す っ

ヒカル「っ……」
シロー「ほら手、立てるよな?」
ヒカル「……いりません、自分で立てます」
シロー「そっか」

ヒカル「あのっ!」
シロー「な、なに?」
ヒカル「どうして自分が負けたのか、教えてもらえますか!?」
シロー「え、ん~……まぁ、一言でいえば……」

シロー「経験と基本、かな」
ヒカル「経験……基本、ですか?」
シロー「ああ。正直ヒカルは強いよ。でもまだ、自分の能力やスキルに頼った戦い方だった」
ヒカル「…………」

シロー「炎で太刀筋隠れて見えにくいから、逆に剣の振りが甘くなる。
踏み込みは深いけど、動き自体は直線的でちょっと前掛かり過ぎる」

シロー「炎を嫌がって受け太刀とる相手も少なかったんじゃないかな? だから鍔迫り合いはあんまり上手くなかった」
ヒカル「…………」
シロー「ほかにもあるけど……まぁ、本当に基礎的なことと経験則がちょっと足りてないだけ。勢いのある攻撃的な戦い方は良かったし、そういう細かいとこ埋めればもっと強くなれるはずだよ」

ヒカル「……お師匠様に言われたことと、おんなじだ……」
シロー「ん? ……そういやお師匠様ってさ、」
ヒカル「シローさんっ!」
シロー「は、はい?」

ヒカル「さっきは、生意気言ってすみませんでしたっ!」
シロー「へ? ……あぁ、いやいいって。戦闘中に挑発とかって割と……」
ヒカル「挑発のためじゃないです! 本気で、そう思ってました!」
シロー「え、ああ……そうだったのか」