ざ ら っ ・ ・ ・



ヴィダール「崩れた、だと……?

 取り逃がしたとは思いたくないが……」



ヴィダさん!



ヴィダール「、マシュか。なぜここに?」

マシュ「イオナちゃんに呼ばれてヴィダさんのこと探してたんです」

ヴィダール「イオナがか……こちらが思うより、しっかりしていたようだな」





ヴィダール「怪我はないな?」

莉子「……う、うん……」

ヴィダール「歩けるか?」

莉子「……うん」

ヴィダール「ならいい」





ヴィダール「通りに出るぞ。追ってはこないだろうが、途中まで送ろう」

マシュ「私も護衛します。そういうの得意ですから!」

ヴィダール「……いや、俺一人でいい」

マシュ「な、なんでですかぁ!?





ヴィダール「俺が助けを求められたのだからな。

 俺が護る。二言はない」

莉子「…………!」

マシュ「えへへ、わかりました。それじゃ周辺探索は私がやっておきますね」

ヴィダール「ああ、頼む」





莉子「……ヴィダ、様……!」

ヴィダール「どうかしたか?」

莉子はにゃっ、な、なんでもない……です」

ヴィダール「そうか」





マシュ「あれ? ……あれ、って……」