
クリス「…………ふむ」
ショックウェーブ「クリス班長、どうかされましたか?」
クリス「……いやなに、解析がひと段落終えたのでな。
独白ついでに、確認するとしようか」

クリス「ラビリスとバンシィが戦ったというMS……『FAガンダム』と『百万式』と呼称しておこうか」
ショックウェーブ「ガンダムタイプ……ですか」
クリス「ふむ。まぁ昨今は旧大戦時代の活躍諸々から、高性能機の代名詞やエース機、そう見せかける偽装としても用いられてはいるが……
解析の結果、製造元やメーカーがわかるようなシリアルは見つからなかった。まぁここまでは正直想定通りさ」

クリス「だが『百万式』の方……こちらはシリアルから搭載されていた超AIの本来の姿『デルタプラス』を基に改修したものだ。それがいけなかったなぁ」
ショックウェーブ「と、なりますと……?」
クリス「もともとデルタプラスはハーネス軍主導のもと、我々の協力を経て開発された機体。
それを改修途中で一度形にし、今回の恐らくはFAガンダムの破壊、或いは奪還のために差し向けたのであろう。焦ったであろうなぁ。
そのせいで、『件の組織』との因果関係も透けて見えるというものだ」

クリス「どちらにしろ予算度外視の妙なまでの高性能、ハーネス軍の部隊を狙ったかのような戦闘」

クリス「それにどことなく……モリビトの混じる技術を感じる部分……まぁ見覚えのあるメッセージのような気もしなくもないが……
輸送作戦の漏洩の線もある……ふむ、第8班に話しておいた方がよいだろうなぁ」
ショックウェーブ「了解しました。すぐに手配を……」
クリス「よしなに、早急に頼もうではないか」

クリス「……ところで、君は
ショックウェーブ「類縁関係のない生物間で、似たような環境に対応するために似通った姿の進化を遂げる、というものでしたか?」
クリス「ふむそうさ。穴を掘るための最適な形状、水中を速く泳ぐための最適な形状。それらは究極的に決まっており、それを求めるのであれば元の種や場が違えども似通った、近しい形状になるのは必然、というものさ」
ショックウェーブ「……それが、どうかしましたか?」
クリス「…………ふむ」

クリス「私のせっかく創り出した、エイハブリアクター搭載機……久々に心躍る新技術だからと張り切って開発したというのに……
アラビスタで製造された量産型機グレイズとやらと、構造上よく似ているだとはなぁ……」
ショックウェーブ「……その、クリス班長……お気に、なさらず……」

クリス「気にするではないかね! せっかくエクシアの機体データまで持ち出し意図的に軽量かつシンプルな構造にしっ、高いエネルギー消費効率と機動性を両立! 向こう数世代にわたって通用し、かつ今後開発されるであろう次世代型量産機のテストベースとなるべく私のプライドをかけて設計したというのにっ!」

クリス「それがアラビスタの、あげく量産機とよく似通った構造となってしまうなどっ! パテントとかそういうの抜きにしても一技術者として私のプライドが揺すられるではないかねっ!」
ショックウェーブ「き、気持ちはわかります、わかりますから落ち着いてください……」
ラビリス「……ま、また今度にした方がよさそうやねぇ……」