
フォウ「フォウッ! フォウフォウッ!」
シロー「ぉ、わっ!?」
ネロ「む? なんだこの小動物は?」

フォウ「フォウフォウ! フォウッ!」
ネロ「うむうむよしよし、はっはっは! よいよい、余がいればなにも恐れるものなどないのだからな!」
フォウ「フォーウ!」
シロー「ネロにもすぐ懐いてるな……意外だ」

スティールベイン「そ、の……お二人、とも……無事で……?」
シロー「ベインさんこそ……っ、リリィ、リリィは!?」
スティールベイン「、え……っ?!」

ネロ「もう一人いた白い娘なら、すぅとこの場を離れていったぞ」
シロー「、え……?」
ネロ「うむ、戦闘の折ゆえ余も手出しはできんかったが、まぁ先の魔物以外に気配は感じん。大事ないだろう」
シロー「そ、そうか……よかった、けど……なんで……」
ネロ「ところで、汝……」

ネロ「……、おお! 誰かと思えばダマスカスではないか!」
スティールベイン「は、は……?」
シロー「……ダマスカス?」

ネロ「うむ、しばし見ぬうちに大きくなって! やはり余の言うように父親似になったようだな、うむ!」
スティールベイン「い、いえ、私は……」

ネロ「忘れたのか? 汝の両親、鋼の騎士レオに竜人レイカル……うむ! どちらも素晴らしい戦士であったぞ!」
スティールベイン「レオと、レイカル……? 家系図にあったかもしれませんが、ですが……」
シロー(父と母っっつってるけど……1000年単位だろ、何代前のじいさんとばあさんなんだ?)
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リリィ「そっか……そういう、こと……だったんだ……」

リリィ「…………お母さん……」