シロー「……なぁ、これからどうするんだ?」

スペクター「さぁな。お前と会ってからのことはなにも考えてはいなかったからな……」

未央じゃ、じゃあさ! モリビトに入らない?! すごい強かったし、なにもしないのはもったいないよ!

スペクター「……ありがたい申し出だ。だが……」





スペクター「代わりの肉体も手に入れたからな。今はもう少し、ここのことを……モリビトや、そこに住む者達のことを知りたい。
 先んじて組織に混じっては、見えなくなるものもあるだろう」

未央「え、えと~……フられたってコト?」

卯月「あ、あはは……みたいですね」





スペクター「勘違いはするな。お前達の危機とあらば、如何なる時でも駆けつける。同じように、必要とあらばいつでも呼べ。

 命を燃やそうと、必ず力になる」

シロー「……頼もしいな。ありがとう」

スペクター「礼の必要はない」

シロー「なら、もう一つだけ約束してほしい」





シロー「お前の名前。それを思い出せたら、真っ先に教えてくれ」

スペクター「名前、か……確かに、それがなければ不便だな」

シロー「それもあるけど……オレがどうこう言うんじゃなくて、お前が見つけた名前を教えてほしい。

 それなら思い出しても、お前が納得できても、いいと思うしさ」

スペクター「……ふっ」





スペクター「魂に誓い、約束しよう」

シロー「ああ。楽しみにしてる」

スペクター「ふっ、楽しみにしていろ」