20世紀少年 - 第2章 - 最後の希望 | ライジング

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『20世紀少年 - 第2章 - 最後の希望』


待ちに待った第2章。封切り前日にTVで予習、おさらい的な第1章の再編集版が放送され準備万端で迎えた本作ですが、見終えた感想は、複雑にに絡んだ長編の原作をなんとか力技でまとめたって感じでした。第1章が原作に忠実だったのに対し、今作は、大筋を残しつつもかなり内容変更してきた結果、原作を読んでいる場合と読んでいない場合で評価が分かれるかなと思いました。とはいっても、超豪華キャストに監督は堤幸彦、脚本には原作者の浦沢直樹、長崎尚志と日本映画としてはこの上ないスゴイ布陣の作品ということで重厚感があり、ツッコミどころは満載ながら見応えは十分あったんじゃないかと思います。


第1章の2000年12月31日「血のおおみそか」から2015年へと移った第2章は「しんよげんのしょ」を実行すべく周到に準備が進められる中、大きく成長したカンナを中心にケンジの仲間も”ともだち”を止めるべく動きます。

強大な力を持ち、あらゆる権力への介入・掌握、細菌テロ、殺人(この作品では"絶交")、洗脳を行う"ともだち"の行為を見ていて、そんな遠くない前に「サリン事件」を起こした宗教集団をついつい連想してしまいます。一見有り得ないような作品世界は、まったくの絵空事ではないということを思い知るのでした。


キャストについては、まずはカンナ役の平愛梨。よく頑張っていたと思いますが、原作ファンである自分が持っているイメージとのギャップが多少ありました。これはいろんな意見があって仕方ないと思います。ただ、この役はほんっと難しい。それに、カンナとの絡みが多い、小泉響子の存在。今作初登場の小泉響子役、木南晴夏がイメージ、所作、挙動があまりに似すぎていて、原作は彼女がモデルだったんじゃないかと思わせるほどで、カンナの印象が薄くなったように感じました。
ユースケ・サンタマリアのサダキヨはこれまた難しい。顔にかなりインパクトのあるキャラで、第2章の重要な役割を担っています。特殊メイクを施した感じは若干違うかなぁとも思いましたが、頑張っていました。

高須役の小池栄子もかなり頑張っていました。このキャラも表情や動きにかなりのインパクトがあって、忠実に再現するのはかなり困難を極めると思います。そんな中でも彼女なりの高須ができていたんじゃないかなって思います。

挙げればキリが無いキャストの多さですが、第1章から引き続き登場したオッチョ、ユキジ、ヨシツネ、モンチャン、マルオたちは前作同様に安定していましたし、それに加え、初登場した俳優陣も脇をがっちり固めていました。


原作を読んでいると、どうしてもアラ探しというか、内容やキャストにギャップを感じてしまうのは宿命だと思います。なので、評価はかなり曖昧になってますが、荒廃した街や万博を模したEXPO会場、バーチャル・アトラクション、子供の頃の世界など、細かい部分にも配慮した映像は素晴らしいものがあります。原作を読んでいるための功罪はいろいろとありますが、逆にこれもまた映画を観る楽しみでもありますね。細かい矛盾、圧縮した内容は、観客の想像力に任せたって感じかなと思います。

ただ、気になったことがひとつ。要所となる場面に出てくる人物、セリフ、アイテムを頭に入れておかないと作品に置いていかれそうな気がしたことです。限られた時間でスピード感とメリハリのある映像を見せようとすると仕方がないのかもしれませんが、言葉や人物に秘められた謎かけやキーワードがおもしろさを倍加もさせ、半減もさせます。これも複雑に絡む長編ゆえの難しいところなんでしょうか。

少なくとも人物相関(ケンジやその友達の大人時代、子供時代を一致できるように)は予習しておいたほうが良いかもですね。


とまぁ、なんだかんだいってもやっぱり第3章が気になります。