
『己は国という人体のための、部品でなくてはならない』
ネロという一個人ではなく、ネロ・クラウディウスという名の『機能』として、民のために力を尽くしてきたつもりであった

だが……だが、それ故にか……人を人らしく見る『眼』が……人として本来備わっているべき『目』が……曇っていたのやもしれんな

ネロ「……人を、人らしく……人が、人らしく……理由などない、か……」
シロー「、ネロ?」
ネロ「ふっ、ふふふ……」

ネロ「はっはっはっはっは!」
シロー「ど、どした? ……なんかヘンなこと言ったか?」

ネロ「これまでの己を恥じようつもりはなく、誤りであったとも思わん。
だが……うむ……うむっ!」

ネロ「蒙が啓けた気分であるっ!」

ネロ「よいぞ! なればシローよ、このネロについてまいれ!」

ネロ「共に彼の者を討ち倒そうぞ!」
シロー「ああ!」