夕の歌人々はまた寂しい夕を迎えた 人々のむねに温良な祈りが湧いた なぜこのように夕のおとづれとともに 自分の寂しい心を連れて その道連れとともに永い間 休みなく歩まなければならないだろうか 今日は昨日のように 変わることなく うつりもせず 悲哀(かなしみ)は悲哀(かなしみ)のままの姿で またあすへめぐりゆくのであろうか かの高い屋根や立木の上に 今日も太陽は昇つて又しずみかけていた それがそのままに人々の胸に残った 人々はよるの茶托の上で 深い思索に沈んでいた 犀星