バース「お前達の情報が正しければ、戦った相手は『咎人』と思われる」

シロー「咎人……オレらが前に闘ったヤツか?」

れい「でも、相手はMS、でしたよ……」

バース「お前達は、『咎人』についてどこまで知っている?」

シロー「戦ったことはあるけど……オレはほとんど知らない」

バース「…………」





バース「……旧大戦時期、アラビスタは物量で押しつぶす戦術を主に展開していた」

シノン「今もそんなに変わってないわ。面白みのない戦い方だ」

バース「だが、そんな物量とて限界はある。特に優秀な指揮官や強力な兵を失えば、物量がいくらあっても戦線は停滞する。

 ……そこを突いたモリビトの特殊部隊に、アラビスタ上層部は悩まされた」

シロー(オヤジ達の事……そんくらいの話か……)

バース「そして、ある技術者の発案を基に、一つの技術が開発された」





バース「不死の兵。機械の体を持ち、破壊されてもバックアップを用いることで再生する。機体をアップデートをすることで強化も可能。まさしく、理想的な兵士だ」

シロー「不死の兵って……でも超AIはモリビト固有の技術だろ? 当時の段階でも試験的なものだったって……」

バース「そうだ……だから、AIではない。お前も戦ったことがあるなら、わかるのではないか?」

シロー「…………っ……」





バース「当時の問題の一つとして、国内の異能力者犯罪、というものがあった。

 急激に各国を吸収し、かつ異能力者排斥を進めていたアラビスタでは、異能力者はすべて監獄都市……パノプティコンに収容されていた」

れい「モリビトとは、ぜんぜん違うん、ですね……」

シノン「私達も、生まれが違ければそうなっていたかもしれないな」

あかね「ひぃん……」





バース「魂を抜き出しデータ化、機械の肉体へ再び収める……体は修理し替えが利くが、再起動させるごとにデータは劣化し、それに伴い人格も破綻していく……

 『多少長持ちする強力な使い捨て兵器』の完成だ」

つばさ「…………」

バース「サイボーグや人造人間とも言い難い、忌むべき技法が一つ……現代においても、闇に蠢く外法だ……」

あかね「そ……そんなぁ……」





バース「……外法だからこそ、救わねばならない者もいる。

 だが、絶対に忘れるな……推し量るな……そう思ってしまう、モリビトのお前達だからこそ……覚えておけ





 その技術を利用するものと……





 望んで、その技術ちからを得た者がいることを」