シロー「遠巻きに見てても、明らかに従来機とは違いますね……」

リンさん「そう見えるか?」

シロー「なんてーか、パワーもスピードもあるのはわかるんすけど……動きがすごい滑らかっす。変な言い方、人の動きを見てるようでした」

リンさん「……ふっ、さすがはヒーロー、か?」






リンさん「マスターがいなくてよかったな。いたら泣いて悔しがったろうからな」

シロー「悔しがる?」

リンさん「最新鋭同士とはいえ、自社製品がこうも一方的にやられるのを見ていたら、それはな」

シロー「そ、そうなんすか……?」



ギ ン ッ

シロー「っ、

零式「…………!」





零式やあ! 誰かと思えば君か!

シロー「、オレのこと知って……? てか、この声……」

零式「ははは、見た目が違うとすぐにはわからないか」





シロー「もしかして、SIBマックスさんっすか?」

零式「、ほぉ、これは驚いたな」

リンさん「知り合いだったのか?」

シロー「あぁまぁ、前に少し話したことあってっす」





リンさん「仕上がりはどうか?」

零式「いいですね、ええ……すごくいい……ブラックマックスも満足のいく機体でしたが……マニピレーターの先端まで、ミリ単位で動かせるようだ」

リンさん「ふふっ。その言葉、マスターにも言ってやってくれ。跳んで喜ぶだろうからな」

シロー(跳んで喜んだり泣いて悔しがったり……どんな人なんだ、あの人……)





零式「説明は受けているだろうが、キミには俺の相手をしてもらうよ」

シロー「存じてるっす、けど……すんません、なんでオレらなんすか?

 ここなら他の機体もあるから演習相手には事欠かなそうに見えるっすけど」

リンさん「確かに、そうかもしれないな」





零式「この零式は、市街地での機動力と対人格闘を重視した設計コンセプトで作られている」

シロー「、それって、やっぱり……」

零式「昨今の異能力者犯罪の増加に合わせたものであり、それに伴いより対人、対異能力者を想定した戦闘データが欲しいとのことで、異能力者であり実戦経験が多いであろうヒーローに協力を要請したんだ」

シロー「な、なるほど……なかなかエグいっすね」

零式「正直、俺もそう思う……まぁ、そうたいした理由でもないだろうが……」





エルフΣ「そうだな。大した理由はない」

零式っ、これは……失礼しましたっ!

エルフΣ「いや結構」

シロー「こ、こちらの方は……?」





エルフΣ「機動強襲警察、隊長のエルフΣだ。今回の件、協力感謝する」

シロー「いえ、当然っちゃ当然っすし」

エルフΣ「ふん、見慣れない顔もいたようだが……」





エルフΣ「一般人には一般人の領分があるということを忘れている者が多いようだからな」

シロー「っ、……」

エルフΣ「……今回のテスト、楽しみにしている。お前も、一般人との戯れもほどほどにしておけ」

零式了解しましたっ!





リンさん「なるほどな……大した理由だ」

零式「……あれだよ、この前話した怖い上司」

シロー「な、なるほどっす……」