禅 ZEN | ライジング

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脈略のない乱文・乱筆の嵐.....そう雷神goo


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『禅 ZEN』


はじめから終わりまでありがたい説法を聞いているようでした。


若き道元は、入宋(中国へ渡り)し、正師 如浄と運命的な出会いをし、4年の修行を経て帰国し"禅"の教えを持ち帰ります。道元は乱れた世に紆余曲折を経てますます"禅"の道を極めていきます。そんな道元の一生を一冊の伝記を読むがごとく作られた作品になっています。

心身脱落、弁道、只管打座など難しい単語が結構出てきますが、これはこれで何となく雰囲気で消化できます。とにかく良い言葉、良い教えがたくさん出てくるので余すことなく聞いておきたいという気持ちにさせてくれる吸引力が半端じゃないです。


道元といえば、まさにこのタイトルどうり"禅"ですが、作中での"禅"とは、あるがままに 「只管打座」 ただひたすらに座り、この世の浄土を信じ、自分の内なる仏様を見出そうとします。そして、悟りも修行も永遠だと教えてくれます。

きっと、"禅"と一口に言っても、崇高で尊いどこまでも奥が深い教えであるだろうとは思いますが、この作品を見ていると、それがとても分かりやすくスッと禅の道へ入っていけそうな気にさせてくれます。


道元役の中村勘太郎がとてもよかった。彼の芝居はあまり見たことがなかったのですが、やはり歌舞伎役者は伊達じゃないなと思わせる威風堂々とした演技、完全に道元と同化したかのような佇まいは只者じゃないなと思いました。作品を見ていて、学生時代に教科書で見た道元の肖像画に似てるような気さえしました。


作中で、時の執権 北条時頼に言った、


  春は花
  夏ほととぎす
  秋は月
  冬雪さえてすずしかりけり


は、「あるがまま ただただ座りつづける」という悟りをそのままにしなやかに表現した印象に残る歌でした。


きっと座禅をしてみようと思うこと間違いなしのほんとありがたい作品です。

機会があれば是非ご覧下さい。