、美登里さんは婚活詐欺専門の弁護士に相談。

すると「あくまでも推測だから」と前置きされてから『事なかれ主義やもめごとが嫌いな人が狙われやすいんですよ』と指摘されハッとしました。「図星でしたが、親も被害に遭っているので泣き寝入りする気はありません」

 

美登里さんは親の反対を押し切り、「今ここで泣き寝入りしたら、一生後悔すると思いました。結婚したい女の気持ちを弄んだ男を許したら、今後の自分の婚活にも影響が出る」と婚約詐欺で訴えることを決意。訴訟を起こし、勝訴を勝ち取りました。

「愛した時間と私の気持ちを踏みにじった男へのリベンジは当然です」と覚悟することで、裁判の疲労を乗り越えることができたと言います。

婚活詐欺で気づいたこと

詐欺被害から学んだ教訓 マッチングアプリの詐欺師から身を守る方法

 

勝訴して賠償金を受け取った美登里さんは全額を両親に返し、こう振り返ります。

「これまで揉め事が嫌いで、現実から目をそらしてばかりでした。婚活でも、相手に嫌われたくない気持ちが弱みになり、そんな自分の弱さが悪い男を引き寄せたと気づきました。

高スペック男性に憧れていたせいで、相手をちゃんと見ていなかったですね。振り返ると、男の言動に不審なところがいっぱいあったのに、憧れのほうが大きくて、自分で自分の目をふさいでいたんです。これからは身の丈にあう男性を見つけたいですね」

 

 
マッチングアプリの詐欺師から身を守る方法
 
では最後に、マッチングアプリを悪用する詐欺師から身を守る方法を考察してみましょう。
 

・相手の素性や人柄がわかる前に、安易に信じすぎない

・お金の話が出てきたら、疑う

・「揉め事が嫌い」と感じさせないよう、毅然とした態度を持つ

・信頼できる親友や先輩に彼を紹介し、第三者の感想を聞いてみる

 

事なかれ主義やもめごとが嫌いな人はいますよね。

かつて私の友人がそうでした。彼女は自分が紹介した人がどんなに酷い人間であっても、知らんぷり。

共通の知り合いは「開き直りが凄い」と驚いていましたが、知らんぷりしたり開き直られてから

「この人は友達ではない」とわかって、私から遠ざかりました。

 

でも事なかれ主義やもめごとが嫌いな人は、それに付け込む人に利用されたり搾取されたりすることもあるのです。

彼女が経営する店をクローズすることになったときに、半年前以上にスタッフに通達しているにも関わらず

あるスタッフが賠償金を求め、彼女はそれに応じたのです。

また閉店した後でも、何もしない共同経営者にロイヤリティーを払わなければならないと言って、毎月十数万円も払っています。

どういう経緯でそのようなことが起こっているのかまったくわかりませんが

彼女のもめごとが嫌いという弱い性格が災いしたのかもしれません。

美登里さんもかつてはもめごとが嫌いでしたが、婚約詐欺という被害にあってから、

時には毅然とした態度をしなければ生きていけないと悟ったそうです。

 

人間は変わります。

変われない人はまた同じようなことが起こる可能性が大きいでしょう。

私も自分の弱さに押しつぶされそうになることがありますが、「これではいけない」と踏ん張れるのは

愛猫のおかげと、ほんの少しの希望のおかげかもしれませんね。

 

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夏目かをる Kaworu Natume
 コラムニスト、小説家、ライター
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